設定公開・バフォメットとヴェパル
コミカライズの2巻で登場したバフォメットと3巻で登場したヴェパルの能力について設定マニアが書いておきます
〇バフォメット
元ネタは言うまでもないので省略。
山羊の頭をした人型の魔族です。
暴力と災厄を象徴する魔族で、作中では中位などと書かれていますが、実際は中の下くらいの存在です。
トロールよりはかなり上。
強靭な肉体と強力な物理攻撃への耐性、直接攻撃型の黒魔法を操る難敵ですが、後述のヴェパルのような範囲攻撃で広域に影響を及ぼすタイプではありません。
あくまで強力な個体であり、脅威という意味では魔獣に近い存在です。
胸の女性はバフォメットに殺された魔法使いと言われています。
エロ的な意味は全くありません。
飛行能力に加え、魔法解除や黒魔法の火炎を使いこなします。
単純に拳で殴る攻撃も侮りがたい破壊力を持ちます。武器を持つものもいます。
知性を持つため、自分が物理攻撃で倒されることは殆どないこと、最大の脅威は魔法使いであることを認識しています。
このためコミカライズの作中ではヴァレン達のパーティの魔法使いエレミアを真っ先に倒しています。
あのままロイドたちのパーティが戦い続けた場合、恐らく全滅していたでしょう。
◆
〇ヴェパル
元ネタはソロモン72柱の42のセパルです。
嵐の海に現れて船を海底に引きずり込む魔族で、海での遭難と深海での孤独な死を象徴する魔族です。
魔族の中では中の上くらいの位置づけ。
ぼろぼろのローブを纏った小柄な人間で片手にはランタンを吊るした杖を持っている、という見た目です。
このランタンが海上で光って舟を嵐の方の招き寄せると言われています。
物理攻撃は余り行いませんが、複数の黒魔法を操ります。
具体的には以下の通り。
①自分のローブの裾から伸びた、スライムのように粘り気のある水を操る。
②魔法以外ではほぼ倒せないスケルトンを召喚使役する。
③霧を作り出す。
④傷を腐らせる
水を操る能力は主に近距離用で、ブレードのように硬質化させたり足元を掬ったり、顔に張り付いて窒息させたり、と言う感じで使います。
スライムのような粘り気を持ちますが服は溶かしません。
スケルトンはヴェパルのしもべです。
スケルトン自体はさほど強くありませんが、魔族と同等の性質を有しているため、物理攻撃で倒すことは困難です。
霧を操る能力はどちらかと言うと守備的な能力です。
霧に巻かれたものの方向感覚を狂わせ、精神的にも不安に陥れるという能力です。海の上で霧に巻かれ、月も星も見えずに立ち往生する船のようなイメージです。
またこの霧は魔法を弱める効果があります。
これが盾のように機能してテレーザの火炎の魔法を弱体化させました。
極めて効果範囲が広く、最大ではアルフェリズの街全てを覆いつくすくらいまで広がります。
触れた者に僅かな傷を与える能力もありますが、これ自体はさほどダメージはありません。
最後は傷を腐らせる能力。
霧で傷を与え、この腐敗の能力でその傷を腐らせ止めを刺すわけです。
ただしこの腐敗の魔法は流石の魔族と言え度消耗が激しいため其処まで広範囲には使えません。
効果範囲は大きめの帆船一隻を覆う程度です。
とはいえ、霧で街を覆って腐敗の能力を使われた場合、ちょっとした街ならあっという間に壊滅させる能力があります。
この腐敗で死んだ人間をスケルトンとして使役しています。
なお、一応傷を癒す能力もありますが、魔族なんでそんなものは使いません。
今回は展開的にライエルたちが早々に近距離戦に持ち込みましたが、それが出来ない場合は、方向感覚を狂わせる霧の中を物理攻撃では倒せないスケルトンと戦いながら本体を探すことになります。
また、コミカライズ版でも描かれていますが、近接戦でも水をブレードやハンマーのように使うことにより近接戦でもかなりの戦闘力を誇ります。
特に魔法でないと倒せないのに、霧の中では魔法が弱体化する、というのはかなり性質の悪い能力でしょうね……設定者が他人事みたいに言いますけど。
コミカライズ未読の方は是非一冊購入の上で彼らの強さと、それと戦う二人を見てやってください。
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