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空飛ぶ魔女の航空会社〈Flying Witch Aviation Company〉  作者: 天見ひつじ
第十四話 舞い降りるは天上の湖水
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14-3

「なあ、坊さんよ。いい加減、名前くらいは教えてくれないか?」

「必要ない」


 束の間の休憩だった。組織が所有する拠点で給油を待つ間、温かい饅頭を頬張りながらチャオフェイが尋ねるも、厳めしい僧兵の答えはにべもなかった。


「そう言うなって。危険な旅の道連れなんだ、信頼は大切だろ? なあ、そっちの若い坊さんもそう思わないか。俺はチャオフェイ。あんたは?」

 水を向けると、若い僧は食べる手を止めてチャオフェイを見る。

「貴方の言うとおりだと思います、チャオフェイさん。私はピュンソク・デチェンと申します。ツェリラマ、とも呼ばれております。どうぞ、よろしくお願いします」


 柔らかい表情、ゆったり、そしてはっきりとした喋り方。少し頬がこけてはいるが、その瞳は向かい合う相手の奥底を覗きこむような澄んだ光を宿している。


「偉い坊さんともなると名前がいくつもあるんだな。ピュンソクでいいか?」

 微笑みを浮かべてうなずくピュンソクに対して、僧兵は苦い顔をしていた。

「そっちの坊さんは? ピュンソクだって名乗ったんだぜ?」

「……拙僧はドルジ。ノルブラマである。だがよいか、くれぐれも調子に乗るなよ運び屋。そのお方は、貴様ごときが呼び捨てにしていいお方ではないのだぞ」

 怒気を含んだ言葉を、饅頭を頬張りながら受け流す。

「そうかい、そりゃ悪かったな。でもよ、ドルジが説明してくれないのが悪いんだぜ。こちらのピュンソクは偉い坊さんでござい、ってな。そしたらこっちだって、ははあ、さようでございますか、ってなもんだ。なあ、ピュンソク」


 チャオフェイの言葉に、ピュンソクが笑みを深める。

 ひょっとして、おもしろがっているのだろうか。


「そうですね。チャオフェイさんの言葉に理があります。ノルブラマ……いえ、私もこの旅の間はドルジと呼びましょう。貴方も私のことはピュンソクと」

「は……承知いたしました。ピュンソク……さま」

「ピュンソク、と。敬語も不要でしょう。周囲に要らぬ疑念を与えます。何しろ、見た目だけなら貴方がこの中でもっとも威圧感があるのですから」

「そ、そのような……」

「ははっ、ピュンソクにかかっちゃあんたも形無しだな」


 こらえきれずに笑うと、ドルジが鋭く睨みつけてくる。彼は大きなため息を吐くと、意を決したように改めてピュンソクの名を口にした。


「では……ピュンソク」

 不承不承、という体で言うドルジに、ピュンソクがにっこりと笑いかける。

「はい、ドルジ。貴方にその名で呼ばれるのもずいぶん久しぶりです」



 助手席にドルジを、荷台にピュンソクを乗せて出発する。休憩ついでに薄い座布団は手に入ったが、ピュンソクにはそれで我慢してもらうしかない。ドルジはしきりに粗末な扱いを謝罪していたが、本人はむしろおもしろがるように微笑んでいるのが印象的だった。偉い坊さんともなると、凡俗とは感性も異なるらしい。


 東方シャイア帝国とサルシア連盟の国境まで二百キロ、そこから聖湖フバクまでさらに百キロ。積み荷が人間であることは珍しくないが、当局のマークを受けているとなると話は違ってくる。検問の迂回を考えると行程はさらに伸びるだろう。


「……運び屋よ、さっきからぶつぶつと何を言っておるのだ」

 運転しながらルートを検討していたら、つい口に出ていたらしい。

「いやなに、あんたが最初から事情を説明してくれれば、もっとやりようもあっただろうにって考えてたのさ。まあ、請け負った仕事はきちんとやりますがね」


 軽口が半分、本音と嫌みが半分だった。例によって叱声が返ってくるかと思ったが、しばしの沈黙の後にドルジは過ちを認めるような言葉を発する。


「……ここまでの道程でそなたの運び屋としての力量はよく分かった。最初から信用していれば追跡を振り切るのも容易だったのかも知れぬ。すまなかった」

 ドルジはそこで言葉を切って、続ける。

「だが、我らはどうしてもシャイアに捕まるわけにはいかぬのだ。正直に申して、ツェリラマを救い出せたのはアヴァスヴァラの導きがあったからとしか思えぬ。少なくない数の同朋が命を落とし、これに失敗すればおそらく次はない」


