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329 家族の再会

その夜、クレハに頼んでマコトの様子を見に行く事にした。

送り込んで数日だけど、そろそろ成果が出ている頃だろう。

夢枕でカブトも任せろと言っていたので心配はない筈だ。


「それでは行きますよ。」

「よろしく頼む。」


そして八咫烏となったクレハの案内であの世へと到着した。

そこで姿が人へと戻ると手を繋いで少し離れた所に流れている三途の川へと向かって行く。


「こうして2人っきりで歩くのも久しぶりですね。」

「でもデート先があの世って所が微妙だな。」

「なら次は天国にしますか?」

「それも良いな。考えてみたら1回も行った事が無いから興味があったんだよ。」


あの時に死んだ皆とここで再開した時は天国の穴の近くしか見る事が出来なかった。

俺が死んだ後に行く事が出来るのか微妙な所なので出来れば少しだけでも見ておきたい。

それに生き返ったとは言っても先日にもかなりの人間を殺したところだ。

今回も簡単には天国になんて行かせてくれないだろう。

ただ賄賂ではないが地蔵菩薩に大量のどら焼きでもお供えしておくか。

同じ餡物だけどきっと泣いて喜んでくれるはずだ。


そして三途の川の前まで行くといつか見た様な気のする鬼が亡者たちを誘導し川を渡らせていた。

ただ鬼の顔はどれも一緒に見えて見分けが出来ない。

人によっては外国人の顔の見分けが出来ないと言う人も居るけど、こちらはどれも似た様な顔立ちをしている。

色や角の形は違うのに、それ以外はゲームのモブキャラみたいだ。

ただ、鑑定は出来るので名前が分かれば判別は難しくない。


「え~と。赤斗レッド・・・。」


すると出て来た名前は紛れもないキラキラネームだった。

そこは普通セキトだろうとツッコミたいけど、きっと革新的な両親の間に産まれた鬼なのだろう。

鬼がどうやって生まれるかや名前をどうやって決めているかは全く知らないけど、そう考えないと声に出てしまいそうだ。

しかし、今は近くに彼しかいないので声を掛けると言う選択肢しかない。


「あの・・・ちょっとお尋ねしたい事が。」

「ん?・・・ああ、アンタは400年ぶりくらいか。カブト様から話は聞いてるぜ。マコトの奴の様子を見に来たんだろ。」

「話が早くて助かる。アイツは何処に居るんだ?周囲には鬼しか居ないみたいだけど。」

「ハハハ!アイツならあそこだあそこ。」


そう言って指をさして教えてくれたけどそこには鬼しか居ない。

念の為にスキルで更にその先を見てもマコトは何処にも見当たらず、居るの拳を振って反抗的な亡者を滅多打ちにしている鬼だけだ。

ちょっとやり過ぎて体が爆散しているけど、ここはあの世で全員が既に死んでいるため飛んで行った肉片がスライムの様に集まりすぐに再生した。

出来れば蘇生薬を使った時の様に穏やかな光景を希望したいのに、これが仕様という奴だろう。

ただ、おかげで周りの亡者たちも今の光景に恐れをなして大人しく従っているみたいだしな。


「それでマコトは何処だ?」

「あそこに居るだろ。お~いマコト。お迎えが来たぞ~。」

「は~い!」


するとさっき亡者を爆散させた鬼が数歩の助走でジャンプを行い俺の前に着地した。

大きさは1メートル弱と小柄だけど体操選手の様に空中で見事な回転と捻りを披露してくれる。

ちょっと悔しいので機会があれば真似をさせて貰おう。


「マコト。お前はこの数日良く働いた。新人の鬼たちもお前を見習って励んでくれるだろう。もし次に死んだらここで雇うとカブト様も言っていたぞ。」

「ありがとうございますレッドさん。これから生き返りますけどこのご恩は忘れません。」

「馬鹿野郎。俺の名前はセキトだって何べんも言っただろう。」


そう言ってレッドはマコトと呼ばれている鬼の頭を撫でているけど明らかに余計な力が加わっている。

しかもミシミシと音がしているのに撫でられている方は気にしていないらしく、嬉しそうに笑っているので大丈夫なのだろう。

ただここまで来れば俺にだって何となく分かる。

コイツは俺が様子を見に来たマコトでスキルにも見覚えがある。

それに新しいスキルで精神耐性を身に付けているので、これがあれば暴走を抑える事が出来そうだ。


「それにしてもたったの数日でスキルが取れたのか。」

「そりゃあ生まれたての鬼っていうのは体の中に陰の気が溜まった状態だからな。それを発散させてやれば落ち着くんだ。普通は親がその相手をするんだが、地上じゃちょっと難しそうだからな。」

