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男女比率1対100の世界で男の俺がVはじめました。(ただしVのときの性別は女である。)  作者: おまめあずき×梅崎さくら
第三章 波乱…………
22/83

22 ふわり(腐話裏)、登場! ばーんっ!

爆弾(腐話裏)、投入!!

(この話でダッシュをいくつ使う羽目になったことか……。)


―――なんでこうなった。


『それでですね、やっぱり華ちゃんは兄弟同士での―――に気づきながらも―――とか、―――――――――とか……。ああ、あれもいいですよね、―――で―――なお兄ちゃんたちに―――をする、とか。あとあと、―――が―――して、―――する展開もいいですよね〜。ていうか、もういっそ、華ちゃんが――――――します? そっちのほうが妄想は捗りそうだなぁ…。あ、どうですかね?』

「あは、はははは……。」

私もくろ兄ちゃんもタジタジだし、もうどう接すれば良いのか分からん。から笑いするくらいの元気がしかない。いや、その元気ももうすでにない。

ただただ、よくBANされないなぁ……なんて現実逃避をしている。

もう一度言おう。

なんで、こうなったッ!


 ###




―――コンコン

「おう、良いぞ〜。」


くろ兄ちゃんの声が聞こえてきたので、遠慮なく扉を開ける。

ガチャリ、と小気味いい音を立てて扉が開く。


「で―――」

「いきなりで悪いが、助けてくれ!」

…。

『で、なに?』と言おうとしたところで、被せてくるとか……。

いや、必死なのは分かるんだよ? 分かるんだけど……。


「――()!」

ん? なんでそっちで………?

と、机の上においてあったくろ兄ちゃんのPCを見る。

そこには―――


〈おーい〉

〈くろくーん、配信はー?〉

〈誰?〉

〈華ちゃん????〉

〈華って誰?〉

〈おーい〉


『黒霧さーん?』


……………マジかよ。オイ。

配信中、しかもコラボ配信中に人を部屋に招くか? 普通。

いや、しかも助けてってなんだよ?


くろ兄ちゃんはおもむろに近づいてくると、ぼそっと、

「察してるだろうけど、コラボ配信中。しかも、例の()()―――」

「え゛」

そう、言った。

………思わず声が出てしまったのは仕方がない。


俺―――いや私も、兄ちゃんたちの悪評は聞いていた。

アーカイブとかもこっそり見た(兄ちゃんたちには見るなって言われてたけど)。

特にひどかったのは、くろ兄ちゃん、しろ兄ちゃんのコラボで、それにまた違うVtuberさんまで混じってしまったら、もうやばかった。


罵詈雑言を受けた女性が、Vtuberを辞めてしまった、という話も何回もあったみたいだ。

向こうの―――いまはこっちに居るけど―――兄ちゃんたちの優しさを知っていたら、ショックを受けざるを得なかった。


兄ちゃんたちは、それを知ってから即座に行動に移した。

色々なところで謝罪をし、これからについて話した。

前にも、こういう事をした時があったらしい。でも、それは言うだけで実行されず、ついには男性でも我慢ができない、と『しろくろ絶対に許さない同盟』なんてものもできてしまった。


そして、兄ちゃんが、“あの人”と形容するのは、一人しか居ない。

兄ちゃんたちの最初の被害者で、兄ちゃんたちのせいで性格が歪んでしまった、楽模ふわりさん―――別名、『腐話裏(ふわり)』さん。

向こうではもとから歪んでいたけど、こっちでは男性が居なかった影響か、歪んでいなかったのに、兄ちゃんが完全に歪みきらせてしまった、結果的に人生を変えてしまった人物だ。


向こうでは登録者100万人を超える、ってとこだったのに、こっちでは1万人にやっといったところだって言うから、驚いた。


「すまんすまん。

今、ちょっと華に来てもらっててな〜。」

『え? 華……って、華ちゃんですか????』

ふわりさんがえ、と困惑した声を出す。

そりゃそうだよね。


「そうだが?」

兄ちゃんが肯定すると―――

『あっ!!!!! やっぱりそうだったんですね!! こんにちわ、はじめまして。楽模 ふわり、通称・腐話裏です〜。』

「あ、ハイ……。はじめまして、咲久和 華です。」

若干食い気味なその言葉に、少し引き気味になってしまう。


『あ、そして、いきなりなんですが〜。黒霧さんが好きなだけ話していいっておっしゃるんで少しだけ話してたところなんです〜。』


〈オイ〉

〈(゜∀゜)アヒャ〉

〈『少しだけ』←嘘を言うな嘘を〉

〈アレが、少しだけ………?〉

〈ヽ(゜∀。)ノウェ〉

〈やっば〉


「は、はぁ……。」

なんかコメント欄の皆さんは違う意見みたいですけど……。まぁ良いでしょう。

『じゃあ、お話させていただいてもよろしいですか?』

「……あ、どうぞ……。」


〈は、はぁ…(引き気味〉

〈オイ腐話裏。〉

〈華ちゃーん! ダメよ!〉

〈あああああ!〉


『あ、それでなんですが〜。やっぱり、黒×白って最高だと思うんですよ。あ、でもやっぱり白×黒もいいですよね〜。兄弟愛って感じで。あ、でも―――でもいいですよね。それとも、―――とか、――とか。いろんな―――をしたら良いと思うんですよ! でもやっぱりハッピーエンドが良いと思うんで、わたし的には―――が良いと思います。――――――とか、――――とか、ああいう不幸系………いや、待てよ。最終的に、―――――――になれば良いのか。じゃあ、ああいうのもありかな。』


「え、あ。ぅ…。」

唐突に始まったマシンガントークに圧倒され、言葉が出ない。

いや、というか、卑猥だなぁ!!


なんでここに呼んだの、くろ兄ちゃん!

…と、横を見ると、やっぱりくろ兄ちゃんも圧倒されているようで、なにも言えずにいる。


『あっ! 華ちゃん! 華ちゃんを入れるのを忘れてました! ―――も良いですよね! やっぱり、取り合いっこもいいんですよ。やっぱり、取り合いっこの位置は華ちゃんかなぁ…。いや、くろ君、しろ君という可能背もイイ。とてつもなく良い。』


そして、冒頭に至る。


ふわりは、この世界初の腐女子です。しかも、性癖が…。

察してください。


誤字脱字などがありましたら、遠慮なく誤字報告をお願いいたします。

また、感想なども遠慮なくお願いいたします。m(_ _)m

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