 ドルジの言葉は真実だろうとチャオフェイは思う。シャイアは領土拡大を国是とする帝国だ。王朝時代から数百年もの長きに渡って敵対を続けるマナルナ聖教国に逃れて抵抗を続けるシンユー共和国亡命政府は、正統なる後継者を自認する東方シャイア帝国にとって領土の喪失に繋がりかねない目障りな存在となる。その旗印となり得るピュンソクは是が非でも手元に置いておきたいはずだ。


 そこまで考えて、ふと疑問が浮かんだ。

 そんなにも邪魔なら、なぜシャイア帝国はピュンソクを殺さずにいたのか。


 ドルジに問うてもよいものだろうかと考える。もしその問いがタブーであれば、この場でドルジに殺される可能性もなくはない。死ぬのは嫌だった。


「なあ、ドルジさんよ」

「どうした、運び屋」

「チャオフェイって呼んでくれよ。ちょっと思ったんだけどさあ」


 だが、それでも。

 結局のところ、問いを口にせずにはいられなかった。

 知りたがりの性分、運び屋としての悪癖がここでも顔を出す。


「ピュンソクは軍警に捕まってたんだろ。けど、拷問と人殺しが大好きな変態どもと一緒にいたにしちゃ、指の一本も欠けちゃいないし顔だって綺麗なもんだ。骨が浮いてないから食い物にも困ってなかったんだろう。なんか生かしておかなきゃいけない理由でもあるのかい? 内容によっちゃ逃げるのに利用できるかもだぜ?」


 仕事上の質問という体で尋ねるチャオフェイの真意を見透かしたように、じろりと視線を向けた後に大きなため息を吐いてドルジが答える。


「それはピュンソクがツェリラマの転生者だからだ」

「うん? シャイア軍警が観教の教えを信じてるって話は初耳だな」

「左様、奴らは転生を信じてはおらぬ。ゆえに、ピュンソクを殺せば我らが新たなツェリラマをでっち上げると考えておるのだ。それよりツェリラマに進歩的思想とやらを吹きこんで、都合のいい傀儡に仕立て上げようと企んだのだろう」

「なるほどねえ。色々考えるもんだ」


 ドルジから聞く限り、転生者の捜索というのは一筋縄ではいかない難事らしい。この世界でたった一人の転生者を探すというのだから気の遠くなるような話だ。一方、転生者など端から認めていないシャイアは、適当にでっちあげれば済むものだと考えている。だからピュンソクを殺すに殺せず、飼い殺しにするしかなかったわけだ。ピュンソクの様子を見る限り、洗脳も上手くいかなかったのだろう。


「こっちが爆弾まで使ってるのに反撃の銃弾が飛んでこないのもそういうわけか。仮にピュンソクを殺せても、一人でも逃がしたら死んだことが伝わっちまう。そうしたら亡命政府に新しいツェリラマを立てる大義名分を与えちまうと」


 追っ手の事情を知っておくのは大切だ。相手の思考を追えば、どこで仕掛けてくるか、どうやって網を掻い潜るかを考える助けになる。思考を巡らせる内に別の疑問も湧いてきたが、ドルジが少し眠ると言ったきり目を閉じてしまうので、聞えずじまいになる。後で聞こうと頭の片隅に留めて、運転に集中することにした。



 一昼夜をかけて、国境まで十数キロのところまでトラックを走らせた。国境を越えれば現在はサルシア連盟領となっているシンユー高原に入り、目指すフバク湖までは百キロ足らずの道程となる。問題はどのルートで国境を越えるかだ。


 東方シャイア帝国とサルシア連盟国の国境は、その八割を南北に延びるヒルム山脈が占めている。世界でも有数の長さと総面積を誇るこの山脈は、南端で東に折れ曲がり、マナルナ聖教国とサルシア連盟国の国境にもなっている。


 かつてのシャイア帝国とマナルナ聖教国、世界有数の軍事大国に挟まれながらも十年前までシンユー共和国が独立を保っていたのは、諸々の政治および宗教的事情に加えて天険の要害たるヒルム山脈に抱かれるという地理的条件が大きな要因となっていたのは間違いない。極端な隘路と悪路が軍隊の侵攻を阻んでいたのだ。


 シンユー共和国がシャイア領に編入された後も、状況に大きな変化はない。資源に乏しいシンユー高原との間に道路を整備するメリットは少なく、むしろマナルナ聖教国の侵攻に備えて戦車の通行が困難な山道のまま放置している節もあった。


