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第十七話 出発日の朝

彩はサトルの家に向かいスノーを病院で検査させたいことを伝えた。

「スノーは大丈夫ですか?」

「はい、健康ではありますが少しお腹に違和感があると言っていて。」

「わかりました。病院に連絡は?」

「あ、忘れてました。」

「ちょっと待っていてください。あの医師に連絡を入れればすぐに動いてくれるでしょう。どのような検査をしますか?」

「エコー検査だけで充分です。」

「分かりました。」


数分後


「手配はすぐしてくれるそうです。」

「分かりました。出発まではまだ時間がありますからそれまでには帰ってきます。」

「そうですか。何か異常があったら連絡をください。」

「はい。それでは行ってきます。」


そして彩はスノーにまたがりものすごい勢いで向かっていく。


(なんだか昨日より格段に速くなってる気がするな。)


数分後、彩はスノーと共に病院に到着した。


「すみません。検査をお願いします。」

「ああ、待ってましたよ。こちらへどうぞ」


いつもの医師が返事をし検査室へ向かう。


医師は慣れた手つきでスノーのお腹を確認しエコーをとっていく。


(主。)

(どうしたのスノー)

(前はあまり思わなかったのですが・・・なんだか触られたくないような気持になります。)

(うーん、今は我慢して。)

(はい・・・)


「はい、確認は終わりました。」

「それでどうでしたか。」

「はい、確認したところどこにも問題はなさそうです。主要な臓器にはれや出血なども見当たりませんし。膀胱も子宮も大丈夫そうです。」

「子宮もですか?」

「はい、いつでも元気な赤ちゃんがうめそうですよ。レベルアップのおかげですかね。」

「そうですね。ありがとうございます。」

「はい、今日からの捜索活動頑張ってください。」

「はい。」


彩は病院からサトルの家に向かう間に考えていた。

(この子は1歳位の時に子宮を取り除いて避妊しているのに今はそれがある。きっと進化の時ね。)


そして彩はそれをスノーにも伝えた。


(これが子宮ですか。まだいまいち実感は持てませんがなんだか嬉しいです。)

(そうね。スノーが嬉しいなら私もうれしいわ。人の知識を得たあなたなら心配はいらないと思うけど節度ある行動でお願いね。)

(もちろんです。)

(もう着きそうね。)

(サトルさんには私のことを話さないのですか?)

(少しの間は秘密かな。人型に慣れたあたりで驚かせてあげましょ。)

(ふふふ。そうですね。それでは手間を取らせてしまったお詫びにこの体を撫でさせてあげましょうか。)

(え・・・、いいのスノー)

(何がですか?彼のなでなでは最高ですよ。)

(そう・・・。)


(気づいてないのかしら、先ほどの医師は嫌がったのに。)

(ライバル増加?)


(どうかしましたか?)

(いえ、何でもないわ、しっかり撫でてもらってね。)

(はい♪♪♪)


そして到着した二人が見たものは・・・


舞と話しながら彼女の愛犬 

甲斐犬のリーンと戯れるサトルの姿。


その姿を見た彩とスノーは阿吽のごとき息の合った行動をとる。

すなわち、彩は舞に牽制の視線を送る。

スノーは遠慮なくリーンに殺気を含んだ視線を向けた。


そしてリーンは即座ん降参のポーズを取り。

舞さんはさり気無く愛犬を守りながら笑顔を向ける。


気づかぬのはサトルのみ。


「早かったですね。」

「ええ、検査の結果も問題なかったです。」

「それはよかった。今から向かう場所はあまり環境がいいとは言えないので心配事は無いに越したことはありませんからね。」


そんな話をしながら彩とスノーはサトルに近づいていく。

そしてスノーは今度は自分を撫でろと頭を擦り付ける。

サトルはそれを気楽に撫でているが彩は気づいていた。


(幸せ~)


そうスノーの内心を。

何せ自分が撫でている時と同じくらい尻尾が激しく動いている。

犬の悲しき習性、喜びを隠せない。


それはさて置き彩は質問をする。


「どうしたのですかその子は?」

「私が出かけている間こちらのお家で預かってもらえることになったんです。」

「そうなのですか?」

「はい突然のことだったのでどこにも預けるところがないそうです。うちの犬とも問題がなさそうなので。」


(主、主。)

(どうしたの?)

(私もここで預かられたい。)

(何言ってるのサトルさんは今から一緒に私たちとお出かけよ。)

(そうだった、さすが主。)

(・・・・)


「どうしました?」


おほん


「スノウと少しお話を。」

「そうですか。それでアイテムボックスに入れておきたい荷物はありますか?」

「あ、それならこちらをお願いします。」

「ではこちらへ。」

「私は小さいですがアイテムボックスを持っているので大丈夫です。」


「それではもう出発出来ますか?」

「はい」

「ワウ」

「大丈夫です。」


「それではまず市役所に寄っていきます。現地に支援物資をついでに運んでほしいそうです。」


「ただ働きになると思いますがいいんですか?」


舞さんは心配してくれてるみたいだ。


「はい、これは彩さんとスノーのためです。気にせず行きましょう。」


((じ~ん))


「はい♪頑張りましょう」

「ワウ♪ワウ♪」(パタパタ)


「それとサトルさん、盾はどうしますか。」

「出来たら購入したいかな。」

「それなら市役所に政府管理の武器・防具店があるはずです。そこで交渉しましょう。」

「分かりました。それでは出発しましょう。」


俺たちはまず市役所に向かった。


そこでアイテムボックスに荷物を受け取る。

ここでは舞さんが頑張ってくれている。

彼女はれっきとした公務員でお役所も安心して仕事を任せてくれた。

さらに緊急災害時ということでお店からなんと鋼の盾をもらってきてくれた。


(装着具合は前の盾とさして変わらないな。これならすぐ使える。)


そして、周りを見ればやはりスノーは怖がられているようだ。

確かにあのサイズと姿。

何も知らなければ怖いのだろう。


俺たちは市役所での受け取りを終わらせ目的地である被災地へと向かう。


一行はステータスの恩恵により未だ車の通れない山間部の道を走りぬけていく。

時には道路を走るが土砂で埋まっている所も多くあるため若干の迂回をしながら進み目的地を目指していた。


「地図によればもう少しでつきそうですね。」

「そのようですね。」


一行は一度足を止め地図を確認している。災害でアンテナが破損したのか携帯は使えなくなっていた。


「しかし、携帯が使えないとかなり不便ですね。」

「そうですね、緊急時の連絡も一苦労です。」

「現地には自衛隊がいますから何らかの連絡手段があるとおもいますが。」

「まあ、数日だけなので我慢しましょう。」

「まあ、方角はあっているようなのでこのまま進みましょう。」

「そうしましょう。早く現地に到着しないと。」


一行は地図をしまい再び走り出す。

そして被災地に到着した時その顔は驚愕に変わる。

読んでいただきありがとうございます。

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