「それなら、また暴走しそうになったら存分に暴れさせれば良いのか?」

「それでも良いしまたここに送り込んでもらっても良いぜ。マコトなら仕事も真面目にこなすから大歓迎だ。」


そうなるとまたマコトに死んでもらわないとイケないのでその時は別の誰かに相手をさせよう。

たしかゲンさんは黄泉で鬼たちと修行をしたと言っていたから鬼の扱いにも慣れているので任せても良いかもしれない。

それに、あの人も殴る肉・・・ではなく、教える喜びを知った様で最近は骨のある生徒に指導を行っている。

きっと大喜びで引き受けてくれるだろう。


「まあ、それならこれから戻って蘇生させるか。あっちは夜だから今日は家に泊まっていけ。」

「ああ、分かった。それじゃよろしく頼む。」


そして俺はクレハと一緒に家に帰るとまずはアズサの家に泊まっているナゴミを呼び、神棚の空間で蘇生を行った。

すると無事に蘇生は終えたけど姿に大きな変化が生まれている。


「ねえ、お兄ちゃん。なんだか角が生えてるよ。」

「おっと、気を付けないとな。」


そう言って掌で抑えると額に飛び出していた角は簡単に消えてしまった。

どうやら自分の意思で出し入れが可能な様なので何かの拍子に飛び出す事もあるかもしれない。

ただ、日本のダンジョンにはタチバナと言うオーガみたいな姿になる奴も居るので暴れなければ大丈夫だろう。

もし暴れたければ嫌と言う程にゲンさんが相手をしてくれるはずだ。


「それでどうする。両親も生き返らせるか?」

「はい。マコトも戻って来てくれたので心の準備も大丈夫です。」

「あっちで事情を知ったカブト様が父さんと母さんの魂に関してはしっかりと管理してくれるって言ってたから蘇生も可能なはずだぜ。」


流石は子供には優しいカブトだけはある。

魂が転生してしまうと蘇生が出来ないので事前に調べていてくれていたのだろう。

これもマコトが寿命で死んだ後にスカウトし易い様にする為かもしれない。

まだ何十年も先の話だろうに抜かりの無い奴だ。


「それなら、ちゃんと体の一部は持ってるな。」

「はい。ちゃんとここに準備してあります。」


とは言っても彼らはバンクに体の一部を預けていなかったのでお寺に事情を話して骨壺から骨を回収して来た。

既にこの数日の内にツクモのスタッフが全ての手続きなどもしてくれているので彼らの戸籍も復活している。

貰っていた保険金も全て返却を済ませ、口座なども使用可能にしてある。

使用したお金は今回の合宿で稼いだ費用を当てているので貯金も減るどころか増えているくらいだ。

それに、この2人はこれからツクモ学園の生徒として10年以上はあそこに通い続ける。

今後も若くして有望な2人の為にサポートも惜しまないそうだ。


そして蘇生を開始するとマコトとナゴミは手を繋いでその光景をずっと眺め続けている。

その顔には悲しみを乗り越えた強い思いが浮かび、いつもよりも逞しく見える。

蘇生が終了すると2人は顔を見合わせて頷き合うとそれぞれに別れてマコトは父親の、ナゴミは母親の横へと向かう。

