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幸せなポーションライフを  作者: 空野進
2.2.貴族の治療
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10.呪術

「一体どこに?」


 レフィは周りを見渡してトリスのいる場所を探していた。

 しかし、どこにもその姿らしきものは見当たらなかった。


「やはり、嫌な予感は当たってしまったか……」

「どういうこと?」

「あぁ、なんだか微弱だがあの男から魔力の反応を感じたんだ。レフィのポーションを浴びていたから残滓のようなものだと思っていたが……」


 もしかして、あのポーションを受けたのにまだ魔法を使うことが出来た?

 いや、そんなことあるはずが……。


「とりあえず場所を探さないとね」


 近くに隠れてるかもとレフィは感知ポーションを作り出し、周囲の状況を調べてみる。


 ただ、その瞬間にすぐ近くからものすごく危険な反応を感じる。

 それを感じた瞬間にレフィはバリアポーションを使い、攻撃に備える。

 するとその壁を攻撃してきたようで破裂音が聞こえる。


「くくくっ、そう簡単にはいかないよな」


 近くの草むらからトリスが姿をあらわす。


「どうして?」

「どうして俺が無事だったか聞きたそうにしてるな。簡単なことだ、お前が魔法を使えなくするポーションを使ってくると知ってるのにその対策をしないはずがないだろ」


 トリスの言うことも尤もだった。

 ただ、トリスが何かしたようには見えなかったのだけど……。


 とにかく何をしたのかを探るために魔力無効ポーションを投げつける。

 そして、それはトリスにぶつかる。


「くくくっ、いくらやっても無駄だ」

「レフィ、何か魔力の壁のようなものが見えたぞ」


 リルが小声で教えてくれる。

 つまり、ポーションが当たらないように常に壁のようなものを生み出しているのだろう。


「壁を破壊しないことにはまともに薬を当てることができないだろうな」


 レフィは爆発ポーションを生み出すが、リルが慌てて止めてくる。


「流石にそれはまずい! 周りにいる人たちも吹き飛ぶぞ!」


 流石に騒動が起きた現場なのでレフィたちの他に人が多数集まっている。

 レフィの爆発ポーションを使うと全員を吹き飛ばすほどの威力があった。


 つまり、今のレフィにはこのトリスの壁を破る手段はなくなったようだ。


「うっ……」

「そうだ、その苦悶に歪んだ顔が見たかったんだ」


 トリスは嬉しそうに歪んだ笑みを見せてくる。


「壁が破壊できないならそれごと捕まえれば――」


 レフィは硬化ポーションを放り投げる。

 それはトリスの壁にぶつかると彼の壁を覆うように固まっていく。


 するとトリスは手を振って魔法を使う。


 ただ、余計な呪文等は唱えずにさっと手を振るだけで硬化ポーションが弾き飛ばされてしまった。


「くくくっ、打つ手なしだろ」

「今、何をしたんだ?」

「前もって唱えておいた魔法を発動させる……呪術だな」


 あらかじめ? それじゃあそれさえ無効化できたら……。


 まずは周囲のすでに置かれた呪術を感知するポーションを飲む。


 すると結構な数を発見することができた。

 あとはあれさえ無効化すれば――。


 呪術無効化のポーションを生み出し、周囲に撒き散らす。


「何度やっても俺には効くか!」

「それはどうかな」


 トリスは周りに配置された呪術が消えているのに気づいていない様子だった。

 そして、安心してる様子なのでレフィはふたたび魔法無効化ポーションを投げつける。


「うっとうしいな。いい加減くたばりやがれ! ……あれっ?」


 トリスは再び爆発の呪術を使おうとしたのだが、それは不発に終わる。

 それと同時に自身を守っていた壁すらも消えていき、レフィの投げた魔法無効ポーションをその身に浴びてしまう。


「くっ、一体何を?」


 ポーションを浴びたトリス。

 困惑気味にレフィを鋭く睨みつけてくる。


「呪術を無効にしただけですよ」

「そ、そんなことが簡単にできるはずが――」

「それが僕の能力ですから――」


 やはりトリスもレフィ自身の能力を誤解していたようだ。

 せいぜいいくつかのポーションを生み出せる……程度に思っていたのだろうが、実際はどんなものでも作り出せる能力。


 まぁ勘違いするのもよくわかるけどね。


 レフィ自身も何でもできる……なんて能力、信じられないでいた。

 でも実際にどんなものでも生み出せるのだから仕方ないだろう。


「くっ、覚えてろよ、レフィ……」


 これを聞くのは二度目だった。

 今度こそ厳重な警備の元、王都へ輸送されていった。

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