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荒廃した世界を救うもの  作者: あさしおやしお971号
技術の発展した世界
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不思議と懐かれる

いつものように近所を散策して回る雪樹。

近所の地理は覚えたのか一人でも行動が出来るようになっている。

とはいえ遠くに行くのはまだ慣れない様子。

そんな中愛依の仕事終わりに付き合っていた。


「愛依は子供に懐かれたりするのか?」


「なんで?」


「いや、子供と一緒に仕事をしている写真なんかが多く見られるのでな」


愛依はこんなキャラではあるが、子供や小動物によく懐かれる。


その関係もあるからなのか、動物関係の番組のレギュラーを持っているらしい。


「うーん、別に何かしてるわけじゃないけど、子供と動物には懐かれるよ」


「寧ろ動物や子供が逃げそうなイメージはあるのだが」


「失礼な、これでもうちは動物番組のレギュラー持ってるんだけど」


「子供や動物には人の本質が分かるという事なのだろうか」


「雪樹ってうちをなんだと思ってるの」


雪樹が意外そうに思う理由も分からなくはない。

とはいえ困った人を放っておけない性格なのも知っている。


だが愛依が子供や動物にはよく懐かれるのが雪樹には不思議に感じるようだ。


「そういえば雪樹って亜人ってやつなんだよね?」


「ああ、猫の亜人だな」


「雪樹の世界にはそういう種族って珍しいの?」


「そうだな、僕の国は亜人は主に諜報や偵察を任される事が多い」


「ふーん、そういう仕事をさせてもらえるって事は信頼されてるのかな」


雪樹の国では亜人は主に諜報や偵察を任される事が多いという。

それは動物的な感覚がその仕事において役立つという事を知っているからだ。


ちなみに耳は動物の耳と人間の耳が両方あったりする。


「動物の耳が付いてるのに人間の耳もあるってなんか不思議かも」


「そういう種族だからな、僕の世界だと亜人と獣人は違う種族だ」


「こっちだとそういう種族は創作の世界だからね、本物を見ると不思議な感じ」


「だが人間には技術という武器がある、それは大きいぞ」


「亜人、なんか不思議だね」


話を戻して、愛依はなぜ子供や動物に懐かれるのかという事。

とはいえ動物の番組のレギュラーを持っているというからには本当なのだろう。


ちなみにどんな動物が好きか聞いてみると。


「雪樹は動物って好きだったりするの」


「僕か?僕は獅子や虎のような勇ましい動物が好きだぞ」


「そうなんだ、うちは番組で触れたものだとうさぎとかリスとかそんな感じかも」


「流石に獅子や虎に襲われたら人間はひとたまりもないだろうしな」


「でもきちんと躾ければ意外と従ってくれたりするよ」


大型の動物でもきちんと躾ければ人の言う事は聞くものである。

サーカスなんかはその典型でもある。


とはいえもし襲われれば無事では済まないが。


「本当はペットでも飼いたいんだけど、ここはアパートだしね」


「二郎に許可をもらえばいいのではないか?」


「もらえたとしても流石に犬とかは無理だろうからね、うさぎでも飼おうかな」


「うさぎか、メンバーもそれなら同意してくれそうだな」


「一応聞いてみようかな、お給料が結構貯まってるし」


下はラーメン屋なのであまり活発な動物は飼いにくいのだろう。

室内で完結するようなペットなら許可はもらえるだろうと思う。


それについてはあとでという事になったが。


「愛依が子供や動物に懐かれる理由は結局はなんなんだ?」


「それはうちにもよく分からないけどね」


「やはり本能的なものなのだろうか」


「うちは頭がいい方じゃないから、そう言われてもね」


「謎があるものだな」


そんな愛依の仕事で撮った写真。

そこには子供や小動物と一緒に写っている写真が多い。


ちなみにそれはきちんと写真にしてアルバムにしているらしい。


「それにしても部屋の中を見ると意外と可愛い趣味なのだな」


「こういうのが好きなんだよね」


「動物のぬいぐるみが多いな、仕事で買ったりしているのか?」


「それはロケで行った先とかで見かけるとつい買っちゃうんだよね」


「意外と欲望には素直な奴だな」


愛依が言うにはロケで行った先で見かけるとつい買ってしまうらしい。

もちろん全部自腹で買っているとの事。


動物のぬいぐるみがたくさん置いてある愛依の部屋はなかなかに騒がしいようだ。


「さて、また次の仕事の調整しなきゃ」


「バンドなのにそういう仕事もするのは大変なものだな」


「バンドだけどアイドルだからね、宿命ってやつだよ」


「仕事というのも大変なものだ」


愛依の意外な一面を見た様子の雪樹。

子供と動物に不思議とよく懐かれるという愛依。


子供や動物は本能的に人の事を見抜いてくるのか。


愛依本人にもよく分かっていないようではある。

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