14. 世界で一番難しいなぞなぞ その⑩ ☆
『紅棗楼』での大騒ぎから1週間後――。
テスは傷心が癒えず……。
でも、現実は彼女をいつまでもそっとしておいてはくれないようです。
太陽系地球連邦政府法務省安全保安局所属下超心理学研究局能力開発部第4研究所兼能力開発トレーニングセンター、通称『レチェル4』。
その西研究棟第6棟の7階に、新たに研究室を構えたのはエミール・ヨーネル医師である。
1週間ほど前に『レチェル4』を襲った大規模な火災により以前の研究室が使用できなくなり、急ぎ西研究棟へと移ってきたのだった。
その医師の元に、ジェレミー・オーウェンが訪ねてきた。
「まあ、いいわねぇ。新しいお部屋って、それだけで気分が一新するわ」
太い眉毛と鼻の下の髭を細かく上下に動かして、研究室の空気を嗅いでいる。新しいといっても空いていた部屋に移ってきただけ、設備も被害に遭わなかった他の研究室からの使い回し品なのだから、真新しい香りはない。
その他足りない機材などはすでに発注を掛けているが、すぐに準備出来るものもあれば、特注品で搬入に時間の掛かるものもある。それでもオーウェンの努力によって、短時間で研究室としての体裁は整えられていた。
当然、そこには緊急で処理しなければならない問題の、早期解決に向けた期待が掛かっているのだが、当の主任は、まだ新しい研究室に馴染めずにいた。
なんとなく、落ち着かないのである。
「しばらくはここで我慢してちょうだい。被害に遭ったのは、エミールの研究室だけじゃないんですもの。あっちもこっちも……なんで、あたしも大変なの」
筋肉で盛り上がった肩を持ち上げて、お手上げポーズを作るオーウェン。なにをどうしても彼の動作はコミカルにしか見えないのだが、惨事の後始末のために、この一週間不眠不休で働いているのは職員ならば誰でも知っている。
ヨーネル医師も頷いた。
「大丈夫よう。火災事故はね、電気系統の故障からの失火と云うことでケリを付けたから。あの子の名前は出ないようにしたわ」
あの子というのは、この火災騒ぎの張本人、テスのことだ。
彼女の超常能力の暴走が火災を引き起こしたのだが、真実を知る者はレチェル4でもごくわずかの者だけだった。
その者たちにも箝口令が轢かれている。オーウェンの指示だ。彼と『レチェル4』は、テリーザ・モーリン・ブロンと云う逸材を、どうしても手放したくないが故の処置だった。
「そのテスちゃんなんだけど。どうなっちゃったの? まだ、立ち直れていないの?」
ヨーネル医師は苦虫をかみつぶしたような顔をして、うなずいた。
「困ったわねぇ。なんとか手を回してテスちゃんに准A級認可証をぶん捕っ……あら、いけない……獲得したっていうのに、当のご本人がアレじゃ……」
「……ジェレミー。それは仕方ないよ。彼女にはショックがおおき過ぎたんだから……」
「で。どうなってんのぉ、そこ。報告書もまだ上がってこないのよぉ。
なにやってンの、アダムとディーは!!」
部屋の奥から、ガタンと云う音が聞こえる。
「やってるわよ。でも、アダムとディーじゃなくて、あたしだけど!」
ベリーショートの赤い髪を逆立て、細すぎる腕を振り回しながらマリア・エルチェシカが現れた。
「……あら。やだ。マリアちゃんじゃない。どうしてここにいるの?」
オーウェンの問いに、マリアは甲高い奇声で答えた。機嫌が恐ろしく悪い様子で、手脚をバタつかせて、駄々っ子のように暴れ出す。
運悪く彼女の近くにいた高性能自動清掃ロボットが、そのストレス発散の巻き添えを食い、蹴飛ばされて床に倒されることとなってしまった。
