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132 初依頼達成

俺の前には3匹の元人間であったであろう鬼の魔物が刀を構えている。

その顔には最初にあった余裕は消え去り緊張が張り付いている。

やっぱりただの魔物と違い人間から魔物になった奴らは知能が高い。

それに先程の太刀筋からは経験から培われた確かなものが伝わってきたのでコイツらも元を辿れば優秀な剣士だったのだろう。

邪神の影響を大きく受ければ体だけでなく心まで変異してしまうので、今やっている事も本人の意思では無いのかもしれない。

なので、ここは彼らの為にもスパっと引導を渡してやるべきだろう。


それに前から1つ試したい事があったのでそれをやらせてもらう事にした。


「これでも喰らえ。」

「「「!!!」」」


俺は先程アイテムボックス取り出した小さな粒を奴らに向かって投げつけた。

それと同時に御約束と言える言葉を叫んでおく。


「鬼は外ーーー。福はーー内ーーー。」

「ギャーーー!」

「イテーーー!」

「何でこんな豆がここまで痛いんだーーー!?」


やっぱり鬼にマメは効果覿面だな。

先程からマメの当たった所からは『ドカ』とか『ベキ』と音が鳴っているけどきっと豆が重いのだろう。

そして5回ほど繰り返して投げ付けると鬼達は動かなくなり、変な方向に手足を曲げて血みどろな姿で倒れ込んだ。


「お、おのれ・・・卑怯者め!」

「武士の・・・精神は・・・無いのか!?」

「ま、豆とは・・・凶器・・・だったのか。」


そう言っている奴等の後ろでは壁に豆が当たって崩れてるけど、これも気にしなくても良いだろう。

ここまですれば後は止めを刺して終了するだけなので刀を取り出して右手に構えた。


そういえば足元の豆を見て思い出したけど、昔の人はこれを拾ってちゃんと食べていたらしい。

さすがにそこまでするつもりはないけど、乾燥豆だから時間を置かずに大地に還るか腹を空かせた野鳥の餌くらいにはなってくれそうだ。

俺は豆について考えながら動けない鬼たちの首を飛ばし、消滅を確認してからゼンに顔を向けた。


「う、動くな!」


するとゼンは懐から護身用の小刀を取り出すとハナの後ろに回って首筋へと押し当てた。

所謂、人質と言う奴だろうけど俺の受けた依頼はハナを連れて来る事であって生死は含まれていない。

こちらも言うなればデット・オア・アライブで生死を問わずと言った感じだ。

生きているに越した事は無いんだろうけど今の段階で人質の意味は無い。


俺は2人に向かって1歩ずつ、見せつける様に近付いて行く。

それにゼンは何も気付いていないようだけど、ハナの顔には恐怖よりも怒りの表情が浮かんでいる。

それに俺が送ったプレゼントの意味もしっかりと理解しているようで、焦りと恐怖がゼンの冷静さを奪い隙を見せるのをずっと待っている。

すると、とうとうその時が訪れ、ゼンはヒステリックに叫び始めた。


「なぜ止まらない!コイツの命が欲しくないのか!刺すぞ!俺は本気だぞ!!」

「それはフリと受け取って良いのか?。」

