第三十一話 報酬分配と最後のお宝
「学園史上最高の買い取り額ですよ!」
職員さんが鼻息を荒くしている。
魔石だけで、約一万個で、大金貨三百枚、素材とノーマル武具で、大金貨十枚、魔法のかかったものが、鑑定込みで、大金貨百枚、あと、金の薬はソーマで大金貨二十枚、銀の薬はスキルポーションで、1つは魔力感知ともう1つはなんと鑑定だった。因みに金額はざっくりだ。
魔力感知は大金貨十枚、鑑定は大金貨百枚の価値があるという。計約大金貨五百四十枚分のダンジョン税大金貨五十四枚を払い、分配を協議する。現金は、約三百七十枚で、僕、サリー、シェイド、モモさん、アナ、イカ、ウニ、シャル、それと先生とロロは2人で1人分で九分割して、1人大金貨四十枚づつで、余りはパーティーの共通財産で決定する。
スキルポーションは僕が使う事なった。少しでも僕が役に立つようにとの事だ。実際ずっと金カブの頭に乗ってただけだしな。それにシェイドが僕をコピーするとサリーとシェイドにもスキルがもたらされるしね。
1日の稼ぎとしては破格だ。イカとウニとシャルは子供なんで、サリーがシェイドの部屋で管理して、月に大金貨1枚づつ小遣いで渡すようにした。子供の小遣いの額ではないな。
買い取りカウンターは落ち着いてきてるが、残念ながらまだ、ごついのが残っている。
スペースを確保して、アダマンタイトゴーレムを収納から出す。
辺りに驚愕の声が聞こえる。
「本日のメインディッシュだ!」
僕はゆっくりやさしく、床にゴーレムを置くが、地響きが起こる。
「地下30層のガーディアン! 君たちコイツを倒したのか!」
学長のじいさんが走って来た。
「おいおい! 学長先生興奮するなよ! 血管うち切れるぞ! こいつは、マリーがわんぱんだった! わんぱんだ!」
アナ、何故2回言った? わんぱんと言うフレーズにロマンを感じたのかもしれないが、決してぱんいちと同じ意味ではないぞ。
「倒したのはお前か? どうやって倒したのか? 今まで公式では、こいつを倒したものはいないんじゃ!」
学長先生が僕の右手を掴んでぶんぶんする。以外に元気なじいさんだな。
「学長先生! いくら先生でもやっていい事と悪い事があります! 今すぐ、その手を放しなさい! その手は私のものです!」
サリーが学長先生の手を払う。
「やりすぎなんじゃ?」
「いいのよ! 学長先生は気を抜くと色んなとこ触ってくるのよ、マリーちゃんへのボディタッチは一切禁止、わかりましたか? 次は鉄拳ですからね!」
「手ぐらい、いいじゃないか。それにしても、えー乳しとるのー」
じいさんが僕の胸をガン見している。冥土の土産だ。僕は体を揺すってぶるぶるしてやる。
ぱちーん!!
サリーに叩かれた!
音だけ大きく余り痛くない。
「マリーちゃん。はしたないわ。女の子でしょ。めっちゃ頭悪い生き物に見えるわよ! それに、ここら辺の男性がみんな見てるわよ」
「ごめんなさい」
めっちゃ注目されていた。
胸元に視線を感じまくる。
「じゃ、学長先生。2人で話したいから、別室へいこうか」
「そうか、わしと2人っきりになりたいのか。ええのう! ええのう!」
「マリー! さすがに年の差ありすぎるだろ! それに学長昇天しちまうぞ!」
「おお! 昇天させてくれるのか! 楽しみじゃのう!」
いかん、アナと学長は属性が近いみたいだ。全く話が進まなくなる。
「マリーちゃん、あたしもついていくわ! 胸をぷるぷるしたあとに、おじいちゃんを別室へ連れ込んだら、いかがわしい事してるようにしかみえないわ!」
そだね。ぱふぱふという男のロマンワードが頭をよぎる。
「ぼいんちゃんが、2人! 2人!」
学長が両手を、上げて踊り始める。こいつ大丈夫か?
話、通じるのか?
「だまれ! じじい! 周りが勘違いするだろが! ゴーレムをどうやって倒したとか、説明するからついてこい!」
僕とサリーは、じじいを引きずって別室へ向かった。
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