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男女比率1対100の世界で男の俺がVはじめました。(ただしVのときの性別は女である。)  作者: おまめあずき×梅崎さくら
第四章 【咲久和 華】というVTuber
55/83

55 総合評価1,000pt記念・【真の実と書いて】五万人記念配信❀歌枠【真実】②

「はいっ! テステスっ! 聞こえてますか〜っ!!」

待機画面から配信画面に切り替わって数秒後。

ゆらゆらと2Dの身体が揺れ始める。


〈聞こえてる〉

〈OK〉

〈おけまる〉

〈聞こえてるよ〜〉


「ん゛ゔん゛……。

 ……皆様、おはこんばんにちは!! 男女比異世界転生系VTuber、【咲久和(さくわ) (はな)】です!」

少々咳払いをして声を整えてからしっかり挨拶をしていく。


何々系VTuber、というのは時々華の気分によって入る称号のようなもの。

華はその時の気分によって色々と挨拶を変えているため、華っ子(リスナー)たちにとっては通常運転でしか無い。


〈おはこんばんにちは〉

〈おはこんばんにちは!!〉

〈五万人おめでとう!〉

〈おはこんばんにちは❀〉

〈おはこんばんにちは〜 [彼岸花]〉


「今日は…本日は? 私、【咲久和 華】のOur Tubeチャンネル登録者数五万人記念歌枠にお越しいただき、誠にありがとうございま()す!! …かんだ!」


〈このちょいぽんがかわよい〉

〈ちょいぽんな〉

〈ちょいぽんw〉


「全く、ちょいぽんちょいぽんと………事実ですけども。」


〈認めるのね〉

〈ちょいぽん華ちゃん〉

〈草〉

〈潔い〉


「………ということで本日は歌枠ということでね!!」

流石にいたたまれなくなったのか、強引に話題転換をする。


〈話題変換〉

〈あからさま〉

〈急な話題変換乙〉


「歌枠ということでね!! ええ! 歌いまくりますけれども!

 ……準備はいいですかー!!」


〈良いよ〉

〈ダイジョウブ〉

〈うったうった♪〉

〈歌枠〜〜貴重な〜〜歌枠〜〜〉

〈なんで?〉

〈人前で歌うの恥ずかしいって言ってたなそういや〉


華の兄―――【黒霧 塔矢】や【白泉 葵】などとは違い、彼女は歌枠をほぼしない。

その理由をリスナーに聞かれた時、華はこう答えた。

『人前で歌うのがちょっと恥ずかしいんだよ! うん!』

それを、きっちり華っ子は覚えていたのだ。


そうなんだ、と納得したリスナー達によってそのコメントは流れていった。

自身の発言を一から十まで把握されていることにちょっと驚きと、しっかり配信を見てくれているという嬉しさが入り混じり、少し曖昧な笑みを浮かべた華も、数秒するといつもの笑顔に戻り、話し出す。


「OKなようなので、早速セトリ出しますね〜〜?」

ちょっとまっててくださいね、と言ってゴソゴソとしだす華。

数秒の後、桜の形をしたセトリが表示される。


〈ゆーめーなやつばっか〉

〈ボカロ(人´∀`).☆.。.:*・゜ある〉

〈七曲だー〉

〈少なめ?〉


「そうですね〜…雑談の時間含めてですから、ちょっと少なめ七曲です!

 …あんまり時間もないですし! 歌ってしまいましょう!」

早速、一曲目の題名を言って、音源をかちり。


―――リズムを取る音。

それとともに、華も数秒、瞳を閉じる。


再び、その瞳が開けられたときには、隠しきれない情熱と真剣さが輝いていた。


歌うとこまでいけませんでした…。

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