第165話 俺はパロプロに対抗することにした
「いいか。パロプロはCD3週連続発売と来週東京スタートの全国7都市ドームツアーだ」
「ええ。うちも負けてはいられませんね」
俺と誠人と渋川社長、そして翔が集まって、ジュエリープリンセスの作戦会議を開いた。
「まず、今回はアイドルをたくさん動員するぞ」
「アイなろアイドルを活用しまくりですね」
「いや。パロプロは無理かもしれないが、他のプロダクションに所属しているアイドルに参加依頼を出そう」
「おおー。そんなことを」
「もちろん、断られるところもあるだろうが、参加してくれるとこもあるだろう」
アイなろアイドルに芸能プロダクションが手を出してくるなら、こっちも逆襲だ。
「それなら、野麦峠42と三国峠42も行きましょう」
「えっ。渋川社長、それは無理だろう。パロプロ所属だぞ」
「あのプロダクションは面白いところで、担当しているセクションが違えば別プロダクションみたいなものなんです」
「そうなのか」
「特に今回は、資金を含めて多くのリソースを煌に集中するみたいで反発が多いです」
「それはいいな。こっちに人気グループ、野麦峠42と三国峠42が参加すると他のプロダクションも参加してくれるだろう」
パロプロは日本最大の芸能プロダクションだ。
小さなところだと、圧力を気にして参加をしぶるかもしれない。
パロプロのアイドルも参加しているとなると、その心配はなくなる。
「もっとも、饅頭箱が束で必要になるかもしれませんが」
「それは任した。それで、そんなにアイドルを集めて何をするんですか?」
映画館ジャックだ。
今でも人気グループはコンサートと同時に映画館で映像ライブをしている。
それをジュエリープリンセスでもやろうというのだ。
「だけど、それなら他のアイドルはいらなくないですか?」
「だからな。映画館に最低ひとりはアイドルを配置するんだ」
全国の映画館とライブ会場をつないで、一斉に映像とリアルアイドルがうごく。
「もちろん、アニメも使うぞ。実写の部分とアニメキャラクターを混在させて、さらにそこにいるアイドルだ」
「すごい企画ですね。ただ準備に時間が掛かりそうです」
「最初の1回は2週間後だ」
「「「えええーーーっ」」」」
久しぶりに無茶振りをしたな。
どんな形がいいのか。
それは、専門家任せだ。
アイドルの人気どころが相当参加する全国一斉イベント。
面白いことになりそうだ。