「ダメじゃない。なにを苛ついていンのかしら? 大体どうして報告書の制作をマリアちゃんがやっているの。あたしはアダムとディーに言いつけたハズよ」
「フンフンフン! そのアダムとディーのヤツらが、あたしに押し付けてきたのよ! 面倒だからって、こっちに投げてよこしたのよ。キィーー!!」
説明している内に再び怒りがこみ上がってきたのだろう、奇声を上げるマリア。
彼女の急激な体温の上昇と発汗量と心拍数の増加、声質と声質の変化を感知した清掃ロボは、異状と認識したと云うサインを胸のパネルに表示していた。
点滅を始めるパネル。するとロボットはあっという間に体勢を立て直し、脱兎のごとく部屋から逃げ去って行った。
3人はあっけに取られたまま、その様子を見送る。
予期せぬ間に戸惑った人間達だが、
「あー。
それで、その報告書の制作を手伝って欲しいと私のところへやって来たんだがね……」
ヨーネル医師がオタオタと話を戻し、ついでに悄然の溜め息を吐いた。その暗い表情で、作業が難航していることは容易に想像がつく。
「それより、なに? ちょっと小耳に挟んだんだけどさぁ、あの小娘、能力が使えなくなっちゃったんだって!? どーゆうことよ、せっかくあたしが記憶操作までして誤魔化したって言うのに……――」
「ストーーーーップ! ストップよ、マリアちゃん!」
オーウェンが大慌てでマリアの口を塞ぐ。
「それはヒミツの秘密事項で、口外無用って言ったでしょ。どうして守ってくれないの?」
「|ヨーネル医師の研究室でなら、いいじゃん」
「ンまぁ。その慢心が失敗を生むのよ。ワタシの長くて豊富な人生経験から言わせてもらえばね」
オーウェンは人差し指を軽く振りながらそう言うと、おまけに無駄なウィンクをマリアに飛ばした。それを見たマリアは髪の毛を逆立てる。
「能力開発部技能開発促進課課長。セクハラで訴えてやるわ!」
「あら、ダメよう。それにその肩書き、もうすぐ変わるんだからぁ!」
オーウェンはニタリと笑った。「キモかわキャラ」が「ただのキモいおっさん」になってしまったと内心思ったが、辛うじてマリアはそれを顔に出すのは堪えた。
「いい? これからは能力者不法犯罪特別捜査班、ワタシはその局長になるんだから。これからは局長って呼んでね。ウッフッフ〜」
大胸筋を震わせて喜びを表現するオーウェンを、驚きと喜びの混じった顔でヨーネル医師が二度見した。
「ジェレミー、じゃあ認可が下りたのかい!?」
「2~3日の内には、ね。正式な発表はその後になるのだけれど」
歯を見せて笑うオーウェンの両眉と髭が、ぴょんと持ち上がる。
「ねえ、それよりあたしの質問はどうなっているのよ」
「セクハラなんてしていないでしょ。愛情表現!」
「おめでとうジェレミー。君の念願が、ひとつ叶ったんだねぇ」
しみじみと喜びを分かち合う、気の優しいヨーネル医師。
「それじゃないわ。あの娘の能力が消えちゃったって……」
「上層部の石頭達を説得するのにちょっと時間掛かっちゃったけど、ようやく必要性に気付いてくれたって云うか、もうあいつらの見解なんて軽~く10年は遅れてンのよ。もう、嫌になっちゃう」
言葉尻にあわせ、オーウェンは猛牛のような身体をくねらせる。
「だから、テスの能力が……」
「なに。これも君の努力のたまものだよ。おめでとう。私も嬉しいよ……」
3人が三様に話し出すので、会話は成立していない。堪え性のないマリアの身体が怒りで震え出す。
彼女の怒りの導火線が尽きる前にオーウェンが口を開いた。
「わかったわ。いいから、ちょっと外の空気を吸ってらっしゃい。休憩、休憩。報告書はその後がんばンのよぉ!」
頑強な腕でマリアの背中を押し、研究室の外へと追い払う。