ナゴミは母親の体をそっと揺らし、マコトは父親の顔をグリグリしながら起こし始めた。

なんだか父親の方は酷い扱いだけど、ちょっとヤンキーっぽい顔立ちなのでアレが普通なのだろう。

俺も以前に息子や娘から起こされる時は飛び蹴りをされたり、刀で殴られたりしていた。

その時はちゃんと「他の人にはやってはいけないよ。」と、注意をしていたけど、それに比べれば優しい起こし方だ。


そして、まずは父親の方が魘される様な声を上げながら目を覚まし、マコトへと視線を向けた。


「もうちょっと優しく起こせないのか?」

「半年以上も死んでたんだから文句を言うなよ。ナゴミが今迄どれだけ苦労したと思ってるんだ。」


するとマコトは自分の事は何も言わずにナゴミの事だけを前面に押し出した。

それを聞いて何も知らなかった父親は飛び起きる様に布団を跳ね除けると横に居るナゴミの横に移動して行く。

ここで咄嗟に体に触れないのは目の事をまだ知らないからだろうけど、今は裸なので前くらいは隠すべきだ。

ナゴミはあまり気にしていないけどマコトは額から角が伸び始めている。

今の状態で殴ればあの世で見た亡者の様に肉塊になって吹き飛んでしまうだろう。

あそこではそれでも良かったけど、ここでそれをやるのは遠慮してもらいたい。


「落ち着けマコト。」


俺はそう言って角を掴んで外へと放り投げると父親に向かってバスタオルを投げ渡した。

それを受け取ると自分の姿に気が付いて前を隠すと軽く笑って見せる。


「どうやらコイツ等が色々と世話になったみたいだな。」

「そうでもないさ。ちょっとデカい借金をしただけだからな。」


そして、ここで先日からの事を話し、使われた蘇生薬の値段についても教えた。

その金額は1本が1億なので2本で2億だ。

まあ、今回は知り合い価格で半額にしたとしても1億の代金になる。

無料でも良いかなと思っていたけど蘇生薬の値段を知ったナゴミは必ず払うと聞かなかった。

だから今回はアズサ達に上手く言い包めてもらって半額となったわけだ。

なので流石の俺も小学生から金を巻き上げようとは思っていないので何らかの形で返すつもりでいる。

しかし、今は両親にそれは秘密にしておいてしっかりと2人の子供を支えてもらおう。


「そ、そんな大金をどうやって払うんだ。言っちゃなんだが家にそんな貯金は無いぞ。仕事だってクビになってるだろうからまずはそこから探さないといけないしな。」

「それについてはこちらで手配してある。この悪魔の契約書にサインすれば問題ない。」


すると父親は俺から契約者を受け取るとそれに目を通して読み始めたが別に酷い雇用内容が書いてある訳では無い。

それに父親の方は死ぬ前まで運送業で荷物運びの仕事をしていた事は調べて分かっている。

なので先日の事でダンジョンに入る人間が増え、運搬物が増えるのは分かっているのでそこのスタッフとして雇おうと言う訳だ。

何気に貴重品や高額な物もあるので身元がしっかりしていて人質が取りやすい・・ゲフンゲフン!

