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彼氏のキーホルダー
「この女の身代わりになれ。」
「え……。どうしてですか?」
「この女は、とある理由で追われている。お前はその女に姿がそっくりだ。今から3日間、この女の身代わりとして生き延びられれば、お前は晴れて自由の身だ。」
「……。生き延びられれば?」
ひょっとすれば死ぬかも知れないってこと?
「俺達は山賊だが、こうした任務を頼まれることもあってな。この女の護衛を頼まれていたんだ。お前が影武者として振舞ってくれれば、追手を撹乱させられる。」
完全におとりじゃん。嫌だ。
「嫌って言ったらどうなりますか?」
「今この場で殺す。言っただろう。庶民なんて金にならんと。」
やらざるを得ないようだ。
せっかくあのキモヤンデレから逃げられたと思ったら、また災難が降りかかってきたよ……。
思わず落ち込みながら女性の似顔絵を見ると、そこには、衝撃のものが写っていた。
「これ……!」
彼氏とお揃いのキーホルダーじゃん!!
女性の首元に、彼氏にあげたキーホルダーがネックレスになってかけられている。
どういうこと……?
山賊達の頼みを聞けば、彼氏の行方がわかるかも知れないってこと…?
そんなの、やるしかないじゃない。
「やります。」
私は、そう高らかに宣言した。