「舐めやがってクソガキがーーー!!」


するとゼンは俺の返答が気に食わなかったらしく怒りの表情を浮かべハナの首を小刀で斬り裂いた。

しかしそれでは即死には至らず、ハナは拘束を振り払い手に隠し持っていたナイフで反撃に出る。


「皆の仇!」

「なに!・・・がは!ゴホッ!」


するとハナの鋭い攻撃はゼンの喉を深々と切り裂き声と呼吸を奪い取った。

更に頸動脈も斬り裂いたのか傷からは勢いよく血が撒き散らされている。

そしてゼンは喉を抑えながらのた打ち回り、畳を血で染めながら次第に動かなくなっていった。

ただ俺としてはハナには怪我をする前に拾ったナイフでゼンを降伏させてほしかったんだけどな。

わざわざ自分が傷つく方法を取らなくてもそれくらいは出来た気がする。

でも今までの恨みからどうしても仇を取りたかったのだろう。


ただし、その代償も大きなものになり、斬り裂かれえた首からは血が溢れ出している。

ハナは体から力が抜けてその場に倒れると畳の上に血溜まりを作り出し、少しだけ満足そうな笑みを浮かべている。

しかし、すぐに後悔の涙を流すと掠れた声で愛する者の名前を呟いている。


「今の状態なら下級ポーションでも簡単に回復するだろうけど念のために中級を使っておくか。」


俺は意識が朦朧としているハナの口に瓶を突っ込んで中身を無理やり流し込んだ。

すると傷は綺麗に消え去るとハナは体の変化に気が付いて体を起こすと傷を確認して驚きの表情を向けて来る。


「アナタは何をしたの!?」

「薬を使って回復させただけだ。」

「私は死ぬつもりだったのです!どうして・・・どうして助けたのよ!私にはもう何も無いのに!家族も、店も、それにヒルコだって!もう死んでも良かったのよ!」


そう言ってハナは着物の襟を強く握って涙を流した。

しかし、それは俺の都合ではなくお前の都合なので、そんなつまらない事に俺を巻き込まないで貰いたい。


「そんなの知るか。俺は玄武の支部長から依頼を受けてお前を迎えに来ただけだ。死にたいならその後にしてくれ。」

「お爺様が私を・・・。なんで今頃になって・・・。」


どうやらあの老人はコイツの祖父だったらしく、それでこんな依頼をしてきたようだ。

理由は聞かれても知らないので答えられないけど、俺にとってはそれもどうでも良い事なのでコイツを連れて支部に戻ることにした。


「それよりも早く立て。支部に向かうぞ。」

「・・・嫌です。そこにはヒルコも居るのでしょ。私には合わせる顔がありません。」


なんだかアイコさん並みに面倒な奴らしく、手足を圧し折って無理やり連れて行くかと頭に過った。

しかし、それを実行する前に表の方からヒルコの声が聞こえてくるので目を覚ましてここに戻って来たみたいだ。


「ハナー無事なのかー!無事なら返事をしてくれー!」

「ヒルコ・・・ごめんなさい!」


するとハナはヒルコの声を聞いて立ち上がると謝りながら反対方向へと走り出した。

別に何処に行こうと構わないんだけど、今それをされると俺の依頼が達成できなくなる。

俺はハナを追いかけて捕まえると、腰に手を回しと肩に担ぎ元の部屋へと戻って行った。


