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 八岐大蛇


「マグマに八岐大蛇、某国民的ロールプレイングゲームのパクりかよ。バイ〇ルト無いと倒せないくらい強いのか?」


 つい僕はツッコむ。倒したら『草薙の剣』を貰えるかもしれないな。

 確か、元々、神話での八岐大蛇はスサノオという神に倒されてその尻尾から『草薙の剣』が出て来たんだよな。

 その話を聞いた子供の時、草薙の剣って草を切るってしょぼい名前だなと思ったもんだ。けど、それは違う。試しに剣で草を切ろうとしてもかなり鋭利な奴じゃないと綺麗に切れない。草をスパスパ切れるって言うのは実は地味に凄い。


「ご主人様、しっかり掴まってて下さい」


「えっ」


 ウシオの片手が外れる。そして右手に大きな斧が現れる。ちょっとバランスを崩しそうになったから、ウシオの腰に足を回して足首を絡ませて安定させる。


「何してるんですか、ご主人、くっつき過ぎです」


「おいおい、こうしないと落ちちまうだろ。文句言うな」


「分かりました。我慢します」

  

 我慢ってやっぱり中身男の僕がしがみつくのはちょっと嫌なのかもしれないな。けど、今は我慢してもらうしかない。


 目の前にはもう八岐大蛇。ウシオの重心が少し下がる。


「このまま突っ切ります!」


 ズバッ! バシュッ! ドガッ! バキッ! ブシュッ!


 ウシオが斧を振る度に大蛇の首が飛んでいく。そして、目の前に迫った巨体に向かって斧の腹を打ち付けて吹っ飛ばす。全くウシオは減速せずに駆け抜ける。振り返るとオロチは山を転がり落ちている。


「山を転がる八岐大蛇。ちょっと語感がいいな。それより、オロチ、倒さないのか?」


「倒すまでもないでしょう。暑いから早く行きましょう」


 八岐大蛇、強そうだったのに見た目だけか。いや、ウシオが強いのか。なんか首切られても生えてくるの見たかったな。あんなに頭沢山のバランス悪い体してたら、転がったらアウトだな。起き上がれないだろう。残念な生き物だ。


 走るウシオにサリーもシェイドもついてくる。そして、山頂に至る。そこには大きな穴がぽっかり空いている。

 火口があるのかと思って、見たことないから楽しみに少ししてたのに少しがっかりだ。

 世界には火山は幾つもあるけど、そのマグマが燃えさかる火口を比較的安全に見られる所はあまりない。九州の阿蘇山では火口が見られるので一度は行ってみたかった。ハワイでも昔はドロドロのマグマを見られたそうだけど、今は大人しくなってて見られないという。まあ、ここでは溶岩の川みたいなのとかがあるからそれ見ただけで我慢しとくか。


「多分、ここがゴールでしょう。行きますよ」


 ウシオが穴に飛び込む。まあ、落下は僕の得意分野だから、フンワリと降りていく。サリーとシェイドもついてくる。


 



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