第五十二話 社員旅行5日目
朝起きると隣に舞さんが眠っていた。
ちょっとデジャヴを感じながら体を起こすと舞さんも目ざめた。
そして生まれたままの姿で俺に抱き着きキスをした。
そして舞さんはパジャマを着なおし自分の部屋へ戻っていった。
そして俺も起きて着替えを行う。
(2日続けてベットシーツに赤い染み。これは言い訳できないな。)
そんな事を思いながら朝食を食べに向かった。
そして今日もメイドさんからのエールを受けている。
なぜか特別メニューと言う事でスッポン尽くしの朝食だ。
(周りに人がいなくてよかった・・・)
俺は素早く食べ終えて食堂を後にする。
そして自分の部屋に戻ると、ちょうどベットメイキングが終わったのかメイドさんが出てきた所だった。
だがそのメイドさんがいただけない。
なんと海岸で会ったメイド。
彩さんたちが相談をしたメイド。
そして俺たちの事をいいふらしたメイドだ。
俺は笑顔で歩いていきメイドさんの両頬をつねって引っ張った。
「何か言い残すことはないか?」
笑顔で問いかける。
「いきなり遺言ですか。」
彼女は表情を崩す事無く指摘する。
まあ、頬を引っ張っているので正確な表情は分からないが。
「間違えた、何か言うことはないか?」
再度、笑顔で問いただす。
「2日連続おめでとうございます。」
おれはつねりに捻りを加えた。
「いたひ、いたひです。すみません、すみません。」
そこで俺はメイドさんから手を離す。
「で、ほかに言うことは?」
サトルは腕を組み再度、問いかける。
「今日もはげんでください」
「いい性格してるな。」
サトルは諦めて肩を落とした。
「ありがとうございます。」
彼女は誉められていないにを分かった上で過剰なお辞儀をしてお礼を言う。
「褒めてないが、まあいいか。彩さんたちの相談に乗ってくれたみたいだし。人の口に戸は建てられないか。」
「よくお分かりで。」
「・・・」
「それでは仕事がありますので。失礼します。」
そう言ってメイドは去っていった。
(ちょっと龍斗さんに相談してみるか。)
そう思い俺は龍斗さんのもとへ向かった。
近くのメイドさんに確認すると彼は浜辺に出かけているようだ。
そして俺は浜辺に向かう。
そこで見た物はある意味凄い光景だった。
龍斗さんと家の父さんが海面を進んでいく。
サーフボードなど使っていない。
そう、走っているのだ。
俺はしばらくその光景を眺めていると横からおっとりした美人な女性が二人声をかけてきた。
「どうしたのサトル」
「ああ、母さんまだ慣れないな。父さんたちは何をやっているの。」
ちょうどいいのでサトルは母に訪ねることにした。
「え、見ればわかるでしょ。」
彼女は何を聞かれたのか理解できず頭に?を浮かべる
ちなみに一般人に海の上は走れない。
と、言うより水の上に立てない。
水とは普通、泳いで進むものだ。
「まあ、海面を走ってるね。」
そして再び海の二人を見る。
「そうね。お父さんはあれが得意でね。でも最近は年を取って出来なくなってたの。あれ結構体力使うから。ちなみに龍斗さんは凄い水柱立ってるでしょ。」
解説しながら龍斗を指を指す。
「そういえば父さんはあまりたってないね。」
サトルは二人を見比べて答えた。
「そうよ龍斗さんのはステータスで走ってるの。そして父さんのあれは技術、まあ技みたいな物ね。父さん若返って昔みたいに暴れられるのが嬉しいみたい。ふふ、私も腕が鳴るわ。」
そして彼女は笑顔で危険な事を呟いた。
「2人とも実はすごかったの?」
自分が今まで気づかなかったイチメンガ気になりさりげなく聞いてみる。
「まあ、それなりにね」
しかし、帰ってきた答えはまた微妙なものだった。
「それでどうしたのですか?」
もう一人の美人さんが声をかけてきた。
「すみません、あなたは?」
「ふふ、分からない?美雪よ。」
「龍斗さんは幸せ者ですね。」
「ふふ、ありがと。それでうちの人に何かお話があったの?」
「ええ、ちょっと相談したいことがあって。」
