神々の食べ物
「何だよ! これのどこが食いもんなんだよ。ざけんなよ」
「「ブー、ブー、ブー、ブー!」」
怒り心頭な男子の声がする。パソコンに映し出されたのは、教壇に立ってるベル。なんかめっちゃブーイングくらってるな。シェイドの部屋のホストであるチビデブはベルをじっと見つめている。顔と胸ばっか見てやがる。胸は貧しいが、何だかんだでベルは美少女だからな。
「お前たち、大人しくするのよ。勘違いしないで、これは素晴らしい食べ物よ」
ベルがキラキラした目で諭すように言葉を紡ぐ。なんか嫌な未来しか予測出来ない。もうここで見るの止めようかな……
チビデブは机の上を見る。そこには皿に乗った2本の焦げ茶色のバナナのような形をしたもの。ご丁寧にホカホカ湯気までたってやがる。
「ウゲッ」
「キャッ」
こちらでは当然の声が漏れる。
「コレが食べ物?」
「度し難い変態かよ……」
「オメーが食えよ!」
「おいおい、俺たちのカレーは無いのかよ!」
あっちでは当然不満の声があがってる。
パン、パンッ!
ベルは柏手を打って。辺りを見渡す。静まるのを待ってるのだろう。ザワザワしていた教室が次第に落ち着いてくる。そして、ベルは微笑むとゆっくりと口を開く。
「お前たちは、とっても運がいいわ。これはベルがマリーちゃんから吸い出したものなのよ」
「えっ、マリーちゃんの?」
「マリーちゃんってこんなに沢山出すのか?」
「マリーちゃん、乳だけじゃなく『ピー』も太いのか?」
なんか酷い事になってる。すげぇこのパソコン放送禁止用語を修正してくれるのか? それならアンブロシアもモザイクかけて欲しい。
「ベル、あの阿呆。ちゃんと説明しやがれ」
ガタン。
僕は立ち上がる。収拾がつかなくなる前になんとかしないと。僕が大変態になっちまう。肩に優しく手が置かれる。サリーだ。
「マリーちゃん行っちゃ駄目よ。多分更に収集つかなくなるわ。大人しくここで見ときましょ」
なんかそんな気もするから大人しく座り直す。
「マリーちゃん、いつの間にあんなに沢山出したの?」
ケリーがキラキラした目でボクを見ている。見た目が子供なだけにこういうストレートな下ネタが好物なのか?
「確かに、あれは僕から出したものだ」
「うわっ」
エリーは僕から身を引く。
「ゲッ」
ケリーも引っ込む。
「待て待て、話を聞け。あれは、ベルが僕のマナを吸い取って魔法によって物質化したものだ。神々の食べ物『アンブロシア』ってベルは呼んでいる。見た目はアレだが、僕は食べた事は無いが、一応食べられるらしい」
「うわ、ベル先生って最悪。あれってどこからどう見てもウンチじゃない」
とうとうケリーが禁句を口にする。
「おいおい、俺たちだってカレー食ってるじゃねーか」
「「…………」」
アルスが最も言ってはならない事を口にする。しかもコイツはパクパクとカレーを食べ続けている。メンタル勇者かよ。
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