「きゃ!何処を触っているのです。私に触って良いのはヒルコだけ・・・。」

「なら逃げるな。まっすぐに向き合って事情を説明しろ。」

「ハナはここか!」


すると丁度良く声を聞きつけてヒルコも現れたので俺は2人を同時に捕獲するとそのまま庭にあるサクラの木の下へと移動する。

しかし今は秋なので花は咲いておらず、枯れ始めた葉を散らして少し寂しそうに見える。

それでもここは立派な桜の下だ。


「そう言えば植物にポーションを使うと効果があるのか?」


ものは試しと俺は中級ポーションを取り出すと、それをサクラの根元へと垂らしてみる。

すると残っていた葉が全て消え去り、代わりにピンクの花が咲き乱れ満開の姿へと変わった。

どうやら植物に使うと人とは違った効果が現れるようだ。

俺は桜に驚いている2人を地面へと降ろすとそのまま縁側へと移動して行った。


「お前らはもう一度ちゃんと話し合え。ただし花の命は短いからな。」

「ありがとうハル。」

「お前らの仲が戻らないと俺達の泊る所がないだろ。それとさっき薬を飲ませたから腹の傷も治っているはずだ。」


するとその言葉で最初に驚いたのはハナの方だ。

それに続いてヒルコも驚き、互いに視線が1点に集中する。


「本当なのかハナ!?」

「分からないけど、いつも感じてる痛みも無くなってる。」


現代での調査でポーションが古傷にも効果がある事は分かっている。

この時代で子宮の摘出手術をしているとは考えにくいのでちゃんと直っているはずだ。

もしダメそうなら修理費の代わりに怒られるのを覚悟で蘇生薬を使ってやろう。


「それに言葉なんて相手が聞こえていて初めて伝わるんだ。ヒルコはあの時に何か聞いてたのか?俺は風が強くて何も聞こえなかったぞ。」


するとヒルコは嬉しそうな笑みを浮かべると俺の言葉に頷いた。


「俺も聞こえなかったぞ!だからハナ、もう一度言ってくれないか!」

「・・・本当に良いの?まだ治ったって決まった訳じゃないのよ。」


ハナの心はさっきまでと違い否定と肯定の間で揺れ動いている。

しかし、ここでヒルコはハナを抱きしめ自身にある全てを使いたたみかける。


「俺は一生お前と共に生きるってあの日に約束しただろ。でもそれで足りなかったのならもう一度言うよ。俺と一緒に残りの人生を歩んでくれないか。どんな困難な日々だってハナとなら笑って過ごせる。俺が絶対に幸せにしてやるから。」


するとハナの目から涙が零れ、いまだ宙を彷徨っていた手がヒルコの背中へと回される。

そして、その口からはヒルコにだけ聞こえる程度の小さな返事が零れ出た。


「・・・はい。私はアナタの妻であり続けます。アナタの傍が私の居場所です。」

「ハナ・・・ありがとう。俺を選んでくれて。」

「私こそありがとう。こんな私の傍にずっと居てくれて。」


これだけしてやれば家の損害は払わなくても良いだろう。

でもあまり遅くなるとアケとユウが寝てしまうのでそろそろ移動したて支部に戻りたいところだ。

しかし、目の前の光景を見ていると俺も覚えがある事なので話し掛け難い。


(これも桜効果なんだろうか。)


