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荒廃した世界を救うもの  作者: あさしおやしお971号
技術の発展した世界
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安くて美味しい惣菜

最近は一人で遠くまで行くようになった雪樹。

そんな出かけた先で買い食いをしたりもする。

お金は現金と電子マネーを一定金額渡されているのでその中でやりくりする。

そんな出かけた先の土地勘も覚えつつあるようだ。


「なあ、この世界では肉屋で惣菜が買えるのか?」


「肉屋でお惣菜?ああ、買えるお店もあるわよ」


「出かけ先で美味しそうだから買ってみたが、安いのに凄く美味しかったぞ」


雪樹が出かけ先で食べた肉屋の惣菜。


コロッケとかメンチカツとかそういう類のものだろう。


「肉屋で売っている惣菜はあの値段であんなに美味しいのだな」


「あれって基本的にはクズ肉とかで作ってるからあの安さが出来るのよね」


「クズ肉?」


「そう、肉を加工する際に出る売り物にならないクズ肉ね」


「なるほど、つまり肉屋で肉を売る際に出る副産物という事か」


肉屋のコロッケなどは基本的には肉を加工する過程で出るクズ肉を使う。

なので本来なら捨てるであろう肉を使って作っているのだ。


なので安く売れるというからくりでもある。


「夏花もああいうのを買い食いしたりするのか?」


「たまにね、鍛えてるとはいえチートデイなんかはああいうのをたくさん食べるわよ」


「仕事先で肉屋があったら買ってしまうとかそういう事か」


「肉屋のお惣菜って肉屋で作ってるだけあって美味しいもの」


「クズ肉を使っているという事は仮にもそれなりにいい肉を使っているわけだからな」


肉屋の惣菜はクズ肉とはいえ仮にも肉屋から出るクズ肉だ。

なので言うまでもなく肉の品質はお墨付きでもある。


それから作られるからあげやコロッケなどは当然肉屋の肉の品質である。


「スーパーなどでも惣菜は見るが、肉屋のそれはまた違う味がしたな」


「肉屋だもの、肉は専門だからこそスーパーの惣菜とはまた違うのよ」


「そういえばポテトフライというのも見たが、フライドポテトとは違うのか?」


「ポテトフライは花みたいにカットしたじゃがいものフライの事よ」


「フライドポテトとはまた違うのだな、そこの違いはよく分からん」


肉屋の惣菜で見かけるポテトフライはフライドポテトとはまた違うもの。

カットのしかたもそうだが、フライドポテトとは似ているようで違うものだ。


そこの違いはよく分からないが、ポテトフライとフライドポテトは別物である。


「だがなんとなくは仕組みは分かった、安く提供出来る理由などもな」


「安さにはそれなりの理由があるのよ、肉屋の惣菜は肉屋だからあの値段で売れるの」


「まさに余り物から作っているからコストも抑えられるという事か」


「肉屋で肉を売るために加工するとどうしても出るもので作ってるからなのよね」


「再利用とかそういう話なのだな、肉屋の惣菜は」


肉屋で肉を加工するとクズ肉はどうしても出てしまうもの。

だからこそ知恵を使って考えられたのだろう。


本来なら捨ててしまうクズ肉でコロッケなどの惣菜を作るという発想である。


「こっちの世界は食べ物も美味しい、肉屋であんな美味しいものに出会えるとはな」


「ああいうお店での買い食いは学生なんかでもたまに見るわよ」


「学生でもそういう事が許されていたりするのか?」


「それは学校にもよるけど、そういう事をしてる人はそれなりにいると思うわよ」


「安くて美味しいというのは学生の味方という事でもあるのか」


学生にとっても嬉しい味方、買い食いをしている学生をたまに見るとか。

夏花も今は成人しているものの、そういうのには憧れはあるらしい。


ちなみにここからも少し遠くに行くとそれを扱う肉屋があるとか。


「肉屋の惣菜もそうだが、出来合いのものは何かと助かるものだな」


「コロッケとかは手作りすると手間だし面倒だしとあるものね」


「それをあの安さで提供出来るという事はやはりそういう設備があるのか」


「機械で大量生産出来なかったらあの安さでは売れないわよね」


「安さには相応の理由がある、その安さも努力が実現させているのか」


安い事が正しいとは言いにくいが、安く作る努力はしている。

企業努力などは確実にあるのだろうとの事だ。


惣菜のコロッケやからあげがなぜあんなに安く売られているのかという秘密でもある。


「また遠出した際には美味しそうなものでも探してみるか」


「雪樹も楽しそうにしてて何よりね」


「技術はあらゆる側面にあるもの、それもまた勉強だ」


雪樹の目的は技術を持ち帰る事。

その技術とは生活から軍事、日常まで多岐に渡る。


そうした多様な技術を持ち帰ろうとも思っている。


持ち帰るべき技術は多そうである。

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