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荒廃した世界を救うもの  作者: あさしおやしお971号
技術の発展した世界
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外で食べるもの

最近はすっかり遠出するようになった雪樹。

そんな遠出先ではまだまだ未知のものに触れている様子。

食事などもそうした遠出先で食べる事もある。

便利な食べ物などもちょくちょく見ているようで。


「今日は時間がないからこんなのでごめんね」


「別に構わん、やきそば弁当はインスタントでは最高の味だ」


「それじゃ食べようか」


碧流も最近は仕事が忙しくなってきたのか、帰りが遅い事が多い。


アパートを出ていくつもりはないが、雪樹もそんな姿を見て心配はしているようだ。


「それにしてもこういうフリーズドライの食品は何かと便利だな」


「登山家とかキャンパーなんかにも愛用されてるからね」


「外で食べるのにも適しているという事か」


「うん、軍隊の食事なんかにも採用されてるって聞いたけど」


「簡単に食べられて栄養素も高いからという理由でもあるのか」


実際フリーズドライ食品は手軽に作れて量も結構多かったりする。

それもあり登山家やキャンパーなどにも人気の食品でもある。


やはり手軽さというのは大きいのだろう。


「そういえばカップ麺もフリーズドライの一種という事でいいのか?」


「一応油で揚げたものを乾燥させてるからその一種でいいのかな」


「お湯で戻すというのはどれにも共通するが、水では駄目なのか?」


「一応水でも戻せるよ、非常時とかはそうやって作るみたいなのも言われてるし」


「水でも食べられるのか、非常時はお湯も使うのは難しいだろうしな」


カップ麺などは水でも元に戻せる。

ただし時間はかかるので、それはあくまでも非常時の話だ。


お湯が使えるならお湯を使うのが正しいのだ。


「フリーズドライの食品は外で食べるのにも向いているという事でいいのか」


「手軽に作れるっていうのはそれだけ需要も大きいからね」


「こういうものが僕の世界にもあれば何かと便利になりそうだが」


「その場合は乾かす技術から必要かな」


「完成した料理を一気に乾かす技術だな」


フリーズドライの基本は瞬間的に乾かす事にある。

雪樹の世界でもそれは出来なくはなさそうだと思っているようだ。


魔法が普通に存在する雪樹の世界でそうした事に応用が出来ないものかと考える。


「そういえばこちらの世界には魔法はないのだったか」


「魔法は流石にないね、ただ科学が魔法のようなものかもしれないけど」


「それは言えるかもしれんな」


「でも魔法は使えなくても魔法のような事は出来るのかもね」


「この世界の技術を見ているとそれはなんとなく感じるな」


科学は魔法に近い技術。

魔法が当たり前にある世界から来た雪樹からはそう見えるのだろう。


当たり前というのは意外と当たり前ではないのかもしれない。


「僕も技術を持ち帰らねばならんが、それをどう伝えるかも考えないとならんからな」


「再現するっていうのも難しいだろうからね」


「ただ僕の世界にも銃ぐらいはある、解明ぐらいは出来るさ」


「雪樹の世界って銃があるんだね」


「ただこっちの世界で見る銃からしたら全然大した事はないが」


雪樹が言うには雪樹の世界にも銃があるのだそう。

ただこっちの世界のものに比べたら全然らしい。


それでも銃があるというのはなんとなく意外だった様子。


「技術に関してはこっちの世界の銃は凄いものだと思ったぞ」


「そこはやっぱり違うものなんだね」


「ああ、なんにせよ戦争が終わるのが一番だろうとは思うが」


「そのために技術を持ち帰るためにこっちに来たんだもんね」


「そういう事だ、本当なら外国にも行ってみたいのだがな」


外国に行ってみたいという雪樹。

それについて碧流が何かを閃いた様子。


外国には行けないが話ぐらいは聞けるだろうとの事らしいが。


「この国の外にも興味はあるのだがな」


「なら俺の仕事の関係者に外国の話とか聞きに行ってみる?」


「いいのか?」


「仕事は忙しいけど、休みもきちんとあるからね、話ぐらいは聞けると思うよ」


「ならぜひとも聞いてみたいものだな」


碧流も仕事の関係者にそれについて話してくれるという。

服飾の関係者なら外国に行く事も多いであろうとの事だ。


雪樹もそれに興味を示している。


「話は聞いてみたい、頼めるか」


「分かった、なら話はしてみるよ」


「助かる、話だけでも聞けるのは嬉しい限りだ」


「話がまとまったらその人の住所とか教えてあげるよ」


「ああ、すまない」


食事も済ませて容器を処分したり器を洗ったり。

雪樹もいい人に巡り会えたと感じている。


またこっちの世界の見識が広がりそうである。


「俺はまた明日大学だから」


「分かった、僕はまた適当に見てくる」


「やきそば弁当の器は洗ってから捨てるからね」


雪樹も外国の話が聞けるのは嬉しいのだろう。

外国に実際に行くのは今は難しい。


誰かについていくならまた別かもしれないが。


いつかは外国にも行ってみたいと思う雪樹だった。

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