表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

432/485

 帰路


「フルポテンシャル!」


 教会の両開きの扉から出るなり、サリーは魔法を使う。確かこれは潜在能力を解放するやつ。僕たち四人は体が薄く黄金色に光る。良かった制服で。この魔法って色が薄い服着てると透けるんだよね。

 扉の外は地面が土の広間で薄暗くコウモリが飛んでいる。境界から続く道は扉に続いていて、それを挟むように墓石がちらほらある。洋風の地面に石をおいたようなやっだ。墓地か。はっきり言ってさっきのヴァンパイアロードエビシは教会よりここらに立ってた方がお似合いだ。


「マリーちゃん、多分そこまでえげつないとは思わないけど、一応警戒しててね」


 サリーはボクシングのような構えをとりつつ、ゆっくりと前に進む。その後に僕、ケリー、エリーが続く。まあ、何にも気配はしないんだけど、マリーはキラと違って鈍感だから何とも言えない。果たして何事も無く扉にたどり着く。


「マリーちゃん、マップ貸して」


 僕は僕の収納部屋のマップである、名札を渡す。そして、墓地部屋を出て振り返り、なんかマップにできる小物を探す。ん、良い物が何もない。


「教会のマップを作りたい。なんか要らないものないか?」


「んー、アメちゃんくらいしか無いよ」


 ケリーが僕にアメをくれる。まあ、墓地なんて滅多に来ないと思うからいっか。アメを墓地への扉に当ててマップにする。間違えて食べないようにしないとな。


 そして、また、サリーを先頭にジリジリと進む。墓地の先はさっきと同じく左右に走る道で壁には沢山の扉がある。サリーは即座に右を選んだ。正解の扉が見えてるんだろう。どうでもいいが、構えて進むサリーはなんか昔のレトロゲームの空手家みたいだ。確か構えてないで戦うと一撃死するやつだ。あんな不自然な動きするのはゲームのキャラだけだと思ってたけど、今ここにいる。


「ねぇ、マリーちゃん。今なんか失礼な事考えてたでしょ」


 サリーが振り返らずにはなす。


「いや、そんなに失礼ではないよ」


 なんで分かるんだ? 


「マリーちゃんの事ならなんでも分かるのよ」


 心読まれてるのか? けど、こんなにピリピリしてたららちあかないな。


「なんか気配察知系のスキルがないと面倒くさいよな。アナがいれはな」


「そうね。どうにかして、シェイドとアナと合流して、気配察知もちがいるパーティーだけ探索するようにしないとね。あ、見て。先にブルースライム。けど、良かったわ。この扉が正解よ。早く入って」


 扉を開けてサリーをしんがりにそれをくぐる。サリーが入ってきて扉を閉めた時には結構僕はドキドキしていた。スライム怖い。




 読んでいただきありがとうございます。


 みやびからのお願いです。「面白かった」「続きが気になる」などと思っていただけたら、広告の下の☆☆☆☆☆の評価や、ブックマークの登録をお願いします。


 とっても執筆の励みになりますので、よろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