扉がぴったりと閉まるのを確認してから振り向いた能力者不法犯罪特別捜査班局長は、満面の笑みを見せていた。
「あ~、行った行った。マリアちゃんも取り扱いが難しいお年頃なんだからぁ。面倒ねえ。でも、これでふたりっきりよ。じっくり愛を語れるわね」
冗談だとわかっていても、つい身構えてしまうヨーネル医師だ。
「やあねぇ。そんな態度取るンなら、ホントに愛を語っちゃうわよ。
それより要件に入りましょう。さっきのハナシだけど、テスちゃんの能力は消えちゃったの? それとも一時的に自己制御が掛かっているだけだと思う?」
「精神的ショックから、能力を使うことに拒否反応を抱いているのだと思う」
「失恋の?」
「それだけじゃなく、自分自身にも、だなぁ」
「はぁ!? ……やだ。それ、なんだか一番面倒なパターンじゃないの?」
ヨーネル医師が力なく笑った。
『レチェル4』から脱走したテスは、グレアム・J・ロレンス元宇宙軍元帥こと『提督』に連れられ、中華菜店『紅棗楼』へと移動した。そこで彼女に歪んだ感情を抱いていた友人のアマンダ・カシューに遭遇し、超常能力による妨害と攻撃を受ける。
それから身を守ろうとして、テスは能力を一気に解き放っていった。
「そこまでは、良しとして……」
ところがその場には、親友のクリスタ・ロードウェイと恋人のリック・オレインも居合わせた。彼女の能力を目の当たりにしたリックは、驚きと恐怖から拒絶反応を示してしまう。
「も~~! リックちゃんの根性ナシィ~~」
「いや、それは――。彼の反応は、非能力者として順当だと思うよ。超常能力肯定者であっても、それを素直に受け入れられるかどうかは微妙な問題なんだから。
いきなり超A級の能力を見せつけられてごらん。大抵の非能力者は腰を抜かすさ」
「そうよね。だから、ワタシ達が努力してンだけどさぁ」
ヨーネル医師がデスクの上を人差し指で軽く叩くと、卓上からパネルが浮かび上がる。
テスの脳電波と心拍数測定のグラフ、脳内の構造を断面図として映し出した映像。脳内の血管、頸動脈さらに心電図や動脈の画像……と次々と現れた検査結果を表示したパネルは、医師の指の指示により、彼らの前に行儀よく並んでいった。
「あの時テスの脳内では、短時間でいろいろな神経細胞同士の情報伝達が行われたんだ。
意思や感情と云った精神の機能や行動や運動といった身体の機能、おそらくこれまで経験したことのない膨大な情報量を、目まぐるしい程のスピードで処理していたと思うよ」
医師の指が空でページをめくるような仕草をすると、センサーが反応し、パネルは巧みに入れ替わっていく。
「君も知るとおり、電気信号となった情報は、神経伝達物質が神経を通じ伝えていく。この電気信号が神経伝達物質に変わることで、情報の信号は伝達能力を強め、細かく分かれ脳の隅々まで伝わっていくんだ。
このメカニズムは今も昔も、非能力者も能力者も変わらない。要は信号がどれだけ、どこまで届くかという事らしい。
能力者と云われる者たちは、脳の未使用領域に容易にアクセスが可能で、それにより『超常能力』とも呼ばれる、未知数で超人的な能力を働かせることが出来るのだろうと云われている」
「おかしな話だよ、ジェレミー。人類は宇宙にまで進出したというのに、自分たちの脳の中さえ、まだ正確に理解できていないんだから」
「あら、謎って、身近にあるもの程わかんないものなんじゃないの?」
オーウェンはあっさりとそう言った。
「テスは伝達能力の有効で最適な強化方法をわずかな時間で習得し、実践した。
凄いよ。訓練ではD級程度の課題を熟すことも困難だったのに、いきなり超A級の能力を自在に駆使して見せたんだ。
