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男女比率1対100の世界で男の俺がVはじめました。(ただしVのときの性別は女である。)  作者: おまめあずき×梅崎さくら
第四章 【咲久和 華】というVTuber
56/83

56 総合評価1,000pt記念・【真の実と書いて】五万人記念配信❀歌枠【真実】③


華が紡ぐのは、無機質なようで、どこか深い悲しみがあるような、そんな歌声。


もういいよ、と諦めて。

それでもどこか、期待して。


―――貴方を待っている。

―――裏切らないで。


皮肉げに、そんな事を考える己を笑うような。

そんな気持ちを、込めて歌う。


馬鹿らしいと。


そうだ。


どうせ、どうせ()は変われない。

一つしか見れていなかった()()()()の濁りきった瞳は。

後悔しか、もうできない。

後悔も、もうしたくない。


嗚呼―――わらってしまえ。



――

―――


〈8888〉

〈88888888888〉

〈8888〉

〈8888888〉


「―――………。っふー。ということで一曲目、どうでしたでしょうか!!」


〈相変わらずすげぇな〉

〈え、やばくね?〉

〈888888〉

〈いやぁ……〉

〈心にしみたねぇ…〉


「ふふふふふ、好感触のようですね!

 …この曲は、ちょっと思い入れのある曲なので。かなり歌いなれているんですよ。」


〈華ちゃんの言うちょっとはちょっとじゃないんだ〉

〈入れ込み具合が常人じゃないんよ〉

〈怖いほどに凄い〉

〈いい意味で化け物。〉

〈いい意味の化け物ってなんだよ〉


「ほんとにね!? いい意味の化け物とは!?」


〈知らん〉

〈わかるわけなし〉

〈はははw〉


「まいっか。」


〈いいんだw〉

〈すっぱり諦めたな〉

〈諦めが早いw〉

〈草〉


「ではでは、二曲目行っちゃいましょう!」


二曲目も、一曲目と同じようにカウントから始まる。


華は、目を閉じてイメージする。

原曲のMVに描かれた少女の、話を。


コレが正解なのかはわからない。

だけど、私の、【咲久和 華】の解釈。私なりの、私だけの解釈。


そんなことを、刹那の間に考えて。


口を開く。

息を吸う。


音を紡ぐ。


昔の、遠い昔の夢。

夢のような、現実のような。

未だ受け止めきれない感情を、歌に込めるような。


生きる意味も、生まれた意味もわからない。

―――そんなことが無くても生きていいと言う人間も居る。


だが、いずれ意味もなく死んでしまうのなら。

意味のないものより、誰かに、良い何かを残せる死なら。


そう思って生きる、少女の話―――





「――――………。ふぃ〜〜〜。

 っと、言うことで二曲目、いかがでしたでしょうか?」


〈……〉

〈……88888〉

〈8888888〉

〈8888888888888〉

〈88888888888〉


「おおー、拍手の大洪水! ありがとうございます!」


〈なんかね〉

〈気持ちがこもってて綺麗だった! [彼岸花]〉

〈すごかった〉

〈なんか、もう、うん〉

〈すごかったとしか言いようがない〉


「わ、彼岸さんも! ありがとうございます!」


〈どうしようなんか泣けてきた〉

〈今になってじんわりしてきた〉

〈気持ち大爆発〉

〈華ちゃん、すごすぎ〉


「うぇ!? だいじょうぶですか!? 涙は拭いてくださいね!?

 まだまだこれからが本番ですよ〜〜!!」


〈まだ、十五分くらいだと…〉

〈ほぇ?(困惑)〉

〈本番じゃ〜〜〜うぃ〜〜〜!!〉

〈まだまだ宴も(たけなわ)よ〉


参考までに。

《今回華が歌った曲(の参考にした曲)》

☆バルーン様 シャルル

☆ユリイ・カノン様 誰かの心臓になれたなら


誤字脱字などがありましたら、遠慮なく誤字報告をお願いいたします。

また、感想なども遠慮なくお願いいたします。

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