第四十八話 風呂場はいつも闘いの場
「サリー、シェイド、もっとこっち来いよ。ベルは噛みついたりしないはずだよ」
僕達は露天風呂に勝手に貸し切りの札を掛けて、真ん中の仕切りを取っ払い、水着着用で温泉につかってる。あの後牛男を拾って久しぶりに3人で手を繋いでここまで来た。そして、温泉にこのように入る事にして準備してたら、サリーとシェイドも出て来た。2人ともベルにびびって近づいて来ない。
僕は牛男とベルの手を握ってる。牛男には久々の癒しの力を、ベルには魔力を補充している。温泉の効果はすごく、ごいごい魔力が回復しているのを感じる。
「ベルちゃん。デブ魔法や裸魔法は無しよ」
「シェイドもデブはやだ!」
やっと2人が近づいてくる。僕も男だから、2人の水着を楽しみたい。今回は、サリーがピンク、シェイドが緑の髪の色に合わせたビキニだ。グラビアアイドルみたいに少し小さめだ。素晴らしい!
「なんか、ここに来て魔力の回復が遅いんだよな」
「当然かしら! 進化したベルは、マリーちゃんが近くにいるだけで、魔力を吸えるようになったんだから! そうじゃないと、あんなにばかすかシャドウサーバント出せないわよ!」
「なに! お前のせいだったのか!」
「待つのかしら! ベルは寝てたから、無意識的に危険を察知してやってたんだと思うわ! 危険!」
危険と行って、サリーを指さす。そうか、サリーの殺気を察知して、あんなに黒ベルを生み出してたのか。なんかこんがらがるが、要はサリーとベルが仲良くすればオッケーという訳だな。
「サリー、ベル、いままでの事は水に流して、仲良くしてくれないか? 仲間内で仲が悪いと僕が悲しいよ」
「ベルは、たまにサリーがおっぱい揉ませてくれるなら仲良くしてもいいかしら」
「あたしもあたしに魔法を使わないなら、仲良くしてもいいかな」
「じゃ、仲直りの握手だ!」
2人は軽く握手をする。
「シェイドもベルと仲直りするぞ!」
「お前は誰かしら? サリーに瓜二つだけど?」
僕はシェイドについて説明する。
「サリーの双子のようなものなのね。、影に部屋を作れるっていうのは凄いかしら! お前、ベルの部屋もつくるのよ!」
「わかったのだ!」
ベルとシェイドは握手する。長いずっと握ってる。
「離すのかしら! ベルが余り可愛いからって握りすぎかしら!」
「サリー! ベルのスキル頂いたぞ!」
「グラトニー!」
サリーは立ち上がり、その指先から出た光がベルに吸い込まれる! みるみるベルは太っていき、初めて会ったときのようなデブエルフになった。
「で、どうかしたの?」
ベルの水着はデブになっても破けない!
ベルは歌い始める!
「ベルーのパンツはいいパンツ♪
つよいぞー! つよいぞー!
謎の植物で出来ている♪
つよいぞー! つよいぞー!
十年はいてても破けない♪
つよいぞー! つよいぞー!
百年たっても破けない♪
つよいぞー! つよいぞー!
はこう! はこう! ベルのパンツ!
はこう! はこう! ベルのパンツ!
あなたも! あなたも! ぼくも! きみも!
みんなではこうベルのパンツ♪」
ベルはイタリアのミラノのヴェスビオ山の歌、フニクリフニクラの曲の替え歌を高らかに歌う。
最後は立ち上がりその場でターンする。お腹のお肉がゆれる。そして、何事も無かったかのように、また、お湯に座ってつかる。
「あたしの負けよ……」
サリーは力なく笑い座る。
まだ、魔力は全快でないので、しばらくつかることにした。
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