大事な家族や子供がツクモ学園に通っている者が良いらしい。


それに運送と言っても運転は全て自動化されているので何かあった時に通報したり、荷運びを手伝う程度だ。

長距離の運搬でも無いのでトラブルが無ければ定時帰宅が出来るだろう。

以前までの会社はちょっとブラックな所だったようなので今の雇用条件の方がマシになっているはずだ。


「それにツクモはマコトとナゴミをなるべく手放したくないらしい。給料もそれなりに良いし正社員だからボーナスや有休もあるぞ。」

「・・・ああ。その前の言葉が無ければ即決で頷く所だな。」

「まあ、本音と建前が違うのは何処でも一緒だろ。」

「それはそうだが・・・。」

「そろそろ奥さんに楽をさせてあげないと大変だよな。」

「ク!そっちからも攻めて来るか。」


実のところを言うと家のローンを払うために母親の方もバイトをしたり家で内職の仕事をしている。

この提案に乗れば仕事をしなくても生活には十分な余裕が持てるだろう。

それに蘇生薬の支払いはマコトとナゴミがダンジョンで稼いだお金の中から自動で支払われる事になっている。

既に学費も免除される特別学生に選ばれているため更に生活が楽になるはずだ。

まあ、これ以外の職を探したとしても何処からともなく圧力が掛かって不採用にされるだろう。


「心の声を洩らすのを止めてくれないか。決心が鈍るどころか崩れて行くぞ。」

「そう気にせず自由に選択肢を選んでくれ。」

「それの何処に選択肢があるんだよ!?」

「あるじゃないか。親の威厳を示して頑張って働くか、幼い子供に縋ってその歳で養ってもらうか。」

「お前は言葉だと天国と地獄みたいな事を言ってるがどっちを選んでも地獄みたいな物じゃないか。」

「そこは感受性の違いだな。マコトはさっきまで三途の川で仕事をしていたから地獄がどんな所か知ってるかもしれないぞ。後で聞いてみたらどうだ。」

「いや、どっちも地獄なら家族で幸せになれる方を選ぶさ。」


そして蘇生させたばかりなのに何故か疲れた表情を浮かべて父親は契約書へとサインを書き込んだ。

これでマコトとナゴミも簡単にツクモからは逃げられないだろう。

ただ、2人の実力ならサボったりしなければ中学に上がる頃には返済を済ませられる。

それにナゴミもちゃんと家族が揃って再スタートを切れると言う事でとても嬉しそうに笑っている。

マコトも不機嫌そうな顔で戻って来たけどナゴミの顔を見て機嫌が直ったようだ。


「それと今日はもう遅いからここに泊まって行くと良い。朝になったらまた迎えに来る。」

「そういえばここは何処なんだ?気のせいか外に見える月がやけにデカい様な気もするぞ。」

「詳しい話は2人から聞いたら良い。話したい事も多いだろうからな。」


きっと合宿の事やナゴミの目の事など話したい事はたくさんあるだろう。

しかし夜は短く全ては話しきれそうにない。

なので時間を掛けて離れていた時間を少しずつ埋めて行くはずだ。

そうこうしている内にようやく母親も目を覚まし久しぶりに家族の時間が始まった。


俺はその楽しそうな会話を背中で聞きながら外へと向かうと自分の部屋のベットに潜り込み眠りへと落ちて行った。



そして次の日に再び迎えに行くと坂本家の4人は布団を合わせて仲良く眠っていた。

なんだか父親だけ弾かれている様にも見えるけど隣がマコトなので仕方がないだろう。

それに時刻は既に朝の9時でラジオ体操の時間もとうに過ぎている。

ここでマコトと父親だけなら殺気を叩きつけて起こせば良いのだけど、ここにはナゴミと母親も眠っているのでそんな起こし方をしたと知られると朝からお仕置きは免れない。

せっかくステラの事ではお仕置きを回避できたばかりなのにここで変な事をすればぶり返す恐れがある。


そうなると最初に起こすべきは布団から弾き出されている父親の方だろう。

そのためその横に行くと慎重に触れて衝撃を与え声を掛ける。


「おい起きろ。」

『ドゴ!』

「あ・・・。」


しかし、ちょっと力加減を間違えた様で触れたとは思えない勢いで放物線を描きながらマコトたちの上を飛んで行った。

