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108 それじゃ次は旅行ってことで

ハドウに勝って闘技大会で優勝したわけだが、とりあえず色々語るのは大会を完全に終えてからだな。

「称号」の件とか、本選で活躍した選手たちの表彰があるからね…

まあ夜にでも集まって聞けばいいだろう。


ちなみにギル兄さんは過去の大会優勝者である剣聖ロイルと接戦を繰り広げ、最後の力を振り絞って勝てたことから、史上稀にみる激戦としてMVPを獲得したようだ。

確かに打倒最強の騎士という意味では今大会で内容が濃かったし、試合内容評価として別枠で表彰されるってことなんだと思う。

直接戦い剣聖を超えた事への証として、パパンが持っていた称号を引き継ぐのはまず間違いないだろうな。


…そして本選まで進んだ選手たちが並び、特等席には各国の重鎮が大会として満足のいく試合だったと話し合う中、表彰される選手の前にサンドレイク帝国国王が現れ表彰を行っていった…


なお表彰された内容は以下の通り。


大会優勝:俺

称号:蒼き覇者

備考1:地位基準として勇者は別にして考えた場合、大国の公爵の1ランク下くらい。ちなみに子供がいても引き継ぐには俺を倒すことが条件

備考2:蒼炎の魔神モードで今大会で優勝したことから、蒼いオーラが印象にのこったらしい



準優勝:ハドウ

称号:殲滅者

備考1:俺のさらに1つ下くらい

備考2:予選の100人同時撃破によるもの


試合内容MVP:ギル兄さん

称号:竜騎士・剣聖・最強の騎士

備考1:公爵と称号全部あわせたら、カーデリオン王国の次期国王でもおかしくない

備考2:契約魔法による竜王覚醒で竜騎士、あとは引き継いだ


と、こんな感じだ。


…ちなみに、観客の野次でスラキューにもなんか与えろと無茶ぶりが殺到した結果、非公式ながらも「覇者スライム」なんて謎の称号を獲得することになった。

最後にちょこっとだけスラキューがぷるぷるしてたので嬉しかったのかもしれない…

なんか謎に頭いいんだよねこのスライム。


そんじゃ大会も終わったし、ハドウたちと合流して話を聞くとしますかね。


──その日の夜。



「で、結局なんで大会に参加したんだ?名誉なんていまさらな奴らばかりに見えるけど」


メンバーは希望の流星群+ハドウ陣営だ。

あれから闘技場を出て観客たちにもみくちゃにされたわけだが、宿に戻ろうと全員が抜け出したときには既に夜になっていた。


「…あ・の・狂・人はともかく、そこは私も詳しく聞かせて欲しいですわね。そもそもクロウに名誉もなにもないですわ、現魔王城の管理者であり闘技場のオーナーですもの」

「…ねぇ、まさかこの僕に喧嘩を売っているのかいヴァニエぇ?」

「オホホホホッ! ……あら、聞こえなかったのかしら、そう言ったつもりでしてよ?」


おいやめろ、こんな場所でトラウマにリベンジするなヴァニエ、宿が消し飛ぶ。

それにアーゼインももっと冷静な奴だと思ったが、ヴァニエが絡むとそうでもなくなるらしいな…魔大陸でもわざわざ絡んでたみたいだし、なんか理由がありそうだ。



「もう、ヴァニエちゃんとアーゼインくんは外に行って喧嘩してね?この宿が壊れちゃうよ」

いいぞオアシスっ、もっと言ってくれ!

これならいくらヴァニエでもさすがに冷静になるだろ。


「あら、これは私としたことが狂人に無駄な時間を取らされましたわ。落ち着くとしましょう」

「…ク、クハハハハハ…」

「なんでやっ!」


…ダメっぽい。

落ち着くと言いながらアーゼインを目線で挑発してるよ、横目でめっちゃチラチラ見てる…


こうなったらもうアレで隔離するしかあるまい。


「お前らめんどくさいし、やるなら空島で遊んでてくれ【瞬間移動】」

「キャッ!?」

「…クハハハハッ! また勝負しようじゃないかヴァニエェエエエ!!」


ポイ捨てしてきた。

まあ話し合いが終わった頃に迎えに行けばいいだろう。


それからハドウの話に戻した。


「…そうですね、確かに俺たちには名誉だのなんだのっていうのはオマケです。今回の闘技大会で重要だったのは<片方の人間大陸に存在する勢力の把握>、俺はそのために来たんです」

