表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

196/212

番外編第7話 俺は続編の話を聞いて乗り気になった

お久しぶりです。

今回はアニメ続編のお話です。

「今、悠斗さんのアニメの続編の話がありまして」


久しぶりにアニメのプロデューサから話があるというので会ってみた。

そしたら、そんなことを打ち明けられた。


「まだ、企画段階なのですが、悠斗さんにはお話をしておこうと思いまして」

「続編か。それはいいな」


人気が出たアニメは続編が作られる。

当然の話だな。


俺のなろう映画は途中中断はあったが、最後はすごい視聴率になった。

再放送も人気になり、DVDも売れている。


劇場版も完成して公開された。

興行収入は令和になってからはアニメでは一番多いと言う。


「既にファンからは続編の話がたくさん来ています」


うーむ、分かるな。

熱くなったアニメは、続きを観たくなるものだ。


俺のアニメは完結するように作られているが、そんなのアニメ界じゃ全く関係ない。


人気があれば、一度完結した物だってすぐに続編が作られる。

そんなの常識だ。


「しかし、あれだぞ。下手に続編を作ると、ファンが怒ったりするもんだぞ」


俺もその経験があるからな。


第1シーズンが大ファンだったのに、第2シーズンがとんでもない駄作。

そんな続編なら作ってくれるな、とずいぶんと思ったもんだ。


「そのあたりはちゃんと考えてあります」

「どんな話なんだ?」


俺としても続編がどうんなるのか。

すごく気になるところだ。


ただのファンと違って企画段階から入っているので、続編情報がこんなに早く手に入ってしまうんだな。


「主人公のハルトが異世界に行きます」

「ちょっと待て。主人公はハルトじゃないだろう」

「えっ、ファンは知っていますよ、誰もが。あのアニメの主人公はハルトだって」

「そ、そうなのか」


本来、ハルトはアイドル達の支援者として登場するだけだ。

完全なわき役のはずだ。


確かに死にかけたあたりから出番が増えて後半では大きな役になっていた。

その頃になると俺はアニメの脚本から離れていたから翔達がガンガンにハルトを登場させていたんだよな。


「今度の作品はハルトが主人公で考えています」

「うーむ」


まあ、そういうことなんだろう。

いつの間にか主人公が変わってしまう。


ファンの声が強ければ、そのくらいのことが起きるのがアニメの世界だ。


「しかし、悪いが。今度は俺が出資はできないぞ」

「何を言うんですか。悠斗さんのアニメだったら、いくらでも出資したがる人はいますよ」

「そうなのか」


まぁ、アニメ番組にしても映画にしても人気があったから、出資する人は確かにいそうだ。


あの財布からいくらでもお金が出てきた頃と違って今は、ビジネスを廻してお金を生み出している。

俺の趣味で何億という資金を動かすのはどうかと思うからな。


「もう、出資元のあたりはついています。悠斗さんの了解さえもらえればすぐにゴーが出ます」

「俺か? 俺はいいぞ」


そこからはプロデューサが考えている続編のプロットの話になった。


なろうアニメのテンプレをうまく使うというのが今回の基本構想らしい。


「それだと、二番煎じどころか十番煎じとか言われそうだな」

「いえ、そうじゃありません。なろうアニメの王道です」


まぁ、俺が考えたのもなろうアニメの基本的なことをなぞっていたから、異世界転生になっても問題はなさそうな気がする。


「大丈夫ですよ。ハルトのキャラは異世界に行っても大暴れしてくれるはずです」

「そうだな」


ハルトのキャラを異世界でどう動かすのか。

他のアイドルキャラはどうなるのか。


「そして、続編のメインテーマはハーレムです」

「ハ、ハーレム!」


なんという甘美な響きだろう。

ハーレム!


俺も結婚前はハーレムっぽいことをしていた。

だけど、今はハーレムのハの字も無くなってしまった。


「ハルトは異世界でハーレムを作るのか?」

「そうです。美形のエルフも巨乳の女神様もよりどりみどりです」

「す、素晴らしい!」


俺はすでに妄想モードになってしまっている。

異世界でハーレム。


現実は無理でもアニメの世界だけでもハーレムを実現して欲しい。

それで人気が出るなら、いいんじゃないか。


「あとは登場するアイドル達の了承だけです」

「ああ」

「しかし、ハルトさんが了承していると言えばオッケーになるはずです」

「そうだな」


映画に登場するアイドル達は今は本当にアイドル活動をしている。

それもメジャーアイドルとして。


だから本当なら事務所の意見があって、続編と言えどもNGになることもある。

しかし、ハルトファミリーと呼ばれている彼女たちアイドルの事務所は、ハルト関係に関してはほとんどオッケーになっている。


「人気アイドル達とアフレコする悠斗さんもうらやましいですな」

「まぁ、そうだな」


最近はみんな忙しくなって、会えなくなっている。

同窓会気分で続編のアフレコは盛り上がりそうだな。


「それじゃ続編はゴーということで」

「よろしくな」


☆   ☆   ☆


「へぇ、続編が作られるのね」

「うん。みゆちゃんも登場するぞ」

「うん。また一緒にお仕事できるのね」


みゆちゃんにも、ちゃんとアニメの話をしないとな。


唯一反対されるとまずそうなのがみゆちゃんだからな。


プロデューサにも言って、ハーレムの話は極秘にしてもらった。

その話が出るとみゆちゃんが反対するかもしれないからな。


「楽しそう。みんな集まってくれるかな」

「ああ。きっと集まってくれるさ」


みゆちゃんも最近は忙しく飛び回っている。

アイドル活動だけでなく、最近はアクセサリーのオリジナルブランドも発表している。


アクセサリーデザイナーとしても人気だ。


「それでどんなお話になるの」

「ハルトが異世界に行く話なんだ」

「・・・・」

「どうした?」

「私は反対よ!」

「な、なぜだ?」

「だって。そんなフラグを立てるようなこと、して欲しくないの」

「あっ」


そうだった。

ハルトのアニメはヤバイんだったな。


蛇神さんや星神さんが調子に乗って、運気の流れをアニメの流れに合わせたりするんだった。


「また、悠斗さんと離れ離れになるなんて。耐えられないわ」


この一言で、続編の話はふっとんでしまった。


誰もがアニメでフラグを立てると実現してしまう。

そう信じてしまっている。


ハルトのハーレムは実現することはなかった。


今、新しいローファンタジー小説を書いてます。


テーマは異世界帰りのビジネス物。


異世界で魔王を倒した勇者は、令和日本のビジネス界で無双できるのか。


そんなことをお話にしています。


今回も魔法も魔物もダンジョンも出てきません。

ただ、主人公は異世界で得たいろんなスキルの宝庫です。


こっちの話で書き足らなかったビジネスの話を書こうと思って。

新作もよろしくです。


『異世界帰りがビジネス界で無双する! 賢者の魂に導かれ魔王を倒した勇者が現代に戻ってやったこと』

https://book1.adouzi.eu.org/n0525fx/




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
参加中。クリック→<なろう勝手にランキング
― 新着の感想 ―
[良い点] キャバクラ編! 面白かったです! アニメ編もどうなるか、楽しみです!
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