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番外『マグロス』編1話 いきなり実写化とかびっくりするだろ

本編の小説上の完結日付、2020年7月7日を過ぎしまったなー。


ということで、その1か月と1日後のお話を番外編シリーズとして、書いていきますっ。


お話は、小説内に出てくるアニメ『マグロス』の実写版と並行して進行していく。

チート財布で主人公に起きたこと、そして世界に与えた影響も出てくるはず。


1日1話投稿の予定です。


「今日はわたし達の映画観にきてくれてありがとう~」

「おおぅーーー」


2020年8月8日。


スピリチュアルな世界ではライオンズゲートの日。

宇宙からのエネルギーが最大になる。


そして、俺が目覚めて1カ月と1日。

寝ている間に世の中はコロナで大きく変わっていた。



しかし、この映画は予定通りスタートするらしい。


今日は『超時空潜水戦艦マグロス』実写劇場版の封切りをする日だ。


主演のみゆちゃんが舞台挨拶に来るってことで俺も招待された。

一応、夫婦だからな。


テレビでガンガンCM流していたし、みゆちゃん達メインキャストはやたらと番宣でいろんな番組に出ていた。

だから、嫌でも封切日の今日は気になっていたんだ。


だけど、この映画、正直言うと微妙だ。


これは大好きなアニメがある人なら分かってもらえると思う。

大好きだったアニメが実写化されるとがっかりすることが多すぎるのだ。

大抵は滑っているしな。


だけど、俺は気が付いてしまった。

なぜ初めてキャバクラでみゆちゃんに会ったとき、心を射抜かれてしまったのか。

今日、初めて理解した。


そう、『マグロス』のヒロイン、リン・ミンリーに似ているのだ。

見た目が似ているというのもあるけど、それ以上に雰囲気がそっくりだ。

俺の好みのド・ストライクだったというのも当然だな。


「長年あたためていた『マグロス』実写化はみゆさんを見た時、一気に実現に向かいました」


あ、監督さんも一緒なんだ。

俺と同い年だという監督は、やはり『マグロス』世代だ。

俺と同じ、リン・ミンリーに恋したオタクだった。


「しかし、ヒロインを主役にとは、ずいぶんと思い切りましたね」

「ははは。『マグロス』ファンならきっと、アニメの時からミンリーが主役だと思っていたはずです」


そうそう。本来の主役の男、ゲンジは人気なかったからなー。

キャラの人気投票したら、ミンリーに負けるのと当然として、三段可変メカ・サバルキリーにも負けていたからな。

メカはキャラじゃないはずなのにさ。


「そうそう。今日は映画の最初のシーン、マグロスコアが日本海溝から浮上した日でもあるんですよね」

「そうです。だからこそ、この日に映画を封切日にしたかったんです」


あー、そだよな。アニメが作られてもう25年も経っているんだ。

あの頃は未来の話だと思ったけど、もう現実になっているな。


「キャスト、スタッフのみなさん、ありがとうございました」


お、始まるみたいだぞ。

怖いような、楽しみのような。


☆   ☆   ☆


2020年8月8日、8時8分。

太平洋にぽかりと浮かんできた1つ球状の物質。

その日から、世界は新しい幕開けを迎えることになった。


そう、日本海溝に潜む、海底宇宙人との戦いが始まるのだった。



「ねぇ、ゲンジ。なんでずっと動かないのよ?」

「無茶言うなよ、ミンリー。風が全くないんだからさ」


ティンギーと呼ばれる二人乗りヨットが銚子沖で風が凪いで動けなくなっていた。


「あーあ。これだと帰れるのは夕方だな」

「なんで、風がないときのためにモーター積んでないのよ」

「そんなこと言ったって」

「えっ? あれは何?」


ミンリーが指さす先は、海面が大きく隆起していた。

ぽっかりとヨットの帆の何倍も高くまで膨らんでいた。


「う、うわぁーーー」


☆  ☆  ☆


ふう。2時間があっと言う間だったな。

しかし、『マグロス』は不思議な映画だな。


アニメの時も終わり方が謎が多くて、いろいろと言われていたけど。

実写版になってもそれは同じだ。


25年経っても全く古くなっていない。

いや、よりリアリティーが増しているというのは、どういうことだろう。


だいたい、あの海底宇宙人がやったことは、年号が令和に変わってから俺がやったこととなんて似ているんだ。


既存価値観の破壊。


25年前の子供のころに観たときはもちろん、その後10回は観ているはずの『マグロス』だけど、今回は全く違うメッセージを受け取ってしまった。

それは、アニメと実写の違いなどではなく、俺がチート財布を拾ったことが影響しているのだろう。


お金という既存価値観を持たなくなった俺だからこそわかる、海底宇宙人の物の見方。

そして、行動。


資本主義を破壊して、全く新しい世界を生み出す原動力になった概念。


チート財布を拾った後の俺は、海底宇宙人と似た思考になっていた。

今日、『マグロス』実写版を観て、初めて気づいたぞ。


俺は今。

自分がチート財布を使って何をしたのか、もう一度考えてみることにした。


番外編のリスタートをお祝いして、↓の☆☆☆☆☆をクリックしてほしいなーっ。


ぽちっと、よろしく。

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― 新着の感想 ―
[一言] あ、光源氏か。
[良い点] 再スタートキター! ★?もうポチれないんだよなぁ…
[良い点] 再スタートばんざーい!
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