「…あ?なんだそりゃ、人間大陸に片方もなにもねぇだろ」


…うん?ファイスも言っているが、どういうこっちゃ。


「どういう事なんだいハドウ、それではまるで人間大陸がもう一つあるみたいじゃないか」

「…ええ、そう言ったつもりです。この人間大陸の他にも、魔族領と海を挟んだ反対側に人間種の住む大陸が存在するんです。そして魔国ヴァンゲイムと現在、いや…歴史が作られてからずっと戦争中ってことになります。今は魔大陸が壁になっているからいいけど、もし魔大陸が向こうの人間種たちに敗北すれば次はこの大陸かもしれませんね」

「…人間が魔大陸に戦争をしかけるとか無謀だろ、一般市民のスペックからして平均が違いすぎる…ってことは向こうの人間種はめちゃくちゃ強いってことかな」

「…まあ、そういうことですよ」


よくわからん。



その後いろいろと質問を繰り返した事をまとめると、だいたいこういう事らしい。


まず人間大陸は2つあり、魔大陸を中心として海を挟んで存在するようだ。

で、今俺たちが住んでいる人間大陸っていうのは女神その1が作りあげた最も安全な大陸とのこと。


そして次にもう片方の人間大陸だが、これは別の女神が管理している大陸だそうで、一般人のレベルが魔大陸に戦争を仕掛ける事ができるほどに強く、領土を巡って魔族と戦争を繰り返しているそうだ。


で、最後に魔大陸。

一般的には邪神と呼ばれる<もう片方の女神の敵>である神が管理する大陸で、基本的にこちらの女神とも仲はよくないが、現在の主な標的は向こうの大陸の女神と言う事になるらしい。


神の関係図でいうと…


1:邪神=全ての神と敵対

2:こっちの女神=平和主義

3:向こうの女神=邪神側と直接戦っていて、もしかすると何かの拍子にこっちにも攻めてくるかも


って事のようだ。


ただ、全てを敵に回す邪神だからこそ3番の抑止力になっているって事だな。

その事をハドウはクロウから聞いて、こちらの抵抗力を確認しにきたという事だったようだ。


まぁ、なんていうかアレだ。

めんどくさい。



「はー、わかった。だいたいの事情はつかめたよ。…クロウが魔王城で<公爵家やその他勢力への牽制を行っているから、君たちは安全>って言っていたのはこの事だったわけだ」


そしておそらく500年前の勇者もこのことを知っていて、いずれ現れる救世主のために<ブレイブソード>を未来へと託したのだろう。


人間大陸その2に対抗するためにも、神の都合なんかを気にして魔王だ勇者だなんて言ってるんじゃないぞ。

…ってことを言いたかったんだと思う。

まあ魔族にとっちゃ人間は人間で、どっちも同じ敵でありエサなんだろうけどね。



「…そういうことです。ですが、これはあくまでも神の都合でしかありません。正直この大陸にゼノン達やギールさん・ロイルさんがいるなら、もう向こうの大陸なんて勝手にしておけばいいって思っていますよ」


俺もそれは賛成だ、邪神だの女神その2だのなんざ知った事じゃない。

だが、向こうの大陸のことを何も知らずにボーっとしてるのは面白くないな…

…ちょっと様子でも見に行こうかな?


「まあ俺達はなんだかんだ闘技大会で当面の目標は果たせたし、もう片方の人間大陸ってやつに行ってみるのもいいなって思ったかな。どうせ瞬間移動さえあればすぐに戻れるわけだしね」

「おぉ~、次からは旅行だねゼノンくん? それはボクも賛成だよっ! えへへ…」


旅行と認識した瞬間、フィッテの顔がニマニマしはじめたが、なんかちょっと勘違いしてそうだ。

行くのが2人とは決まってないぞ…

まずは希望者を募ってからだ。


「まあこの件については一応心に留めておくよ、いろいろ情報ありがとなハドウ」

「俺にも関係することだったんでお互い様ですね、…それじゃ俺はこの辺で失礼します」

「ああ、またな」


ハドウが去っていった。


魔大陸からは一旦逃亡したみたいだが、なんだかんだ魔王シリーズなんて装備しているくらいだし、マイナスエネルギーの件も含めてハドウは魔王なんだろう。

ならば魔王であり勇者である者として、色々考えることがあるってことかな…たぶんね。


そしてその後は自由時間ってことで、明日くらいに希望者を募ってみることにした。



…ちなみにルーシーの部屋で始まったであろうアーゼイン(現在抜け殻)とヴァニエの喧嘩は、幼女の時空魔法によって両成敗されていた。

あいつうまく逃げやがったな…



いろいろと新しい展開になりました。


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