第143話 俺は第一話が賛否両論だと知った
「第一話、評価、低いですね」
頼んでもいないけど、誠人から報告が来た。
アニメ『アイドル大革命』のネットでの評価だ。
「もちろん、アイなろ登録者の間では絶賛です。特設フォーラムも設置しましたから」
「そうか」
「だけど、それ以外のネットのアニメ民は低評価なんです」
「どんなだ?」
「一番多いのは、なろうアニメなのかアイドルアニメなのか、はっきりしろ、です」
「あ、俺もそれ思った」
うーん、やっぱり、評価はそうなるのか。
俺も、もやっとしたからな。
美尾ちゃんパートと、みゆちゃんパートのギャップがすごいからなー。
「絵の評価は抜群です」
「だろうな」
さすが、製作費4倍は伊達じゃない。
俺も観た時、感心したからな。
「だけど、脚本がゴミ扱いです」
「そこだな」
まぁ、ふたりの原作をうまく活かせていないというか。
うまくつながっていないというか。
酷評も分からないでもない。
「それで、最後の部分はどうか?」
「紗夜華パートですね」
「そうそう」
「アニメ民は酷評です。放送事故扱い」
「あー、やっぱり」
「だけど、意外なとこで評価が上がっています」
「それは?」
「音楽民です。ごく一部なんですが、ハープの話として挙がっていて。絶賛です」
「それはよかった」
うーん、しかし。
全体を見たら、アイなろ民以外はほとんど酷評ってことだな。
スタートは低調って感じだ。
「まぁ、打ち切りはないから安心しろ」
「ですよね。ゴブリのアニメーターを信じていきましょう」
「そうだな」
正式ではないが、アニメ制作スタジオの大御所、ゴブリのアニメータが参加している。
テロップには個人名しか出ないから、普通は分からない。
名前だけで分かるとすると、相当なオタだ。
「まぁ、新しい形のアニメは最初は叩かれるのが鉄則です」
「そうか」
再放送の方が視聴率があがるってあれだな。
そうなることを期待しよう。
アニメがやっと始まりました…でも、いまいち。




