第72話 俺は合コンに失望していた
ブクマ10279件になりました。応援ありがとうです。
そして、レビュー5件目いただきました。同じローファンタジーで作品を書いている著者です。
キャバクラでマウンティングする同業にザマァ展開!……プロローグが僕好みすぎる。笑
『負け組のオッサンの元に褐色奴隷エルフとダンジョンがやってきました』
https://book1.adouzi.eu.org/n0181fn/
「悠斗さん。楽しい時間でした。今度、一緒に食事へいきませんか?」
これで3人目か。
アイドル合コンに参加して結果がそれ。
メールでデートの誘いが3つ。
普通の男なら喜ぶんだろうな。
しかし、なぜか空虚な気持ちになっている俺。
「ごめん。仕事が忙しくて、いつになるか分からないから」
うーん、ニートな俺なのに仕事を理由にして、かわいい女の子の誘いを断るとは。
信じられないな。
「アイなろ」のランカーアイドルだから、そんじょそこらの女の子と違うはずだ。
それなのに、テンションが上がらない。
理由が全く分からない。
「まぁ、合コンと言っても、アイドルプロデュース会議みたいだったからな」
普通に恋愛対象として見れていないな。
アイドルは商品だ。そんな見方がしたい訳ではない。
「たしかにアイドルプロデュースの話の方が盛り上がるなんて」
プロデューサやエンジェルとしてはいいのかもしれない。
だけど、これじゃ、一生恋愛できないままだな。
「もっとちゃんとした恋愛したいな」
据え膳の女性のふたりとはエッチをしてしまった。
だけど、恋愛か、と言われると微妙だ。
お金の対価として、相手から身体を提供してきた。
そんな感じの行為。
恋愛だとは言えないな。
「もっと普通に恋愛したいな」
お金があっても、恋愛ができるとは限らない。
今までの俺だったら言い訳できていた。
「お金をバリバリ稼げる様になれば、恋人のひとりくらい」
そう思っていた。
だけど、嘘だった。
時給12億円になっても、恋人のひとりもいない。
もちろん、合コンしたアイドルの誘いに乗れば、恋みたいなことはできるだろう。
だけどなぁー。
トップのアークエンジェルとしての立場がついて回る。
アイドルにとって、俺は資金援助をしてくれるエンジェルだ。
その延長上の恋愛には興味がない。
頼まれた新メンバーオーディションの審査員長もめんどくさく感じるだけだ。
そういえば、「アイなろ」を見ない日が増えたな。
誠人とサイトのミーティングをするのは楽しい。
どんなサービスがあれば、アイドルとファンが盛り上がってくれるか。
そんな話をするのは楽しくできる。
だけど、参加しているアイドルひとりひとりには興味がなくなってきた。
だから、俺のエンジェルとしての活動は停滞ぎみだ。
それでも、「アイなろ」の人気が上がってきて、俺の出資したアイドルの人気も上がっている。
俺のもっているアイドル株は高騰をつづけていて、投資した額の4倍くらいになっている。
もっとも、お金に興味はないがな。
「なにか熱くなれるものでもないかな」
なけなしのお金を使って観た。なろうアニメ映画。
公開されるまで、わくわくドキドキしていた。
公開日に観るのが当たり前なくらい楽しみにしていた。
そのときのドキドキが今はない。
どうしてしまったんだろう。
あ、LINEが入った。
おかしいな、合コンに参加したアイドルの誘いはみんな断った。
他の関係かな。
「できれば早めにふたりでお話がしたいんです」
おっ、それはいいな。
即決でオッケーをレスした。
「いいですね。今日はどうだ」
「大丈夫です。麻布ですよね。1時間で着きますが、そのころは忙しいですか?」
「いいぞ。1時間後麻布十番駅で待ち合わせするか」
「了解です」
合コン参加者の誘いだった。
誘い主は翔。
本業投資家でマレーシア在住だと言っていたな。
どんな話なのか興味あるな。
久しぶりにわくわくしている俺がいる。
何かいいことが起きるのかもしれない。
・・・そう悠斗は思っていた。
しかし、翔と会って起きたことは、トラブルだった。
だんだんと危ない展開に向かっている気が………BLキーワードを入れる日が来るのか?
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