第八十六話「色欲の話」
『いい?それじゃ話し始めるわよ?』
「色欲」が話し始める。
『まずあんたは亜神級っていう化け物になったの。それは分かる?』
(化け物呼ばわりは失礼だぞ。)
『うるさいわね。あんたとっくに私たちのことなんか越してるし、あんたより格上な「大罪」は「傲慢」だけよ?』
『そんなやつ化け物としか言いようがないじゃない。』
『話を続けるわ。まぁ私たちの上司がバグを放ったままにしたせいであなたと同じく亜神級にまでなっちゃってるの。』
『今は「傲慢」が別の大陸でバグの足止めをしているけど、それも時間の問題。』
『だから「傲慢」が時間稼ぎをしている間にポテンシャルの高いあなたがレベルを上げて強くなる必要があるの。』
(はぁ。で、どうすればいいんだ?)
『私があそこへ案内する。』
(あそこって?)
『魔境よ。「大罪」ですら近づかない恐ろしい場所。「傲慢」に飲み込まれずに今も残ってる元の体の持ち主はそこが出身らしいわよ。』
(やばい所なのはわかったけど具体的にどれだけやばいんだ?)
『私ぐらいのステータスの魔物がうじゃうじゃいるレベルね。あなたは基本的に大丈夫だとは思うけど私が行ったら一瞬でやられるわ。』
(...それはかなりやばそうだな。)
『まぁステータスが私と戦う前より2倍以上になってるあなたなら大丈夫じゃないかしら。』
(自分は戦わないからって他人事だと思いやがって...。)
『うるさいわね。しょうがないじゃない。私だってもっと自由にやりたかったのよ。「憤怒」とかと違って私は男を誑かして楽しんでればよかったのに、あなたが邪魔をするんだもの。』
(そういう発想がクズなんだよ。)
『あぁ、もう面倒くさい!いいからいくわよ。まずはあっちの方向に向かって飛んでいきなさい!』
(はいはい。)
そうして竜斗は「色欲」に言われる通りに「魔境」に向かっていったのであった。
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