61 総合評価1,000pt記念・【真の実と書いて】五万人記念配信❀歌枠【真実】⑧
投稿遅れてすみません…。
(というかタイトルに「ましゅまろも」ってあったのにましゅまろやってねぇやん、ということで消しました。すみません。)
まだまだまだまだ書きたいことありすぎましたがこれ以上は長すぎるので泣く泣く後に回すことに…。
1,000pt、誠にありがとうございます。
これからも、よろしくお願いいたします!
〈88888888888〉
〈8888〉
〈88888888 [彼岸花]〉
〈88888〉
〈8888〉
「………。」
パチパチ、と拍手のかわりの8が流れていくのを横目で見ながら、私は無言でまぶたを閉じる。
そのことでコメント欄も落ち着き、ゆったりとした沈黙の時間になる。
数秒経った後、私はパチリと瞳を開け、口角を上げる。
「皆様、こんにちは!
新人VTuber、【咲久和 華】と申します!」
〈え?〉
〈??〉
〈なになに??〉
〈え、これ再現!?〉
〈これ初配信の時の再現だ!〉
一瞬で、コメント欄に騒がしさが戻ってくる。
「私は、男女比がほぼ変わらない世界から転移してきました!」
〈うんうん〉
〈そういやそうだった〉
〈あんま最近気にしてなかった〉
〈そうだったっけ?〉
「なので、色々と変わった意見が出せると思います!
というか、私が思ったことを皆さんはどう受け止めるのか、気になってVTuberはじめました!」
〈そうだっけねー〉
〈ほうほう〉
〈え、いやガチ再現?〉
〈表情までそっくり…すご〉
〈華ちゃん…やべぇ(゜A゜;)ゴクリ〉
「だから―――」
〈へ?〉
〈華ちゃんが光にw〉
〈おーい!〉
〈華ちゃん!?〉
〈えぇええ!?〉
〈(´゜д゜`) [彼岸花]〉
〈華ちゃん!!1〉
〈吃驚しすぎて誤字っとるやんけ〉
画面上で、華が光の粒子のようになって風に運ばれていく。
後には、華の身体で隠されていた小さな椅子がステージの上に置かれていた。
〈え、〉
〈イス??〉
〈BGMがエモい〉
〈華ちゃん消えた…〉
その椅子の後ろに、いつもの衣装の華の姿が現れる。
「――…私の原点は、一輪の花だった。」
〈え、動画?〉
〈一輪の華?〉
〈おー〉
〈真の実と書いて真実って…こういう意味?〉
〈MOVIEか〉
〈まじかー。〉
「小さな小さな、一輪の花。」
華は、前に回って椅子に腰掛ける。
その時、ジジジ、と音を立てて一瞬、五歳ほどの少女が座っている場面が映されるが、すぐに華の画面に戻ってくる。
〈今の何!?〉
〈ちっちゃい華って〉
〈なんかエモい予感しかしない〉
〈今のちびっこ華ちゃん?!〉
〈え〉
〈髪の毛紫色だった気がする!〉
「―――私は、誰?」
呆然と、華は呟く。
〈は〉
〈え?〉
〈華ちゃんは華ちゃんでは??〉
〈ドユコト〉
「…なにを、言っているの?」
椅子に呆然とした表情で座る華の後ろに亡霊のような、半分透けた少女が現れる。
「貴方は、使用人。主に仕える、使用人であるのだから。」
迷ってはいけないのに…と。
亡霊の少女は、後ろから華の目を両手で覆い隠してしまう。
〈なにこれ〉
〈幽霊?〉
〈こわ〉
〈え、ホラーテイスト?〉
「―――あぁ…そう、だった。」
そう言った瞬間、少女が満足そうな笑みを浮かべて溶け消える。
〈ひぇ〉
〈キエタ〉
〈もうわけわからん〉
〈え、これ、え?〉
〈 困 惑 〉
「でも…………でも。
主のいない、私は。主の消えた、この世界で…何者なのかしら…?」
頼りなさげに、視線をうろつかせる華。
ステージの幕が一瞬で下り、場面は暗転した。
〈おぅ〉
〈なんか重い〉
〈華ちゃん…〉
〈確かにメイド服だわ〉
〈気にしてなかった〉
(いま、だ。)
留依は、予め作っておいた動画から配信画面に戻って来るタイミングを見計らい、まぶたを閉じる。
「―――…。」
(戻った。)
「………い、ま…のは?」
困惑した表情を作り、恐怖の感情を貼り付ける。
〈ひぇっっ〉
〈え〉
〈こわ〉
〈戻ってきた!〉
「―――……み、なさま! え、ぇと…。」
〈困惑しつつもいつもとおんなじように振る舞おうとする華ちゃんすこ〉
〈本気でえ?〉
〈見直してぇ…〉
〈今すぐ見直したい〉
「な、にがあったんでしょうね? あ、あはは〜…。」
〈から笑い〉
〈無理しないで〉
〈本当になにがあったんだろうね〉
「あ…もう、こんな時間ですね! …本日は、【咲久和 華】五万人記念配信にお越し下さり誠にありがとうございました!
……ではでは〜〜〜〜、おつはな〜〜〜っ!」
〈おつはな〉
〈乙華〉
〈おつはな…〉
〈おつはな [彼岸花]〉
〈乙はな〉
〈おつはな〉
もうあの、はい。言うまでもなく難産でした。
ここから今まで通りの週1投稿に戻ります。
誤字脱字などがありましたら、遠慮なく誤字報告をお願いいたします。
また、感想なども遠慮なくお願いいたします。