 こうした背景もあり、車での越境はルートがいくつかに絞られてしまう。追跡の手が甘かったのも、広大なシャイア国内でしらみつぶしにするよりも国境付近に絞って網を張る方が確実だと考えたからだろう。こちらが向かう先はシンユー高原か亡命政府のあるマナルナ聖教国の二択なので、当然の選択だった。


「だから、車はここで捨てる」

 予期していたのだろう。チャオフェイの言葉に二人が驚く様子はなかった。

「この先に中継地に使ってる村がある。今晩はそこで泊まって、明日は登山道の手前まで送ってもらう。そっから先は徒歩だ。間違っても整備されたお上品な道は期待するなよ。点在する監視哨に見つからないよう迂回を重ねるし、夜は氷点下まで冷えこむが煙が出るから火も使えない。食い物は干し飯と干し肉で我慢してもらうぜ」


 観教の僧が肉食を避けることくらいは知っている。二人の顔色を伺うが、ピュンソクは鷹揚にうなずき、ドルジもまた仕方ないとでも言いたげに首を振る。


「肉食の禁忌は、供物への感謝よりも下位にある。そなたが供する食物はありがたくいただくとしよう。この先もよろしく頼むぞ、チャオフェイよ」


 待っていた別の運び屋にトラックを渡し、そこからは徒歩で村へと向かう。トラックは囮として別方面に向かってもらう手筈になっている。捕まったとしても、ピュンソクやドルジが乗っていなければ手柄にはならないから賄賂でどうとでもなる。


 村に着くころにはすっかり陽も落ちていた。金で雇っている老夫婦の家を訪ねると、戸を開けてくれた老婆がチャオフェイの顔を認めて頬を緩めかけ――背後にいる二人の姿を見て顔をしかめた。その表情は、単に面倒事が持ちこまれたのを嫌がっているというより、もっと強い感情であるように思えた。気のせいだろうか。


「誰だ? 入ってもらいなさい」

 穏やかな声をかけてきたのは彼女の夫だ。彼もまた一行を見て難しい顔をする。

「チャオフェイ。お前さんが運ぶものはろくでもないと相場が決まっているが、今日のは極めつけだな。すぐに出ていけと言いたいところだが……こちらも金はもらっている。食事と寝床ぐらいは提供してやろう。夜が明けたらさっさと失せろ」

「ずいぶんな挨拶だな、爺さん。坊さんは嫌いかい?」


 麻薬や汚れた金、後ろ暗いところのある人間を運んでいる時でさえ、この老夫婦がここまでの嫌悪感を示すことはなかった。てっきり金にしか興味がない人種なのだと思っていたが、どうやらチャオフェイの誤解だったらしい。


「……だとよ、坊さん。どうする?」


 危険かも知れない、という予感があった。

 すぐにこの場を離れた方がいいと、目線でドルジに伝える。


 だが、彼は首を振った。ピュンソクを気にしているのだろう。確かにチャオフェイやドルジはともかく、ピュンソクは努めて平静を装っているがもう体力の限界であることが見て取れた。つい先日まで軟禁されていたのでは無理もない。


 国境越えは過酷な道程となる。休息を取って、万全とはいかないまでも体調を整えて臨みたいところではある。チャオフェイの勘に従ってすぐにこの場を離れたとしても、準備不足から行き倒れたのでは元も子もなくなってしまう。


「分かった。夜が明けたら出発しよう」


 飯を食ったら仮眠を取って、夜更けにここを発とうと決める。


 出された粥は満足にはほど遠い量と味だったが、腹一杯になったら寝こけてしまいそうなのでちょうどよかった。水しか飲まずに一昼夜の進軍を強制されたこともあるのだ。腹に入れられるものがあるだけでもありがたいというものだった。


「お前さんは寝床を使っていい。そっちの二人は外にある納屋だ」


 老爺に言い渡されたドルジとピュンソクは黙って手を合わせて頭を下げると、粥への礼を述べて納屋へと向かった。二人が外に出て戸を閉めると、老爺は大きなため息を吐く。彼の妻は粥をよそった後は奥に引っこんでしまっている。


「すまんな、チャオフェイ」

「いいって、爺さん。事情があるんだろ? よかったら聞かせてくれないか」


 こういう時のために懐にはスキットルを忍ばせてある。中身は度数の高い佳酒だ。勧められて口を付けた老爺が目を丸くし、わずかに口元をほころばせる。彼も瓶に入った酒を出してきて、漬け物をつまみに酌み交わす。