ただし突然の飛躍的な成長には、恐ろしいほどの負荷が掛かったに違いないさ。肉体的にも、精神的にも――」
「薄氷をふむ危うさでそれらを熟してきた彼女の運動能力も神経伝達物質も、恋人の嫌悪感を目の当たりにして、ついに調節を失ってしまったんだろう」
別れ話が出ていたとはいえ恋人からの拒絶反応は相当なショックだったらしく、あの日以来、テスの超常能力は影も形も見せなくなってしまった。
見せないどころか、心理的ストレスが原因で鬱病が発症し、ろくに食事も取らなくなってしまったらしい。
「それで……。その気鬱の病は治りそうなの? 能力は回復するのかしら? 問題は、そこなのよ」
ヨーネル医師は腕を組んだ。
「まずはゆっくりと休ませてあげることだろうなぁ。疲れ切った身体と精神のケアが優先だよ、ジェレミー。
彼女に笑顔が戻って、超常能力に向き合う余裕が生まれたら、再び使える様になるかもしれない」
「それ、何時よ!?」
ジェレミー・オーウェンは毛の無い頭を抱えた。
♡ ♡ ♡ ♡
気が付くと、溜め息をついているの。
理由なら、山程あるわ。
ここで呼吸していることが不思議なくらい。
どうして、どうして、どうしてあたし……。
ああん。また涙腺が緩んできた。
大きな涙が浮き上がってきて、ほら、頬を伝わって落ちていく。
どうして泣いているのかとか、なぜ悲しいのかなんて、どうでもいいの。
だって瞳の奥で涙が量産されているんですもの。
「ほれ。涙をお拭き」
目の前に差し出されるティッシュケース。
「あああ! 不安だねぇ。
こんな調子で大丈夫なのかい。心配で仕方ないよ、あたしは!」
目の前でクリスタが鼻の頭にしわを寄せている。
彼女は明日から3日間、仕事のスケジュールが入っていて、首都のバクラヴァに行く予定なの。
ロマン・ナダルの新作の打ち合わせで、どうしてもキャンセルできないって嘆いているけど、そんな大きな仕事をキャンセルしたら、あたしの方が悲しくなっちゃうわよ。
「だい……じょうぶ、だから。い……行って……らっしゃ、ふえ」
受け取ったケースからティッシュを数枚引き抜くと、涙を拭き拭きついでに鼻もかむ。ううっ、何度もこんな事ばかりしているから、摩擦で皮膚が擦れてヒリヒリ痛いよぅ。
「もう、テスったら。鼻の頭が赤くなっていましてよ。あれほど強く擦ってはいけないと申し上げたでは……。ああ、また、ほらっ!」
横から伸びてきた手が、強引にあたしの鼻に、格段に保湿性の高い柔らかティッシュを押し付ける。
「お任せくださいませ、クリスタ。あなたがお留守の間は、わたしがテスのお世話を致しますわ。安心して行ってらっしゃいましな」
ソファの隣であたしを抱きかかえているメリルが、にっこりと笑った。
ここはあたしとクリスタがシェアするお部屋。
そう。あたし、帰ってきたの。
あれほど、どうしても帰りたかった、あたし達の部屋へ!
あたしの安心できる場所へ。
そばにはクリスタがいて、メリルもいてくれて。
騒々しくて、温かい空間。
幸せな時間に巻き戻せたみたいだけど、実際はいろいろな代償と引き換えに、この場所に帰ってきたの。
どこから話せばいいのかしら。
中華菜店『紅棗楼』での大騒ぎも、今は夢のよう。
夢っていっても悪夢のほうよ。はぁ。
その悪夢の根源アマンダ・カシュー(偽者)に関しては、夜陰に紛れてアダムとディーの追跡を振り切り、その後の消息は未だ掴めていない。追いかけようにも、反応がぷっつりと途絶えてしまったの。
彼女はどこへ消えてしまったのかしら?
あたしも争ったことは明確に覚えているんだけど、不思議なことに時間が経つにつれ、彼女の顔が思い出せなくなっている。ヘンでしょ?
