1.弟子入り志願の少年。
めっちゃ遅くなりました。申し訳ないです。
そんなわけで、第7章開幕です! 新作情報は、あとがきに!
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「いらっしゃいませ! 申し訳ございません。ただいま、少しだけお時間いただきますけどよろしいですか?」
「あぁ、良いよ。ここの腕は王都一だからね!」
「あはは! そんな……」
リンドさんとシエスタさんの結婚式から、かれこれ一ヶ月。
『リペア・ザ・メモリーズ』を訪れるお客様の数は、以前よりも明らかに増えていた。それだけ名前が売れてきた、ということらしい。
嬉しい悲鳴というもの、なのだろうか。
ボクは今までよりも多くの種類を修繕することに、若干だが目を回していた。
しかし、これも自分が望んだことに違いない。
祖父のような立派な修繕師になる。
その目標へは、まだまだ道半ばなのだから頑張らなくてはいけない。
そう考えて次の作業に移ろうとした、その時だった。
「……なぁ、アンタがライルか…………!?」
「え……?」
いつの間にか傍らに一人の少年が立っており、そう声をかけられたのは。
ボクが驚き、彼の方を見ると……。
「お、俺の名前はコルネだ! 頼む、俺のことを――」
少年――コルネは、意を決したように言うのだった。
「俺を弟子にしてくれ……!」――と。
深々と頭を下げながら。
ボクは一瞬、呆気に取られてしまった。
お客様の喧騒の中。
それがボクの一番弟子、コルネとの出会いだった……。
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