第十四話 変態の王、神を撃つ
「そうさ! その通りだ。私の名前はクレイジー仮面スーパー! 私が来たからには、悪! 即! 斬!」
私は、後方宙返りのあと、両手を鳥のように広げ片足を上げて着地する。
グングニルが宙を斬る。
「もうだめ……」
モモさんが力つきて倒れる。
「なにかしら? あれ! コブラ! キメラなのねキメラ!」
ベルがキャッキャはしゃいでいる。可愛いやつだな。
「さ、さすがです!! 私より大きい!」
牛男が呻く。
「な、なんだそれは神か? だが、私の前に裸で踊り出るとはなめられたものだ。なますにしてくれる!」
アナの両手に金色の槍が二本顕現する。
「じゃじゃ馬な娘さんにはお仕置きが必要みたいだな! 正義の裁き受けてみよ!」
私は、右手の人差し指とグングニルマキシマムでアナを指す!
「くっ! 馬鹿にしやがって。ぶっ倒してやる!」
アナが両手の槍を僕に向ける。
二本対二本!
これで互角だ!
私達は、機をうかがい対峙する。
金色の鎧を纏った金髪の神々しい美少女と、そそり立つグングニルを構えた全裸でパンティーを被った男。
絵づら的には絶対的に私が悪に見えるのでは。
しかし、私が装着してるのは、美少女から手ずから拝受した生もの。
しかも、その美少女は私を応援してくれている。
私は、負ける気が全くしない!
あ、横目で見るとサリー目を逸らしている。少し刺激が強すぎたかな?
「どぅりゃーっ!!」
掛け声と共にアナが駆け出してくる。フッ、痺れをきらしたな。
「サウザンド・ニードル!!」
アナの両手から無数の槍が突き出される。遅い遅すぎる! 槍は点の攻撃だ、どんなに沢山でも同時にかわすのは二点のみ。
私はくにょくにょ最小限の動きで躱し、アナに歩み寄る。
「こんなものなのか?」
私はアナの頭に手を置く。
「凄すぎるわ! クレイジー仮面様!」
ベルの驚嘆の震えた声が聞こえる。リスペクトされたのか様付けになってるし。
「なめるなー!」
「なめてほしかったのかな? それともなめたいのかな?」
「よっ、よるな変態!」
アナは飛び退る。
「ゴッド・インフェルノ! サウザンド・ニードル!!」
炎に包まれた二本の槍が私に襲いかかる。
笑止!
全てを躱し前進する。
「それでは次は私の番だな! クレイジーアッパーカット!!」
私は後方宙返りしながら、アナに近づく! チンにチンが擦る。
「ば、馬鹿な!! なんて下品な……」
アナが崩れ落ちる。脳しんとうで立ち上がれない。
「お嬢さん! 今だ!」
私はサリーに手を差し伸べる。
駆け寄って来たサリーからロザリオを受け取りアナの首にかける。アナは動かなくなり、金色の鎧は霧散する。
「悪は滅びさった! さらばだ!」
私は牛男に軽くタッチして、重力操作で天空へと飛び去った。
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