6.生業の事情。
新作書きながら、色々と試行錯誤という名のリハビリ。
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「そういえば、あの日からリコさんを見ていないな……」
修繕にかかる日数に目途が立ってきた頃合い。
ボクにはこの数日の間に、気になることが一つだけできていた。
というのも、ここの墓守をしている夫婦の娘であるリコさんが姿を見せないことだ。最初にこの墓地を訪ねた時以来、彼女の姿は拝めていない。
いや、それどころか帰ってきていないのではないだろうか。
「それとなく、訊いてみようか――」
「なにか、ありましたかな?」
「あ、タイクさん」
そう考えていると、思い切り口に出てしまっていたらしい。
気が付けば、いつの間にやら背後にはタイクさんの姿。彼は首を傾げて、ボクの顔をじっと覗き込んできていた。
不思議そうにしている相手に、ボクは少々気まずくなる。
こうなったら、率直に聞いてしまおう。
「あの、リコさんなんですけど。最近、帰ってきていませんよね?」
「あ、あぁ……そのこと、でしたか」
「タイクさん……?」
「…………」
そう考えて訊ねると、タイクさんの表情が曇った。
これは、もしかして不味いことを訊いたのだろうか……。
「あぁ、気に病まないでください。ライルさん」
そう思っていると、タイクさんは静かに首を左右に振った。
そして、少しだけ天を仰いで――。
「これは、我々の生業そのものが影響している話なのです」
静かに、そう語りだしたのだった。
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