その後20分ほど待つと2人がキスにまで発展しそうな雰囲気となったのでそろそろ我慢の限界を迎えた。

良い雰囲気なのは分かるけど口よりも足を動かしてくれないだろうか。


「そう言うのは後でしてくれないか。」

「「!?」」

「それにどうして驚くんだ。俺は最初から最後までここに居ただろ。そろそろ支部に戻るぞ。」

「そ、そうだな。待たせた様ですまない。」

「そ。そうね!急いでお爺様の所に向かいましょ!」


そう言って2人はようやく外に向かって歩き始めてくれた。

それにしても互いに手は握っているけど、この時代に恋人繋ぎって無いのかな。


「お前ら指は絡めないのか?」


すると2人は耳まで真赤になると勢いよく顔を向けて来た。


「そ、そんな事を人前で出来るか!」

「破廉恥ですよ!そういう事はもっと大人になってから言いなさい!」

「もしかしてした事ないのか?」


すると今度は2人の表情が固まり、揃って繋いでいる手に向けられる。

この時代は現代程には厳しい貞操観念は無かったって聞くけど、育ちが良いからか2人は違うみたいだ。

と言う事はコイツ等も俺のお仲間(童貞・処女)と言う訳か。

まあ、怪我をして体調もあまり良くなかったのならしょうがない。


「早く行くぞ。暗い夜道!は危ない!からな。しっかりと手!を繋いで離すなよ。」

「どうして所々で言葉を強調してるのよ!?」

「外に出ればすぐに分かる。」


ちなみにこの屋敷の外は死体が散乱し、普通の感性を持っていれば見るに堪えない惨状が広がっている。

そして、それを示す様にヒルコの服の裾と足は血に汚れて赤黒い。

恐らくはハナが心配で周囲に目もくれずに駆け付けたのだろう。

そして外に出た2人は一目で顔色が悪くなり血の気が引いていった。


「だから言っただろ。夜道・危ない・手・離すなって。」

『『コクコク!』』

「分かったなら行くぞ。」

『『コクコク!』』


これで吊り橋効果も加わって絆も更に深まるだろう。

きっとしばらくは1人で寝るのも怖くなるはずだけど後で問題にならない様に死体は片づけておこう。


そして2人に視線を向けるとヒルコはハナの肩を抱き寄せ、手は恋人繋ぎに変わっている。

あれならきっと後になって感謝されるのは確定だと断言できる。


そして死体の間を抜けると2人は一心不乱に支部へと走り出した。

言わなくても足を速めてくれるとはこれも感謝の表れというものだ。

俺はこのチャンスを利用して周りに転がる死体を回収すると2人に追いつきそのまま支部へと向かって行った。


「とうちゃ~く。」

「や、やっと着いた!」

「しばらく夜道は1人で歩きたくないわ!」

「同感だな。」


2人は支部に入るなりその場で倒れ込み荒い息を吐きながら言葉を交わしている。

そこには既に屋敷に居た時の様なギクシャクした様子はなく、夫婦と言う強い絆で結ばれた一体感の様なものが感じられる。

やっぱりホラー系は絆を深めるには最適と言えそうだ。

もしかして昔の肝試しにはこういう効果も期待されて始まったのかもしれない。

どちらかが置き去りにして逃げた場合のデメリットは計り知れないので諸刃の剣とも言えるけど今回に限って言えば大成功だろう。

するとその2人の姿を見た爺さんは満足そうに小さく頷いて見せた。


「うむ。どうやらそこの少年は依頼以上の仕事をしてくれた様じゃな。」

「俺に掛かればこんなものだ。」


そして、いつもの位置から2人を見ながら爺さんは更に茶を啜り息を吐きだした。

その横ではアケとユウがジャレ付いているので俺が居ない間に仲良くなったのだろう。

俺だって碌に遊んだことが無いのに羨ましい限りだ。

ただどうしてなのかツクヨミも一緒に茶を啜ってる姿が見える。

顔はベールで隠してるけど、あの服装とか気配は完全にアイツなので、まさか子熊を生き返らせた件で話でもあるのか?

ここは触らぬ神に祟り無しとも言うので関わらないように視界に入れないようにする。

俺は爺さんの横に腰を落とすと駆け寄って来たアケとユウの頭を撫でてその柔らかい髪質を堪能する。

少し洗っただけなのにサラサラ艶々で子供特有の柔らかい匂いが漂ってくる。


「そうだ、俺にもお茶をくれないか?」

「うん!はい入れ物。」

「こっちがお茶です。」


するとアケが湯呑を差し出し、ユウがお茶を入れてくれる。

どうやら既に後ろ手で隠し持っていたようで、2人が入れてくれたお茶は少し苦いけどポーションよりも体に活力が湧いてくる。

そして、俺は茶を少し堪能してから老人に声を掛けた。


「これで依頼は終了だよな。」

「うむ。良くやったな。儂はそこの2人と話があるからあちらの方の相手を頼むぞ。」

「せっかく無視してたのに話を振るなよ。」

「仕方なかろう。その方はお前をご指名じゃ。それよりも早く行かんか。あの方を待たせるでない。」

「俺の指名料は高いぞ。」

「馬鹿な事を言わずに早く行け!」


とは言ってももう十分に待たせてるけど俺は渋々立ち上がると土間から上がり、床に背筋を伸ばして正座しているツクヨミの前に移動して行った。


「それで何をしに来たんだ?」

「心当たりはありませんか?」

「いや何も。」


今回は誰も生き返らせて無いのでそっち関係は問題ないだろう。

なら別の要因だろうけどこの時代に来たばかりで神のルールを知らない俺に言われても分かるはずがない。

するとさっきまでとは明らかに雰囲気が変わり、ピリピリとした気配が伝わってくる。


(あ!これはあかんヤツだ・・・。)

