第63話 俺はメジャーデビューを祝福した
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昨日、アクセスが急増して25万PVを超えました。過去最高です。
これも僕の小説を気に入って読み続けてくれるあなたのおかけです。ありがとうございました。
「悠斗さん、聞いて聞いて」
「なんだい?」
宮古島での長い休日を終えた俺は、麻布の自宅に帰宅した。
そこに、みゆちゃんから電話がかかってきた。
「すごいの」
「何かあったんだ?」
「みゆ達トライアイドルにスカウトが来たの」
「スカウト?」
「最大手プロダクション、ビーペックスがね。私達を売り出してくれるって」
「おおー。やったな、みゆちゃん」
そうか。とうとう大手プロダクションの目に留まったのか。
それは良かったな。
みゆちゃんも、いよいよメジャーデビューか。
「これもみんな。悠斗さんのおかげね」
「そんなことはないぞ。みゆちゃんが魅力的だからだ」
「だけど。全然人気でなかったのにね」
「あまりに見せ方が下手だったんじゃないか?」
衣装と歌を変えたら、あっと言う間に人気が出た。
いろいろと手伝ってはいるが、人気が出たのは本人たちの力だ。
「これからはメジャーアイドルの世界だな」
「うん。みゆ、がんばる」
「もし、なにか困ったことがあったら、すぐに言うんだぞ」
「ありがとう」
電話は切れた。
そうか、メジャーデビューか。
きっと、みゆちゃんならメジャーアイドルの世界でも人気になるだろう。
テレビで毎日、みゆちゃんの顔を見ることも多くなるかもしれない。
そうなると、俺がサポートすることはできなくなる。
ちょっと寂しい気がするな。
もっとも、大手プロダクションが売り出してくれるんだから心配はないな。
俺はだだの一ファンとして応援していくことにするか。
ルルル♪
またスマホが鳴った。
すぐに出てみる。
「悠斗さん、すごいことになっています」
「いきなりなんだ?」
宮古島にできた『アイドルになろう』オフィスのチームリーダーの誠人からだ。
元々は、みゆちゃん達の親衛隊長だったが、とにかくアイドルの世界に詳しいからリーダーを任せている。
「実は、アクセスが集中してしまって。サーバーがダウンしました」
「どういうことか?」
「『アイドルになろう』のアクセスがすごいんです。すでに地下アイドルを中心に100人ほど登録しているんですが、アイドル達が動画をアップしはじめたら、一気にアクセスが増えてしまって」
「おお。それはよかったな。うまくいっているんだな」
「だけど、β版だからサーバーを安いとこ使っていたら処理能力を超えてしまってダウンです」
「すぐに増強しなければいけないな」
「もうやっています。今度はパワーがあるサーバーに移転します。そこならいくらでも後から強化できるサーバーですし」
『アイドルになろう』は人気爆発だな。
アイドルになりたい人、アイドルを応援したい人。
それをつなぐのが『アイドルになろう』だ。
『人気作家になろう』と一緒だな。
「よし、その勢いを使って一気に宣伝をするぞ」
「ええっ。まだβ版ですよ」
「動作に問題はあるのか?」
「大丈夫です。今のところ、処理能力以外問題は出ていません」
「それなら、一気に行こうぜ」
「でも、どうやって?」
そうか。広告を出すといっても、いろいろとあるからな。
あれはどうなんだろう。
「ユーチューブ広告はどうだ?」
「あ、いいかもしれませんね」
「広告動画はあのユーチューバー・シバに任せよう」
「いいですね。彼ならいけそうです」
「すでに上がっているアイドル動画を何人分も編集して『アイドルになろう』って繰り返し出す。それだけの広告だ」
「あ、面白そう。すぐに手配しますね。資金は入れてもらっているからガツンと宣伝してやりましょう」
『アイドルになろう』と、トライアイドル。
どっちも、うまくいっているみたいだ。
これから、もっと楽しくなるぞ。
アイドルになろう、絶好調です。




