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モテすぎる悪友が鬱陶しいので、彼女を作らせて黙らせたい  作者: 梨本 和広
1章 桐田朱里と蘭童殿

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48話 ああ騒がしい一コマ


「だからなんで屋外なんだよ!? 2人きりになれる場所って言ったじゃないか!?」

「そんなこと言ってねえだろ! お前は告白スポットを訊いてきただろうが!?」

「訊いてない! 僕はお前が普段どこで告白されるか訊いたんだよ!」

「だったら2人きりになれる場所だって初情報じゃねえか! なんでそれ前提で話してんだよ!?」

「お前は朝令暮改って言葉を知らんのか!? 人のニーズっていうのは刻一刻と変わってくんだよ!」

「3分前じゃねえかそれ訊いたの!! お前の体内時計は3分で日が暮れんのか!? カップラーメンも顔真っ青だよ!!」

「カップラーメンは関係ないだろ!! だいたいカップラーメンってのは2分半あれば足りるんだよ、3分に拘るんじゃねえ!!」

「何の話をしてんだお前は!? 名取さんをどこに呼ぶって話じゃないのか!?」 

「そしたらお前が体育館裏とかベタベタなこと言ったんだよ! ものを置ける机がないじゃないか!?」

「それも初情報だよ!! どうして情報を小出しにするんだよ!? ボスの必殺技を少しずつ伝える味方キャラか、最初に全部教えとけ!!」

「馬鹿かお前は!! 最初にボスの技を全部言ったら凄みがなくなるだろが!! 『あーこれさっき味方キャラが言ってたやつだー』なんて反応しても話は盛り上がらないんだよ!!」

「だからそっちは掘り下げなくていいんだよ!! 結局何!? 2人きりになれて机があればいいのか!?」

「最初からそう言ってるだろ!?」

「言ってねえけどな!! だったら旧館の3階か4階でいいんじゃねえの!?」

「なんでそんな適当なんだ!! もっと僕のことを考えて言え!!」

「それはこっちの台詞だろが!! それが人にものを頼む態度か!?」

「お前が無償で対応するって言ったんじゃないか!? 文句言わないで働け!!」

「ああそうかい!! じゃあ旧館の4階に呼んどくからな!! 人ほとんど来ないし机あるし最適だろうよ!!」

「おい! ホントにそれでいいのか!? そんな2人きりになるのにおあつらえ向きの場所、警戒して来ないんじゃないのか!?」

「じゃあもう自分で誘えよ!! 俺にはお前が分かんねえよ!!」

「僕が誘ってくるわけないだろ!! お前が頼りなんだ理解しろ!!」

「ああもう受けなきゃ良かった!!」


その5分後、冷静になった2人は名取真宵を旧館の4階へ呼ぶことにしたのだった。


いつも閲覧ありがとうございます。

以降、2章の内容となります。

引き続き、よろしくお願いいたします。

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