そして床に落ちると数メートル転がり、明らかにヤバいと分かる顔をこちらへと向けている。

どうやら、今ので腕と肋骨の半分が粉砕してしまいショックで心臓が止まったようだ。

ただ今回はちゃんと新鮮な死体があり、下級蘇生薬で事足りる。

俺は冷静に父親に近付くと素早く蘇生を終わらせ、証拠隠滅も兼ねて飛び散った血をしっかりと消し去っておく。


「これで問題ないな。」

「朝っぱらから何やってるんだ?」

「ちょっとお前等を起こしに来ただけだよ。」

「さっき父さんが永眠したように見えたのは俺の気のせいか?」

「何を言ってるんだ。こうしてちゃんと生きてるだろ。」


さっき生き返ったばかりだけど、俺の言っている事に間違いや嘘はない。

そして順番は変わってしまったけどマコトが起きたなら後は任せる事にしよう。


「後は任せたからな。」

「・・・ああ。アンタに任せるとどうなるかは分かったからその方が俺達も助かる。と言うかナゴミと母さんには絶対に触るなよ。」


マコトはそう言って2人を庇う様な位置取りに付くと起こしに掛った。

父親が放置されているのは今は深い眠りに着いているのが原因で、最後にでも起こすつもりなのだろう。

なんだかちょっと可哀そうな扱いにも見えるけど父親とはそんなものだ。


その後、彼らは無事に目を覚ますと軽く身嗜みを整えてこの空間を後にした。

そして案内されて玄関に向かった所である事に気が付いた。


「あ!靴を忘れました。」

「フフフ。ナゴミはうっかりさんね。」

「仕方ないから何処か近くで買って帰るか。」


まあ、無い物は仕方ないだろうけど、この近くと言っても靴が売っている店まではそれなりの距離がある。

一番近くても100メートルほど先にあるスポーツ用品店で、そこならスニーカーが売られている。

ただし既に開店時間を過ぎていて買う事は出来ると言ってもそこまで歩くなら代わりの履物くらいはあげても良いだろう。


「なら、そこまで行くのにこれを進呈しよう。」

「まさか、このご時世に草鞋が出て来るとは思わなかったな。」


微妙な表情を浮かべて受け取っているけど他に履く物は無いので渋々履いている。

ただ、出したのは一足だけなので周りの視線は自然と母親の足元へと向けられた。


「そっちはこれを履いてくれ。」

「あら。綺麗な飾り下駄ね。」


これは江戸の時代に買っておいたアケミたちの予備の下駄になり、結局使わなかったのでアイテムボックスの中に死蔵していた物だ。

綺麗な花柄に金箔を使った細工が施されていて今の時代なら伝統工芸品として10万円は下らないだろう。

するとそれを見て父親の方がこちらに冷やかな視線を向け何か言いたそうな表情を浮かべている。


「何か言いたそうだな。」

「なんで俺は草鞋なんだ?」

「男物はそれだけしかないから仕方ないだろ。」


実のところを言うと男物の靴なら沢山持っている。

しかし、どれも戦闘用を想定してダンジョン素材で作っている物なので買えば軽く100万は越えてしまい簡単に渡す訳にはいかない。

もし何も知らずに履いてしまい全力疾走しようものなら舗装された地面など簡単に砕いてしまう。

なので別に虐めや差別でこんな事をしている訳では無い。


「それにそこの道を少し歩けば靴が買えるんだ。ちょっとくらいは男なら我慢しろ。」

「仕方ない。ないよりはマシだから感謝しとくよ。」


今の世の中では「女なら~」とか、「男なら~」っと言うのも差別用語らしいのだけど、それを気にする様な間柄じゃない。

それに草鞋なら用が済めば燃えるゴミですぐに出せるので便利だろう。

ただ店員には変な目で見られて『ワラジ』とか変なあだ名は付けられるかもしれない。

今度あの店に行った時にこっそりと確認してみよう。


そして坂本家の4人は仲良く手を繋ぐと、楽しく会話に花を咲かせながらこの場から去って行った。

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