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男女比率1対100の世界で男の俺がVはじめました。(ただしVのときの性別は女である。)  作者: おまめあずき×梅崎さくら
第三章 波乱…………
33/83

33 くろ兄ちゃんのワガママのせい


「皆様!」

「「「こんにちは。白黒の華です!」」」


〈いぇーーーーーーーーーーーーーーーい〉

〈(≧∇≦)/〉

〈こんにちは〉

〈キッタァァァアアアアアアアアアアアア!!!!!!!〉

〈こんにちは〉


「まず、リスナーの皆様。急な配信時間の変更、申し訳ございませんッ!」

私はつい癖で頭を下げ、ゴスッ、と机に額をしたたかにぶつけた。

痛……。こんな初歩的なミスをやらかすとは……恥ずかしい……。


〈だいじょーぶ〉

〈大丈夫ですぅ!〉

〈待ってました!〉

〈\(^o^)/〉


「ほんとにね、くろのわがままのせいででごめんね。」

しろ兄ちゃんが呆れた声色でそう言う。


〈わがまま……。〉

〈カワ(・∀・)イイ!!〉

〈だいじょーぶ、だいじょーぶ〉

〈黒くん・・・・(≧∇≦)b〉


「ちょっとくろ、ちゃんと反省してる?」

最初の挨拶の後、何も言わなくなったくろ兄ちゃんにしろ兄ちゃんが声をかける。

「ごめんなさい。反省してます(´・ω・`)」


〈かわ…〉

〈じゅるり(^q^)〉

〈あ、しょんぼりしてる…〉

〈かわわわわ…〉


「ありがとうね。ほんとに。」

「……じゃあ、気を取り直してやっていくか!」

しろ兄ちゃんがせっかく真面目にお礼をしたあとに、雰囲気をぶち壊すようにしてそう言うくろ兄ちゃん。

あー、これは後で絶対怒られますね。


〈やっていこう〉

〈ε≡≡ヘ( ´Д`)ノ〉

〈ごーごー〉

〈うぃ〜〉


「くろ、今は流石に時間が惜しいから怒らないけど、後で、覚えておいてね??」

「…ハイ……。」


〈wwww〉

〈かわいい〉

〈しろくん…〉

〈腐の気配 [楽模 ふわり]〉

〈ふ、ふわりぃぃぃいい!?〉


「あ、こんにちはふわりさん。腐はありません。」

すぐ出てきて腐に結びつけようとする腐話裏さんに一応釘を差し、『AnotherKraft〜黒き龍の旅路〜』を起動する。


この『AnotherKraft〜黒き龍の旅路〜』は、いわゆるサンドボックスゲームだ。

サンドボックスゲームとは、サンドボックス(砂場)のように何をするもプレイヤーの自由なゲームである。

建築やサバイバルなど、人によって遊び方は様々。

企業のVはサーバー、通称鯖と呼ばれるものを作り、複数人でプレイしているようだ。

このゲームは前の世界とおんなじ仕様みたいで、良かったよ。


「鯖の詮索はするなよ〜。」

まぁ、くろ兄ちゃんがこう言っているが、雨いわく「どうせどっかのバカが入ろうとしてくるから、毎配信ごと……いや、一時間ごとでもいいから鯖は変えたほうがいいかもね。」だ、そうだ。

確かに、唯一(いや、二人いるから、違うのか?)の男性VTuberと同じ鯖に入りたいという人は出そうである。


おr…私たちは、暗記済みのコードで鯖に入る。そして、ロードが終わると、画面には四角で構成された世界が広がる。草、木、動物…。全てが見事に四角である。

ここにきて、やっと俺たちは配信にPCの画面を乗せる。


「よし! やってくぞ〜!」


〈イエーイ〉

〈オー〉

〈\(^o^)/〉

〈楽しそうでよかった(*^^*) [千羽瀬 千鶴]〉


「おー! 千鶴!」

コメント欄にいる、千鶴さんに嬉しそうにくろ兄ちゃんが話す―――と。

画面に設けられているチャット欄に、とある文字が浮かぶ。


〈Toya〉は高所から落下した。


「えええええええ。」

「まって………まだ始まって1分すらたってないんだけど??」


〈おぅ…〉

〈はやっ〉

〈(゜∀゜)〉

〈早いって、くろくん〉

〈1分すらたってないwwww [千羽瀬 千鶴]〉


「しょうがねぇだろぉ! コメント欄に千鶴がいたんだから!!」


〈草〉

〈腹筋割れるwwwww〉

〈くっそ笑う〉

〈草〉

〈\(^o^)/〉


次回に続く!!


誤字脱字などがありましたら、遠慮なく誤字報告をお願いいたします。

また、感想なども遠慮なくお願いいたします。

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