第94話 俺はキャバクラ豪遊が好きだと実感した
あいかわらずキャバクラ豪遊話です。笑
あっと言う間に1本無くなるからもう1本ゴールドを追加だ。
もっとも、在庫が2本しかないらしく、そこから先はピンクと普通にした。
「これ、おいしいですね」
「翔なら、このくらいの酒当たり前に飲んでいるんじゃないか?」
「いやー。ドンペリならありますが、ゴールドもピンクも初めてです」
「翔はお金持ちなのに、豪遊しないのか?」
「あー、あまりしないですね」
「なぜだ?」
「そうですね。僕が一番好きな豪遊は投資なんです」
「そうなのか?」
「そうですよ。最近で言えば、『アイなろ』に投資したときなんて、ゾクゾクしました」
そういうものなのか。
俺は投資にそこまでゾクゾクしたことはないな。
「だって投資というのは未来を作れるんですよ、お金で」
「ほう。そういうものか」
「なんか、神にでもなった気分になりませんか?」
「神か、そんな高等なものの気持ちは分からないな」
そのあたりは翔と俺では全く違うらしい。
未来を見据えて、投資をする快感。
翔か熱弁をふるってくれたが全く伝わらなかった。
「すごい。ブランドバッグなんて目じゃないわ」
投資と浪費は全く違うだろう。
そんな突っ込みを入れたくなるけど、買い物好きだった愛花ちゃんには翔の快感は分かるらしい。
「そうですよ。ブランドバッグなんて、億単位の投資に比べたら全然です」
ブランドバッグに興味なさそうな翔なのに、買い物の快感は伝わるらしい。
俺が分かるのは、スーパーで半額シールが貼られた瞬間に買う快感くらいか。
どうも俺は安上がりな精神をしているらしい。
「じゃあ、今日は俺のおごりだし、バンバン行こう」
「そうですね。悠斗さんと一緒だとキャバクラ豪遊も楽しいです」
「そうだろう。じゃあ、ピンドンを入れてみよう」
「はい!」
愛花ちゃんが嬉しそうにピンドン注文を黒服さん伝える。
すると。
「ピンドン、ボトル入りました~」
これまた嬉しそうに声をあげてくる。
うんうん、キャバクラ豪遊はこうでなくちゃ。
翔には投資の面白さを教えてもらう代わりに、俺はキャバクラ豪遊の面白さを教えてやった。
「楽しいですね。キャバクラ豪遊」
「そうだろう~」
「本当に~」
俺たちの話に入ってきたのはみゆちゃん。
そういえば、ここにもキャバクラ豪遊の初心者がいたな。
「みゆちゃんも、ピンドン入れてみるか?」
「みゆも入れていいの?」
「入れてみな。楽しいぞ。ピンドンを」
「ええっ。みゆは初心者だからドンペリにする」
ミキちゃんにドンペリ注文をすると黒服さんに伝達される。
「ドンペリ入りましたー」
ぽんという小気味よい音がしてコルク栓が飛ぶ。
まずはみゆちゃんのグラスにドンペリが注がれる。
「なんか、おいしいっ。自分で入れたドンペリは特別ね」
「だろう。これが癖になるんだよ」
「いいなー、みゆちゃん。私も入れたいっ」
どうも愛花ちゃんはまだお金を使う快感を忘れた訳ではなさそうだ。
「愛花ちゃんは駄目だぞ。愛花ちゃんは従業員なんだからな」
「ええー。残念っ」
それはそうだ。
ちゃんと境をしっかりとしないとな。
「みゆちゃん、愛花、ドンペリいただきます」
「あー、飲んで飲んで。バンバン入れちゃうから」
なんか、おっさんぽくなっているぞ。
みゆちゃん。
まぁー、分かるけどな。
ドンペリ入れると、ついつい、そうなるよな。
俺とみゆちゃんと翔は仲良く、そしてガンガンに美味い酒を飲みまくったのだった。
翔とみゆちゃんにキャバクラ豪遊を教えてみた。
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