35 そのころ
ちょっと真人くんの時の白黒視点忘れてました…。すいません。
次回は!! 次回はちゃんと書きますので!!
「皆さん、おはぽよっ!
九条ポヨリンヌでーすっ!」
画面に、波打った金色の髪を二つ結びにし、蒼い瞳を持った18歳くらいの少女が現れる。
〈おはぽよ〉
〈おっはー〉
「いやぁ〜。流石にしろくろさんの後だと、めっちゃ同接数減りますねぇ〜。」
ちょうどの白黒の華の配信が終わる頃に配信を始めた為、その同接数は低い。
〈それはそう〉
〈あの人達の後じゃあね〉
「それでも見てくれる皆さんがいることに、私は感激ですよー!」
〈お前の悲鳴を聞きに来たwww〉
〈なんでホラー苦手なのにホラゲ定期配信を初めちゃうかなぁ…〉
〈でもそれが面白いのです( ´∀`)bグッ!〉
「ひっっ! 怖い……。最初の絵でもう怖い…。
…今回やるゲームは、『dead or alive online』です……。もうすでに怖いです…。」
怯えながらも、ゲーム画面を映すポヨリンヌ。
〈ひぇ……血みどろの鎌とか剣とか刀とかがところどころ折れて山積みになってる…。〉
〈もう怖いんだ〉
〈悲鳴聞く用意しとく〉
「……じゃあ…始めていきます…。」
スタートを押し、画面が切り替わる。
〈((o(´∀`)o))ワクワク〉
〈楽しみ〉
〈ワクワク〉
『―――This is a game world where about 100 players have disappeared. "Are you still going?"』
そう書かれた古い手紙が現れる。
「あ、英語…。これぐらいならわかる…。
ここは、100人のプレイヤーが…消えた? であってる? …ゲームの世界。貴方はまだ行くの?
…かな。」
〈読めるんやwwww〉
〈ガンバ〉
〈行け行け〉
「もう無理…BGMも怖いし画面も怖い…。でも行かなきゃいけない……やだ…。」
『Then let's go. new player…….(それなら行こう。新しいプレイヤーよ……。)』
そう表示された数秒後。
突如、四隅から徐々に画面が紅く染まっていく。そして、BGMに狂った笑い声が響く。
それを見たポヨリンヌは―――
「っ!? きゃあぁぁああああああああああああああああああ!?!?」
〈悲鳴キターーーーー!!〉
〈ひい…〉
〈こわいこわいこわい〉
〈ナイス悲鳴〉
赤く染まった画面は暗転し、白い空間に放り出される。
「………こっわ…。」
先程の序章の演出によほど驚いたのか、そうつぶやくだけで、微動だにしない。
〈進めて〜〉
〈はよはよ〉
〈はやくはやく〜〉
コメント欄のほうが先に復活したらしく、早く進めてとの声が上がる。
「あ…ひぃ…すいません。進めます。」
ポヨリンヌは物語を進める。
すると、ジジジ…というノイズ音とともに、声が聞こえてきた。
『―――Hello…。Do you understand this language?』
「結構幼気な声ですね…。あ! 日本語にできる! よしよし。」
幼い少女のような人物のセリフとともに出てきたウィンドウを操作し、言語を日本語へと変える。
〈ナイス〉
〈可愛い〉
〈声かわいい〉
〈これ男の声だったらなぁ…。〉
『…大丈夫みたいだね。貴方のお名前は?』
「うん、ポヨリンヌ一択だよねっ!」
即座にポヨリンヌと打ち込み、決定を押す。
〈安定のww〉
〈草〉
〈草〉
『へぇ…〈ポヨリンヌ〉、かぁ。あ、そっちの貴方は?』
〈!?!?!?〉
〈まて、横に!?〉
〈だれだれだれ〉
〈キタァアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!〉
〈うわ、男の子だ…。〉
〈血まみれ…、誰がやったんだ?〉
「急に横向きましたね……。男の子いたんだ…。」
〜数時間後〜
「あ、待って神だわ、好きだわ好き好き好き好き好き好き好き好き好き。待ってチェルノ可愛い。アルフ!? 君そんなに優しそーな顔してた!? え、良き。尊し。てか、アレだよね、迎えに来たところだよね? え、好きすぎる、爽やか、てか包帯取っておる嘘でしょ。かっこよ。え、かっこよ。待って爽やかイケメンの微笑は心に来る。やばい。アルフ君、チェルノちゃんをめっちゃ見てる…。金色の目がチェルノちゃんの目だけを見ているううううううう! 可愛い無理すき大好き大好き。アルフ、アルフ、その手のぼっこはなんだ。いや、そっか。チェルノちゃんの望みを叶えるために来たんだもんね…。いやてかチェルノちゃん、何なのその清楚なワンピ。可愛すぎるんですけど。ひらっとしてる裾も良き。抱えられてるチェルノちゃんの表情が変わってる…。泣いてる泣いてる泣いてる、涙がキラッキラしてる…。カワイ。待って。可愛い。脳内に焼き付ける。まじで可愛い。なんでそんな究極生命体になってるのこの二人。オタクの心にぶっ刺さってるよ。あああ、情緒不安定になるかわいい好き。アルフううううううううううううチェルノちゃんを幸せにしろよーーーーーーー! 好きー!!!!!」
〈ポヨリンヌ…〉
〈情緒不安定だなぁ!?〉
〈これは沼りましたわ。〉
無事にクリアし終えたポヨリンヌが、最後の絵を見て発狂したかのように叫ぶ様子を見て、リスナーたちは平常運転であった。
とある人物がコメントするまでは。
〈おーい、戻ってこーい〉
〈そんなに面白いなら華にやらせようかな [白泉 葵]〉
〈華が犠牲になるのはとうぜんなのなwwww [黒霧 塔矢]〉
〈!!??!?!?!?〉
〈まって〉
〈くろしろさm〉
コメント欄の勢いが倍加し、
「ぴゃっ!? なぜわたくしのはいしんに!!?!?」
ポヨリンヌも奇声をを上げ、
配信がめちゃくちゃになってしまったのは彼らがコメントした数秒後のことであった。
―――ちなみに、このゲームを留依がやるのはもう少し後の話…。
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