サトルは女性にする相談ではないと判断し答えをはぐらかす。
「それは彼女たちの事かしら?」
「知ってるんですか!?」
サトルは驚いて聞き返す。メイドだけと思っていたがやはり上にも話はいっているようだ。
「ええ知ってるわよ。」
「ちなみに父さんと母さんも知ってるわよ。」
ここでさらに驚きの新事実が明らかになる。
「2人ともどこまで知ってるの?」
「私は報告を受けているから全てね。」
「わたしは彩ちゃんと舞ちゃんと関係を持ったことくらい。」
「ほぼ全部じゃないか」
サトルは砂浜で膝をつく。
そしてまずは母親が話し始めた。
「さとる、私はすでに父さんと話し合ったわ。」
「それで・・・。」
「私も父さんもあなたが何人と一度に付き合おうと認めることにしたの。それにあの二人はいい子だしね。」
「それは助かるよ。」
「ただし、」
そこで母さんの体からもの凄い闘気が発せられる。
「不誠実や裏切りは許さないわよ。今の世の中ポーションがあるんだから骨の10や20は覚悟するのよ。」
そう言うと母さんは闘気を抑える。
「そうね。私もあの人もあなたの事を応援してるわ。当然ホロちゃんの事もね。でも」
彼女はそこで言葉を止めた。
「彼女たちをちゃんと守れなかった時は・・・」
彼女の体からはもの凄い量の魔力が発せられる。
それは大地を凍らせ風を巻き上げた。
「それ相応の罰を与えるので精進してくださいね。」
「はい、心得ておきます。」
それを聞いて大地は元に戻り風はやんだ。
(2人ともこえ~~)
そして俺は目的を果たしたので館へと戻った。
(あれが上位者の実力か。今の俺には太刀打ちできないな。みんなを守るためにも、もっと精進しないとな。)
そしてプレッシャーを浴び汗まみれになったため、サトルは自室に戻りシャワーお浴びた。
その後、夜になりサトルの部屋へホロがやってきた。
そしてホロは一緒にお風呂に入ろうと言ってきたため、現在二人は浴槽につかっている。
「サトルさん覚えてますか?私は最初の頃、お風呂大嫌いでしたよね」
「そうだな。入れるのに苦労したよ。」
「でも私は体が弱くてお風呂に入らないと体が荒れていしまうから苦労して入れてくれました。」
「途中からは素直に入ってくれるようになったな」
「私が病院に入院した日、私はとても怖かったです。
もうサトルさんに会えないのかと思うと死にたくない気持ちでいっぱいでした。
目をつむるのも怖くて、傍にいて撫でてほしくて。
そして3日目の夜。
私はたくさんの事を思い出しました。
今思えばあれは走馬燈という物っだったのかもしれません。
それで今までの事をたくさん思い出しました。
楽しかったこと、寂しかったこと、美味しかったこと。
その中にはいつもサトルさんがいました。
助かって目を覚ました時、サトルさんの匂いが近くにあることに気づいて走りました。
その時一番貴方に会いたかったから。
犬だった時は漠然と役に立ちたいという思いしかありませんでした。
でも獣人になり人の心を理解したとき、私は貴方が男性として好きなことに気が付きました。
その気持ちは日増しに強くなるばかりです。
お願いします。私にサトルさんとの繋がりをください。」
「ほろ、俺はお前を家族と思っていた。一度はポーションがなくて諦めた。
でも諦めきれなくて、自分でポーションを手に入れるためにダンジョンに入った。」
他の誰よりもお前を助けたかった。
俺はまだ弱い。お前を護りきれる実力はいまだついていない。
それでも俺を選んでくれるか?」
「はい、貴方の行くところが私の行くところ。あなたが死ぬなら私も死にます。」
「わかった。」
そしてサトルはホロに軽いキスをしてベットに運ぶ。
体もろくにふかずベットの上にホロを下ろす。
「ほろ、辛かったら言ってくれよ。」
「大丈夫です。最初はだれしも通る道だと聞きました。私に証をください。」
そして二人は重なり合い、愛を確かめあった。
読んでいただきありがとうございます。




