表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/212

第6話 俺はキャバクラバトルに参戦した

半日もしないうちにブクマが109、ローファンタジージャンル日間ランキング7位になりました。

応援、ありがとうございます。


嬉しいから、もう1話投稿してみますね。

ドリンクを断ったアリサは席を立って、待機スペースに帰っていった。


「あー、すっとしたわ」

「ですよねぇ。あのアリサの顔」

「でも、どうしてアリサさんだけ断ったの?」


俺の行動を納得している顔なのがミキちゃんとマシロちゃん。

よくわからないって顔をしているのがスーちゃん。


あ、そうか。スーちゃんはまだ新人だったな。


「アリサはな。前に俺の席に着いたとき失礼な態度をしたんだ」


俺が前に店に来たとき、フリーで入ってたら、たまたまアリサが着いた。

いつものように、ドリンク断ると不貞腐れたような顔をして、まともに接客しようとしなかったのだ。


セット料金だけの客だとは言え、客は客だ。

俺はそんな態度のアリサを許す気はない。


「もっとも、アリサはその時のことを覚えていないようだったがな」


ミキちゃんとマシロちゃんは、アリサの話をいろいろと話してくれた。

仲間内でも評判が悪く、いろいろな噂があるらしい。


アリサは、この店に来る前は、同じオーナーがやっている別のキャバクラで働いていた。

その店はセット料金が倍以上する高級路線のお店。


そんなアリサ情報をお店の古株なミキちゃんが教えてくれた。


「そこでトップ争いしていて、負けそうになったから枕営業しちゃったみたいなの」

「枕営業? 本当にあるんだな。そんなものが」

「そう。それがお店にバレて、あっちにいられなくなってさ。こっちに廻されてきたみたいなの」


そういえば、前に俺に着いたときに、「私は他の女の子と違うのよ」って感じがあったな。


「彼女、あの通り美人でしょ。その上、若いし」

「ああ、そうだな」

「あっちの店からね。ついてきたお客さんが何人もいて、このお店の中では断トツのナンバー1なの」

「俺はパスだけどな。どんなに金があったとしても、アリサだけには使いたいとは思わない」


減らない財布があったとしても、使いたくない金というものがあるんだな。


ずっと使いたくても使えない金のことばかり考えていたから、初めて考えたことだ。


「だからね。すっごく、スカッとしたわ」

「それは良かったな」

「あ、ほら、みてみて。アリサ、スマホをいじっているでしょ」

「ああ。そのようだな」

「あれね。お客を呼んでいるのよ、きっと」


確かに、真剣にメールを打っているみたいだ。

それも真剣な顔をしている。


「どんな客だろう?」

「ハゲ親父よ。枕営業したって噂のお客」

「そうなのか」

「親の会社に入って副社長をしているらしいわ。経費でなんでも落とせると話しているのを聞いたことがあるわ」


あー。創業者の2代目か。

金はあるけど、能力は大したことないってイメージがあるな。


だから、キャバクラとかでは金の力でモテようとする。

なんだか嫌な感じだ。


「ほら、きた。アリサが飛んでいったわ」

「あいつか。見事に2代目のハゲ親父って感じだな」


キャバ嬢にいいように操られている鼻の下を伸ばした親父。

もちろん、金はもっているのだろう。


「ほらね。こっちが女の子3人もつけて楽しそうにやっているから気になるんでしょう」

「そうみたいだな」

「きっと、対抗しようというのね。あの親父の金で」

「それは面白いな。こっちはもっと楽しくやってやろうじゃないか」


使ってもなくならない経費を持つ2代目ハゲ親父。


この俺とどっちが強いのか試してみたくて、キャバクラバトルに参戦したのだった。

絶対負けないチート財布がポケットにあることを確認して。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
参加中。クリック→<なろう勝手にランキング
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