一緒にバイトしたり、お喋りしたり、同じ時間を過ごしていた仲間だったのに。彼女の姿形や表情、髪の色や長さも、瞳の色も、声も、どんどん記憶から抜けていくの。
まるで湯気のように、記憶が蒸発していく。
それも、あたしだけじゃないわ。あの場にいたクリスタも、アダムとディー、遠隔透視で覗いていたマリアでさえ、彼女の記憶が曖昧になってきているんですって。
視覚的記憶だけじゃなく、生体が発散していた霊的な放射体と云った、感じ取ることで認識した感覚的な記憶まで――よ。
ひどいよ。こんなに記憶があやふやになったら、今度アマンダに会ったとしても、彼女を見分けることが出来なくなっちゃうでしょう。
――ん!? それとも。これ、アマンダの仕業かな?
もっと不思議なのは、あれだけの損害と騒動を引き起こしたというのに、あの出来事は表沙汰になっていない……って言うか、ほぼ無かったことになっているってこと。
オーウェンさんが手を回して事件を公表させなかったこともあるし、菜店側も騒ぐこと無く、翌日も通常どおり営業していたとか。
アダムとディーから聞いた話では、さすがにお庭の南側『華鳳池』の当たりは、改築中という名目で立ち入り禁止になっているらしいわ。
それでも、すごいでしょ。都会の高級菜店ともなると、どんなトラブルも神がかり的に迅速に対処するみたい。――って感心したら、あの2人に笑われたけど。違うの?
あの菜店だけが特別ってこと?
それにしても。オーウェンさん、どんな手段を使って事故を隠滅したのかしら?
ひとつわかっているのは、あの騒ぎの直後、関係者一同に対して、マリア・エルチェシカが感応能力を使って記憶の改ざん操作を施したってこと。
クリスタだけは特別処置で記憶操作は免れたけど、あの時『紅棗楼』に居合わせた非能力者のメリルやリック、従業員達は、あの日のことを正確には覚えていない。
メリルやリックの記憶では、『紅棗楼』で食事をして、その後は何事もなく帰宅したことになっている。
そのリックのことだけど。
結局あたし達は、恋人の関係を解消することにしたの。
ケンカ別れした訳じゃないわ。二股掛けられたことは腹が立つけど、あたしも全然気がつかなかったし。
能力のせいでもないのよ。
あの反応には凄く傷ついたけど、あたしの超常能力に関する記憶は、彼の頭の中からきれいさっぱり消去されているんですもの。責めようがない。
――って言うか、責めてほじくり返したら、マリアの記憶操作が無駄になっちゃうでしょ。
またあの表情で、彼にドン引きされるのは耐えられないわ!
でも、いままでどおり、恋人な関係でいることは出来なかった。彼が反省してもう浮気しないって誓ってくれても、優しくエスコートしてくれても、今は無理。
リックの顔を見てもドキドキする熱い気持ちよりも、申し訳ないって気持ちのほうが大きくて。
恐怖に取り憑かれた、彼の、あの眼が忘れられなくて。
あたしのせいで記憶を書き換えられちゃった――っていうのも心苦しいし。
だからあたし達、一旦『友人』に戻ることにした。
2人で話し合って。そう決めたの。
もう一度友人からやり直してみようって、そう決めたの。
クリスタは呆れ顔してたけど、だって……あたし、まだリックのこと嫌いじゃない。
以前のように盲目的に好きって訳じゃないけど、彼の弱いところダメなところも含めて、嫌いになりきれないのよ。
恋っていう気持ちは持てないけど、友人とかお兄さん的存在だったら許せるって云うか……。
あらら、アマンダの掛けた呪縛が効いているのかしら?
あたしの超常能力は消えたっていうのに、一度壊れた感情は元通りには戻らないの。
どうして――――!?
♡ ♡ ♡ ♡
自分でもどうすべきかなんて、わからない。
――だから、ね。
もしかしたら、この世で一番難しい謎は自分の感情なのかも……って考え始めているの。
イラスト:九藤朋様
リックとの関係に一区切りを付けたテスですが――。
次回より新章。
『peony peony and lilies』 に突入!
新たな展開が!? (←予定)
九藤様、FAありがとうございました。




