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144 リア充助けたら異世界に転生した


『なぜだっ!? なぜお前が私の支配を超えて自由に動けるっ!? そんな事どうでもいいじゃん? 悔しかったら俺を倒してみろよ』

「……あれ? 弟の体が一人で何かやってる。お姉ちゃんにはちょっと何が起こってるのか分からないかな」

「ミュラお姉様、ゼノンくんは今邪神の支配に抵抗しているんだよっ! ボクには分かるよっ!!」

「あらやだ、フィッテちゃんったら私の事をミュラお姉様だなんて! 弟も隅におけないねぇ? ふふっ」


俺が奴の支配に抵抗しはじめ、自分でノリツッコミしているような感覚で会話していると、ミュラ姉さんとフィッテがもう完全に安心ムードに入ってしまった。

他のメンバーはまだ武器を下ろしていないらしいが、なぜこの二人だけは余裕で居られるのかが分からない。


抵抗できているとはいえ、まだ決着はついていないんだが。


「まあゼノンくんの意識が戻った以上は、もう大丈夫かな。あんなポンコツ邪神簡単にボコボコにしちゃうから、みんなもう武器下げて良いよ」

「い、いや、それはさすがに無理だろお前」

「チッチッチ、ファイスくんはわかってないねぇ~。ボクのヒーローは無敵なのだよ」


うむ、照れる。

まあ何はともあれ、その期待に答えるためにもまずは奴をサクッと消滅させてしまおう。


ちなみに、奴の精神に攻撃を加えるといっても、技とかで攻撃するワケではない。

単純に奴のと俺の、肉体の支配権の引っ張り合いだ。


この綱引きの力を左右するのが魔力量なのだが、それは奴と肉体を共有している以上はまったく同じ。

であるならば、どこで差がつくかといえば……。


『もちろん、ここで俺だけにしか使えない【アンリミテッドスキル】だよな。や、やめろっ!! 分かった、降参するから、やめてくれっ!! いや、やめないぜ?』


ここで【蒼炎の絆ゼノン・クロスハート】を使用すれば、絆として繋がっている俺だけ・・・がパワーアップする。

この時点で既に、負ける筋合いはないんだよね。


『じゃあいくぜ、邪神。【蒼炎の絆ゼノン・クロスハート】!! ヤメッ、ヤメロォオオオオッ!?』


俺が温存していた最強のスキルを発動させると、膨れ上がった俺の存在が一気に邪神を押しつぶしていく。


『くそっ、くそぉおおおおっ!!! こ、ここまで来て、なんなんだお前はっ!?』


なんなんだって言われてもな。

俺は仲間と共にこの世界で生きると決めた、ただの……


「──人間だよ。あばよ、邪神」

『バカ、……な』


そして俺の存在に押し潰された邪神は黒いちりとなり、俺の中で消滅していった。

いやー、切り札温存しておいてよかった。


「という事で、ただいま。……って、うわっ!? なんだっ!!?」

「わわっ!? ゼノンくんがピカピカ光ってるっ!!」


邪神が消え去ると同時に、俺の体から光の粒のようなものが一斉に飛び出し、この謎の空間をつきぬけ散らばっていく。

ていうか、これってもしかして全部が魂か?


なんか全身から光の粒が出て行くので、電球のイルミネーションになった気分だ。


「やはりのぅ。奴が悪魔の神である以上、自分で殺した魂を溜め込んでいると思ったが、予想通りじゃったか。ほれ、カーネインとやら、想い人の魂を回収するなら、今のうちじゃぞ」

「……恩に着る」


そしてカーネインは消えていく魂を追いかけ、どこぞへと行ってしまった。

俺にはどの魂も同じに見えるんだけど、あいつどれがアリサさんの魂か分かるかな?


いやまあ、分かるから追いかけていくんだろうけどさ。


「よし、これで一軒落着だな」

「よし、じゃねぇぞ親友ゼノン!! ヒヤヒヤさせやがってっ!!」

「……はははは。さすがの僕も、今度ばかりは終わったかと思ったよ」

「いや、儂は未来予知でずっと見とったからの、ヒヤヒヤはせんかったぞ?」


ってルーシーの奴、ずっと戦いに参加しないと思ったら時空魔法で戦局を分析していたのか。

一人だけ自己完結しているとか、ズルいぞ。


「そんじゃ、カーネインの奴は自力で帰ってくるだろうし、俺たちも帰るか」

「ふむぅ、儂はもうちょっとハッスルしたかったのじゃがのぉ。……ま、それも良かろう」

「じゃ、ルーシー転移はまかせた」

「嫌じゃ」


嫌じゃ、じゃないから。

幼女は結局何もしてないんだから、最後くらいがんばれ。


「ほら、全員ルーシーに捕まれ~」

「な、なにをする小童共っ!? ヌ、ヌワハハハハハハッ!? く、くすぐったい! 美女のセクシーボディーに無遠慮に触るでないわっ!」

「ほれほれ、早く移動しろー」

「くっ、おのれ弟子一号、あとで見ておれよ。……瞬間移動っ!!」


やっと転移したか。

世話のかかる幼女だ。


「って、ここクロスハート家じゃん」

「はわわっ!? みんなが!?」


というか、俺の部屋だ。


魔力感知によるとギル兄さんやミュラ姉さんは居ないみたいだし、それぞれ別の場所に転移したのかな?

ていうかあの幼女、全員をそれぞれの故郷に転移させやがったな。


時空魔法もLv10まで行くとそこまでできるのか、俺もさっさと上げとこうっと。


ちなみにここに居るのはフィッテ、スラキューだけらしい。

全員に渡してある瞬間移動用の魔道具の場所を感知するに、エレンは帝国、ギル兄さんとミュラ姉さんは王城、ファイスとセレナは連合国、ヴァニエは教国、ユリアは別大陸といった感じだ。


粋な事をするな、あの幼女。


「まあ、ちょうどいいか。ちょうどフィッテに話しておきたい事があったんだ」

「えっ?」

「いずれ、話すって以前に言ってただろ、俺の秘密」


さて、どこから話そうか。


ふいに窓の外を見れば、空島で俺の中から飛び出した魂が流星群のように降り注ぎ、既に暗くなった夜空を照らしている。

おそらく根源神フレイの管轄と、別の世界の管轄の魂などが元の場所に戻ろうとしているのだろう。


思えば俺の魂も、元々は地球からこっちに送られてきたんだっけ。


「そうだな、それじゃあまずは、……【リア充助けたら異世界に転生した】ことから話そうかな」



とりあえず本編完結ですっ!!

お疲れ様でしたっ!!


ちなみに、邪神を倒してゼノンのレベルはとんでもない事になってます。


以降、公開していなかった閑話を投稿します。




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