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第170話 俺は電池会社に出資することにした

「どうか、私達の夢を見せ続けさせてください」

「わかった」


俺は簡単に了解した。

いい話だと思ったしな。


「へっ?」

「それでいくらいるんだ」

「えっと、そんじょそこらの金額じゃないんですが」

「それでいくらだ?」

「100億円です」

「わかった」

「へっ?」


誠人から紹介されて会った大型電池開発会社の社長さん。


今、大型電池は電気自動車に使うために、大量に生産が行われはじめている。


湯編電池株式会社の社長さんは、真面目な研究者タイプのおじさんだ。

しかし、時流に乗り遅れて技術はあるが、生産能力が低くてシェアを獲ることに失敗している。


車載電池メーカーはここのところ、大量投資で生産数を拡大している。

それに取り残されると、開発費も捻出できなくなり、どこかの傘下に入るしかなくなる。


「だから、投資してもらって生産工場を作りたいんです」


そんな主張をし続けた湯編電池の社長さん。

言っていることは嘘はなさそうだし、夢を追い続けている姿に感動した。


だから、出資を決めたのだ。


「えっと、いつくらいに最初の出資をしてもらえるんですか?」

「なら。口座を教えてくれ」

「はい」


銀行と口座番号を聞けば、あとはパラジウムカードのコンシェルジュに電話すればいい。

100億円を動かすのは簡単だ。


「もう、入金は終わったはずだ。確認してくれ」

「えっ、まさか」


あたふたと、スマホで銀行残高を確認しているな。

たぶん、もう振込作業は終わったはずだ。


「うわっ、たしかに振込いただきました」

「それでいいんだな」

「はい。ありがとうございます。この資金で世界一の車載電池メーカーになってみせます」

「ずいぶんと大きく出たな」

「生産能力さえ手に入れれば、うちの技術はどこにも負けません」


まぁ、どこまでそれが通用するのかは分からない。

しかし、やりたいことを思いっきりやるのはいいことだ。


「俺も電気自動車にするかな」

「それならデスラ自動車がいいですよ。それも青いのがお勧めです」


デスラ自動車はアメリカのメーカーで世界一の電気自動車の生産数を誇る会社。

まずは、デスラ自動車に車載電池を採用されるのが目標らしい。


日本の会社も今、新しい電気自動車を設計していて、コードネーム『ヤマト』と呼んでいるらしい。


「もうすぐ、デスラとヤマトの一騎打ちになりますよ。両方の自動車に我が社の車載電池を搭載したいですね」


資金が準備できて、夢は大きくなっているみたいだ。

俺も彼の夢に賭けてみた。


もっとも、50分の時給分だから、たいしたことはないけどな。


真治に載せられてしまいました。


もっとも、主人公は気にしないけどね。

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