「わしらの息子もな、坊さんだったんだ」

 他愛ない世間話の後、老爺はぽつぽつと喋り始める。

「へえ……そいつは初耳だ」

「あの二人とは関係ない。そりゃ分かっとる。だがなぁ……」

「今はどこにいるんだい?」

 チャオフェイが問うと、老爺は指を上に向けた。黙ってうなずく。

「ほんとかどうかは分からんよ。抗議のため、焼身自殺したって話だ。おかげでわしら夫婦は街を追われ、こんな場所で犯罪の片棒を担いで余生を過ごす羽目になった。まったく、親不孝は家業を継がずに剃髪しただけでも十分だろうに……」

 言葉を切ると、老爺は鼻をすすり上げる。

「……チャオフェイよ、わしはお前さんが嫌いではない。お前さんは悪ぶってはおるが、根っからの悪人ではないことぐらい分かる。だから忠告するぞ」

 それは買いかぶりだよ、という言葉を飲みこんで笑みを浮かべる。

「忠告ね、聞くだけ聞いとこうか」

 老爺は立ち上がり、チャオフェイの両肩に手を置いて言った。

「今すぐ逃げろ。わしは息子を奪った観教を憎んでおるが、わしの復讐にお前さんを巻きこむ気はない。あれは使いにやったから、じきに軍警がここへ来る」


 じじいのくせに行動が早い、と心中で悪態を吐く。


 うっかり寝ていたら、そして酒で口を軽くさせていなければ危なかった。すぐさま椅子を蹴って戸棚を漁り、食料と防寒具を準備する。時間がない。


「何をする、やめんかチャオフェイ!」


 老爺に一喝されるが、チャオフェイは手を止めない。背負い袋を見つけ、ロープや毛布など使えそうなものを詰めこむ。不要なら途中で捨てればいいのだ。


「よせ、お前さんまで殺されるぞ。そこまでする義理がどこにある?」

「……義理はなくとも、罪滅ぼしくらいはしないとな」


 誰かに聞かせるつもりの言葉ではなかった。

 老爺も聞き取れなかったらしく、眉間のしわを深くしている。

 それでいい。二人を目的地まで送り届けて、自分が納得できればいいのだ。


「世話になったな、爺さん。話してくれて、ありがとうよ」


 窓から外を伺う。今のところ包囲されている気配はなかった。

 気は抜けない。二人はともかく、チャオフェイは射殺されても不思議はない。

 二人がいるはずの納屋へ向かい、声をかける。


「おい、起きてるか。今すぐ逃げるぞ。追っ手が来る」


 反応はなかった。寝ているのだろうかと訝しんで中を覗きこむ。

 ドルジもピュンソクも、そこにはいなかった。


「……くそっ、マジかよ!」


 こうなることを予期して然るべきだった。シャイア国内でテロリストとして活動していたドルジが、住民にあからさまな敵意を向けられて密告を警戒するのは当然だ。ヒルム山脈を越えればシンユー高原に入れるのだから、道案内を失うリスクよりも軍警に包囲されるリスクの回避に天秤が傾いたのだろう。


 だが、ドルジはおそらく国境越えの難しさを見誤っている。彼らもシンユー高原で暮らしていたのだから、晩秋のヒルム山脈が冠雪しているのは承知の上だろうし、雪山を歩く術も心得ているはずだ。しかし、そこに〝監視哨に発見されず進む〟という条件が加わると、問題は根底から変わってくる。


 登りやすく、安全で、効率的なルート。監視哨は、そうした越境者が進みたいと思うルートを潰すように配置されているからだ。ゆえに監視哨を避けるためには、あえて困難な道を選び、体温を失う危険を冒しての沢越えをする必要もある。


「どっちに行った……?」


 ドルジの思考を追う。

 ヒルム山脈越えを諦める選択肢はない。

 だが、疲労の色が濃いピュンソクを長くは歩かせられない。

 夜が明ければ、土地勘のない剃髪の二人組はすぐに見つかってしまうだろう。


「……夜明け前に徒歩で行ける範囲で、素人が選びそうな登山口ってところか」


 脳内の地図と照らし合わせて、候補を絞りこむ。

 追いつける確率は五分だが、それに賭けるしかない。


 歩き出すと同時に、雪がちらつき始める。三人分の食料と防寒具、そして諸々の道具。背負い袋はずっしりと重く肩に食いこみ、身震いするほどの冷えこみも相まって疲労のたまった身体に堪える。それでも、足を前へ、一歩を踏み出す。


「……ったく、バカばっかで嫌になるぜ、本当によう」

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