Mr.バレンタインの惨劇 予告編
イベントがあると、何だか乗りたくなるよね?
と言う訳で、時事ネタ・イベントネタの番外編その2。
ハテノ村は方々、世界各地の子供が集結している設定なので、どこそこの田舎の土地の変わったイベント~という流れで無理矢理強引にねじ込みますよ!
内容は、タイトルから推して知るべし。
でもまだ内容が書き終わってないので、取り敢えず予告編。
今日中に、全部書き終わると良いなぁ…。
その日は、朝から異様な視線を感じた。
ことの発端は、三日前のこと。
南部アステアーダの出身だという少女の一人が、起爆剤となった。
突如として郷里で流行のナウなイベント(爆)情報を吹聴し始めたのだ。
それはここ数年で南部アステアーダで一般に広まりつつある行事だというのだが…
それは、愛のイベント。
気になる男女が、秘めてきた仄かな想いを発露させる為の大切な機会。
感謝には言葉を。
友情には腕輪を。
恋情には花一輪。
愛情には菓子篭一杯の気持ちを。
それを合い言葉に、皆が揃って自分の気持ちを表現する日なのだという。
提唱者の名を借りて「バレンタイン」と呼ばれる、南方極致の変わったイベント。
だけど楽しそうだし、というのが魔境で皆が乗る合図。
それに普段は敢えて形にしない気持ちを、心を、言葉を。
こうやって目に見える形で相手に表現するのも、悪くない。
急拵えのお祭り騒ぎ。
皆は一様に、楽しそうな笑顔で準備を整えた。
ありがとうを伝えたい誰かには、思い思いのカードに言葉を記し。
仲良くしてねと言いたい誰かには、葦の輪を編んで腕輪を作り。
大好きと伝えたい誰かを思って、相手の喜ぶ花を考え選び取る。
そして大切だと伝えたい誰かの為に、菓子篭一杯の気持ちを。
特に愛情に憧れを示す年頃の、若々しい男女がそわそわと落ち着くことなく。
頬を染め、目を潤め、紅潮させた顔を隠しながら懸命に用意を調える。
嗚呼、運命の日。
今日この日、あの人は自分の気持ちを受け取ってくれるかと……
だが、今の魔境には、その手のイベントを忌避して生きてきた男がいた。
誰とは言わない。
勇者様だ。
この日、勇者様に一つの地獄が訪れようとしていた…。
この面子でバレンタインをやると、悲劇にしかならない…。
まだ内容、書き上げてないけど。
でもそんな予感が…むしろ、そんな予感しかしないんだ。




