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幸せなポーションライフを  作者: 空野進
2.1.蘇生ポーション
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4.修復

 町へと戻ってくるとレフィは解決屋の仕事を再開することにした。

 聖教国の一件もあり、浄化絡みの依頼が来るんじゃないかなと少しだけ期待をしていた。

 すると開始早々依頼が舞い込んでくる。


「あ、あんたがどんな依頼でも解決してくれる解決屋だな。ぜひ頼みたい依頼があるんだがいいか?」

「も、もちろんです! どんな依頼でしょうか?」


 レフィは思わず嬉しくなって、頼んできた男性に近づく。


「あ、あぁ……。実は以前どこかの貴族に壊された町の修復が難航してるらしくてな。その手伝いをして欲しいんだ……」


 浄化以外の依頼ということもあり、また、町を壊したのが両親ということもありレフィはすぐに頷く。


「わかりました。すぐに手伝わせていただきます」

「おぉ、ありがたい。では早速頼めるか」


 男性は嬉しそうに微笑むと早速手伝う場所へ連れて行ってくれることになった。


 ◇


 町の修復ってことは力仕事だよね? 頑張らないと!

 レフィは気合いを入れて腕を回していた。


「お、おい、レフィに力仕事なんてできるのか?」


 リルが心配そうに聞いてくる。


「大丈夫だよ。さっきのポーションを飲めば軽々持てるはずだよ」

「それは逆に大丈夫なのか? 力がつきすぎて周りを壊さないか?」

「き、気をつけるよ」


 たしかにさっきの軽々大木を持てたことを考えると力の込めかた次第では逆に壊しかねない。


「はははっ、君のような線の細い子に力仕事なんてさせないよ。とにかく人手が足りないから出来ることだけをしてくれたらいいからね」


 男性が大声で笑いだす。たしかに今のレフィだけを見るととても重たいものを運べるようには見えない。


「わかりました。出来ることだけをするようにしますね」


 レフィは早めに慣れるために大木を持った時よりも少しだけ効果を抑えたポーションを飲みながら答える。

 そのレフィの答えに満足した男性は嬉しそうに壊れた家が立ち並ぶ場所は案内してくれる。


 ◇


「結構ボロボロになってるね……」


 案内された先は火煙こそ出ていないが、未だに瓦礫が足元に転がっていて、壊れた家を直すところまで行っていないようだった。

 屈強そうな男たちが何人もいるが、細かい作業は苦手そうで瓦礫を片付けるのに手間取っているのかもしれない。


「見ての通りだよ。あの瓦礫さえ片付けば、作業が捗りそうなんだけど、なかなかうまくいかなくてね。そこで君にはあの瓦礫の片付けを頼みたいんだ」

「わかりました」


 確かに細々としていて運びにくそうだ。

 逆にこれが一つに固まっていて、運びやすいサイズになれば問題なさそうだね。

 レフィは瓦礫に接着ポーションをかける。

 すると瓦礫同士がくっ付き、大きな塊に姿を変える。


「えっと、次は――」


 更に圧縮ポーションを振り掛けると塊が小さく持ち運びできるくらいのサイズに変わる。


「おぉ、これなら簡単に運べるな!」


 近くにいた大柄の男が塊に近づいていく。


「よし、あとは俺に任せておけ!」

「あっ、ちょっと待って――」


 形は小さくなったものの物の重さ自体は変わってない。あれだけ大量の瓦礫を集めたわけだから一人で運べるようなものではなかった。


「ぐ、ぐおぉぉぉ……」


 うめき声をあげながら必死に瓦礫の塊を持ち上げようとする。しかし、ピクリとも動くことはなかった。


「はぁ……、はぁ……。な、なんだこれは。重くて持ち上がらないぞ……」


 男が息を荒げて塊から離れる。


「おいおい、何をしてるんだ! その程度も運べないのか?」

「いや、持ってみろ。とてもじゃないが運べる気がしないぞ」


 半信半疑の男たちが同じように塊を運ぼうと挑戦していく。

 ただ、誰も持ち上げることはできなかった。


「もう、まだ気が早いですよ……」


 レフィは苦笑をしながら軽化ポーションを振りかけて、瓦礫の塊を持ち上げる。


「えっ!?」


 その様子を見た男たちが驚きの声を上げる。


「うーん、軽くしてもまだ少し重たいね」


 効果を抑えたからか、大木の時とは違いしっかり重さを感じていた。


「いやいや、まだ私でも運べない重量だぞ」


 リルが眉をひそめていた。


「それでこの瓦礫はどこに運んだらいいですか?」

「あ、あぁ、とりあえず町のはずれに固めてるからそこまで頼めるか?」

「わかりました」


 そのまま言われるがままにレフィは瓦礫を運んでいった。


 ◇


 瓦礫が片付け終わると建物の修繕にかかっていった。

 それをレフィはぼんやりと眺めていた。


「手伝わなくていいのか?」

「うん、流石にもう出来ることはないかなと……」


 レフィ自身に建物を直すような技術はない。ただ――。


「ほらっ、いつもみたいにポンっとポーションを投げたら直るんじゃないか?」

「建物はどうなんだろうね? 多分直せると思うけど……」


 新しく生まれたポーションをまだ誰も取り掛かっていない建物にかけてみると一瞬で直ってしまう。


「やっぱり直ったな。どうする、他のところにかけるか?」

「いや、やめておくよ。僕以外にも直してる人が多いから……」

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