「分からない様なので教えておきますが、今の日本では1日ごとに命を落とす人の数は決められています。アナタの殺した人間によってその数が変化し黄泉は混乱しているのです。」

「でもあの程度で混乱するのは元々の構造に問題があるんじゃあ・・・。」

「黙りなさい!」


これだけ怒っているという事は事態は俺が思っているよりも大きな問題に発展しているのだろう。

仕方ないので俺の方で解決しておくしか無さそうだ。


「それで正史ではどうなる予定だったんだ?」

「そこの2人は死亡し、それを知ったそこのゲンが怒りによって3つの支部を壊滅させるはずでした。しかし、一部が既に逃げ出していてその誤差分の死者が黄泉で彷徨い、行き場を無くしています。このままでは黄泉から現世へと魂が逆流してしまい転生の為に黄泉で眠る多くの魂も地上に出てきてしまいます。」

「すなわち黄泉での寝床に空きが無いのが問題なんだな。」

「端的に言えばそう言う事です。早くしなければ引き籠りの母様が怒って地上に出てきてしまいます。」


確か黄泉の管理はイザナミがしているんだったか。

体は腐敗して今も人を殺す呪詛を吐き、日に1000人の人間を殺しているんだったか。

まあ、戦が同時に起きればそんな数はすぐに超えるだろうから今はそんな面倒なシステムではないのだろう。

でも引き籠りが解消されるのは良い事なんじゃないのだろうか?


「良いじゃないか。引き籠りが解消されて大助かりだろ。」

「何を言っているのですか!そんな事になれば邪神を瞬殺して新たな脅威になりますよ!」

「イザナミってそんなに強いのか!?」

「今は死を司り管理しているのですから当然です。」


それって旦那に対する怒りがそれだけ凄まじいだけなんじゃないのか?

やっぱり奥さんは怒らせちゃいけない存在ということで現代に帰ったら俺も気を付けないといけないな。


「でもそんなに強い神がこの世界に居たのか。」

「邪神なんてワンパンで倒してしまいますよ。それに母様が黄泉から居なくなれば統制が失われて結果的に亡者が此方に出てきてしまいます。それでなくても最近は邪神の影響を受けた魂が多く流れ込んでその浄化に苦労していると言うのに。」

「ふ~ん大変だな。」

「他人事だと思わないでください!それにアナタも一役かっているんですよ!」


そうは言われても俺に浄化の力は無いからな。

対処法としてはアケとユウのレベルを上げて浄化を可能な職業に着かせるかだけど将来の事を考えると出来るだけ2人には自由に選ばせてやりたい。

それに出来れば浄化の能力は高いけど条件の付いている巫女にはしたくない。

あの2人には好きになった相手と結婚して幸せになってもらいたいからだ。

まあ今の状態だと覚醒者と同じで条件は付くだろうけど。


「それで何人が溢れてるんだ?」

「5人が溢れていましたが2人はあの子熊の所に押し込みました。通常は管轄が違うのですが仕方ありません。」


哀れな魂に合掌だな。

まさか死んで動物扱いされるとは生きてる間は思わなかっただろう。


「そうなると残り3人か。仕方ないから死体から生き返らせるか。」

「しかし、あの時の者達は邪神の影響を受けているので生き返らせないのが望ましいです。」

「そうなると別の奴か。そんなに都合の良い奴らが居るのか?」


それで条件を聞くと亡者の寝られるスペースさえ空くなら誰を蘇らせても良いみたいだ。

ただし黄泉に留まっている者に限られるだろうから大昔の奴とかはダメだろう。

何処かに手っ取り早く蘇生できる奴は居ないだろうか。

魔物の被害者なら体の一部でも問題ないはずなんだけどな。


そして俺達が悩んでいると横にいるヒルコ達も話が終わろうとしていた。

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