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第101話 俺はどうせだからと大量の買い物をしてみた

「どうせ、目立ってしまうんだから、もっと目立つことしない?」


そんな美波の提案で俺は美女をひき連れて買い物をすることにした。


美波、美咲さん、アリサさん、愛花ちゃん。


タイプは違えど、美女の範疇に入る4人だ。

この4人を引き連れて、青山のブランドショップで買い物をしようというのだ。


荷物持ちもいるだろうと、モデル事務所からイケメン男子を3人派遣してもらった。

こういうことを頼むのは、もちろんパラコンシェルジュだ。


テレビ映りがよくて、マナーもしっかりしている男を用意してくれと言ったら用意してくれた。

もちろん、車はロールスロイスだ。

一台では足りないから3台チャーターした。


美女とイケメン、その中に普通の俺。

それだけを引き連れて青山でお買い物だ。


それぞれのイケメンにはジェラルミンのスーツケース1つを引かせている。

その中には1億5千万円入っている。


合計4億5千万円。


別にパラジウムカードがあるから現金は無くても大丈夫なのだが、テレビ映えはやはり現金だろうということだな。



買い物と言えばバッグだろうということで、バーキン専門店に行く。


この店はバーキンしかないというとんでもない店だ。


一番安いバーキンで99万円らしい。

かろうじて、100万円を切ったというレベル。


もちろん、俺たちはそんな安いのは関心はない。


「えっ? いいの? 本当に?」


買い物大好きだった愛花ちゃんがまず反応した。


買い物依存症を脱した彼女は倹約する生活を続けている。

それなのに、こんなとこに連れてきたらまずいかも、とおもいつつ。


たまには思い切り買い物をさせてあげたいって思う気持ちもある。


「今日だけだぞ。こんなとこにひとりで来たら、すぐ破産だ」

「もちろんよ。こんなとこ、ひとりで来れる訳ないわ」


美波と美咲さんコンビは、高級店に慣れているので優雅に店員と話をしている。


アリサはさっそく気に入ったのがあったらしく、店員さんに出してもらっている。


「この黄色いの素敵」


バックを抱えてにっこりと笑っている。


ちなみに取材陣は買い物を邪魔しない限り、取材オーケーということで店の許可も出たらしくすみっこの方でカメラをこちらに向けている。


「気に入ったのがみつかってよかったな」

「これ、いくらかしら」

「1180万円です」


しれっと、店員が言う。


たぶん、その映像のテロップにはでかでかと価格が出るんだろうなぁーと思いつつ。

 

「それでいいのか?」

「うん」


早速、現金で購入だ。

ジェラルミンバックをパカって開けて、1千万円の束1つと百万円の束2つを取り出して店員さんに手渡す。


「私はこれにしようかしら」


美咲さんはローズピンクのを選んだ。

オーストリッチというから、ダチョウだろう。


ちょっと安くて5百万円弱。


百万円の束5つを店員さんに渡す。


美波はブルーのを選んだようだ。

9百万円弱。


だんだんと、そういうものかなという感覚になってくるな。

バックは1千万円前後。


すると、愛花ちゃんがパニクっている。


「そんなに高いの買っていいの?」


彼女が欲しかったブランドバッグは数十万円レベルだったのだろう。

そんな値段のバッグはここにはない。


結局彼女が選んだのは、白くて持ち手とベルト部分がグリーンの大人しいタイプのバッグ。


4百万円弱。


結局、バッグ4つで三千万円弱のお買い物だ。



しかし、お金を使うのは男より女の方が上手いな。

俺だとどうしても、そんなに欲しい物がなかったりする。



それから俺たちは青山のあちこちで買い物をした。


服、靴、アクセサリー、宝石。

4人の美女の買い物熱が最高潮にヒートアップした。


その結果、持って行った4億5千万円を使い切るというとこまではいかなかった。


それでもひとつのジェラルミンバッグが空になり、もうひとつのジェラルミンバッグが残り少ないところまで行った。


たぶん2億8千万円くらい使ったのだろう。

時間にして5時間かかった。


いきいきとしている美女達に比べて、俺はぐったりしてしまった。

女の買い物に付き合うのは大変だということを実感した日だった。


大散財をしてみました。ジェラルミンバック2つ弱。

もっとも、時給の1/4だから15分くらいか。


いかにバカっぽい時給なのか、分かるね。


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― 新着の感想 ―
[一言] 贈与税めっちゃかかるんじゃ? まあ贈与税分もあげりゃいいんだろうけど
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