59 総合評価1,000pt記念・【真の実と書いて】五万人記念配信❀歌枠【真実】⑥
ポップなイントロが流れ始める。
この曲は、純粋な感謝を。
私の感謝を。
演技をする必要は、無い。
華の感謝で良い。
―――ありがとう。
皆がいたお陰で私は五万人を達成できたから。
VTuberを始めたのは本当に出来心のようなカタチで。
兄ちゃんたちを追うように、始めた。
始めた頃は、こんなに早く達成するなんて、思ってなかった。
達成できるとも、思っても見なかった。
私みたいな、VTuberに思い入れも何もなく、ただの出来心で始めただけの私が、達成できるわけ無いって。
心のどこかで、そう思ってた。
それなのに。
(嗚呼。)
…感謝と、嬉しさと、私らしさを込めて。
頬が緩む。
溢れ出しそうな嬉しさと、爆発してしまいそうな楽しさと、愛のせいで。
―――100万人。
…それが、私の掲げた目標。
まだまだ、遠く及ばないけれど。
きっと、いけるんだって。
「いつか」を夢見て。
100万人を超えて200万人だって、何万人だって。
何万人だって目指してやる。
誰も、到達したことのない頂まで登ってやる。
今が最高だって、限界だって思わせない。
君らのいない配信なんてつまんないしね?
魅せてあげるよ、華を。
だから、求めてよね?
私は、【咲久和 華】は、「まだまだ」だ。
「これから」だ。
これは、始まりの序章でしか無いのだから。
これから、どんどん私を魅せてやる。
もっともっと、一緒に。
ずっと、ずっとこんな時間を。
〈楽しい!〉
(―――……ああ、本当に。楽しいなぁ…)
こんな時間が、いつまでも続きますように。
降りるなんて絶対言わせないから。
君らもついてきてね。
そんな祈りを込めて。
とびっきりの愛を込めて。
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「―――…。…六曲目。いかがでしたでしょうか?」
〈8888888888888888888888〉
〈キレーだったあ!〉
〈良かった〉
〈8888〉
「今度は一転、感謝を伝えようということでね!」
〈私の好きなボカロPさんの曲だった! [彼岸花]〉
〈おー〉
〈最新のやつだったな〉
〈感謝…〉
〈ほぅ〉
「彼岸さん、このボカロPさん好きなんですね!」
〈そうなんだ〜〜! この曲はもっと好き〜〜 [彼岸花]〉
〈〉
〈ぐっは〉
〈かわいい〉
〈掛け合い尊い〉
〈かわちいねぇ〉
…リスナーたち、百合好き多いのこれ?
なんかいっつもいっつも他のVさんと絡み見せると「かわいい〜」っていう一定層が居るんだけど…。
「……。」
〈華ちゃーん?〉
〈華ちゃん?〉
〈どしたー?〉
「あ、いえ、なんでも!
…ついに、最終曲ですね!」
〈そーだねー〉
〈最終〉
〈感慨深い〉
〈終わりかー〉
「そうですね、歌は終わりになっちゃうかも? カモカモ?」
〈ギャクっぽいww〉
〈草〉
〈珍しいな〉
〈華ちゃんもかなりはしゃいでるよね〉
「――楽しいですよ!!」
ほんっとうに。
本当に、楽しい。




