オーダー81:しばけんくんの快進撃
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ここは鈴夏高校のグラウンド。
今日はしばけんくん達鈴夏高校サッカー部と
不良が多い撃滅高校サッカー部の練習試合が行われます。こねこちゃん、シズカ、アカネ、水彦のお馴染みメンバーも応援に来ていました。
ところが、鈴夏高校サッカー部のエースであるサル美ちゃんは、今日は何やら調子が悪いようです。
サル美ちゃん「お、お腹が痛くて…調子出ないっス…。」
しばけんくん「いや、どうしたのサル美ちゃん!?」
火野「先程、道ばたにおいてあったバナナミルクを飲んで腹を壊したらしい。」
土屋「いくら好物でも怪しむだろふつう。」
ちなみにこの2人、覚えていないみなさんのために説明すると、火野は3年生でサッカー部のキャプテン。土屋は2年生でしばけんくん達1年生の良き(?)アニキ分です。
???「そのバナナミルクはオレ様が用意しといたんだよ!」
そこへ、いかにも悪役っぽい高らかな笑い声を上げながら、撃滅高校サッカー部のキャプテンであるハイエナAが現れました。実は便秘薬がたっぷり入ったバナナミルクをサル美ちゃんに飲ませ、鈴夏高校サッカー部の戦力をダウンさせるのが目的だったのです。
ハイエナA「ざまぁねぇなぁ!」
ハイエナB「切り札のサル美さえ封じれば、テメーらなんて怖くないぜ!」
おまけに2匹目のハイエナも現れました。
土屋「くそっ!卑怯なヤツらだ!」
キジヨちゃん「どうしよう…。」
サル美ちゃんが腹痛で試合に出られなくなり、キジヨちゃんは落ち込んでしまいました。
すると、しばけんくんがキジヨちゃんのことを励ましました。
しばけんくん「大丈夫だよキジヨちゃん!サル美ちゃんの分までがんばれば良いんだよ!」
キジヨちゃん「うん…そうだね。」
しばけんくんに励まされ、少し勇気が出たキジヨちゃん。
一方、応援に来たこねこちゃん達は…
こねこちゃん「しばけんくん達大丈夫かなぁ?」
シズカ「相手のチームも結構強そうだね。」
アカネ「なんかサル美が腹痛で試合は見学するらしいぜ。」
水彦「けど、キジヨちゃんの真の力が発揮できれば良い勝負ができるかもしれない。」
そしてついに鈴夏高校と撃滅高校のサッカー練習試合が開始されようとしていました。
ハイエナ達撃滅高校のチーム一同は、禍々しいオーラがあふれ、いかにも強敵という雰囲気を醸し出しています。
そんなハイエナ達の恐ろしさに再び怯えてしまうキジヨちゃん。そんなキジヨちゃんを再び勇気付けるしばけんくん。
しばけんくん「キジヨちゃん、リラックスリラックス。それにアイツら、見た目だけで僕らよりサッカーは上手じゃない。なんとなく分かる。」
しばけんくんの余裕っぷりに安心するキジヨちゃん。
彼氏であるしばけんくんだからこそ、キジヨちゃんは信じることができたのです。
ピー!
レフリーの笛の音と共に、ついに練習試合が開始されました。
ハイエナA「さあ始めようぜ!恐怖と絶望のサッカーをなぁ!!」
まずは撃滅高校が先行。
ボールをドリブルし、豪快に突き進むハイエナA。
このまま先制点を決められると思いきや…?
しばけんくん「フッ!」
ハイエナA「は…?」
なんとしばけんくんが、ハイエナAからボールを軽やかに奪い取り、ドリブルして行きました。
しばけんくん「それぃ!!」
しばけんくんは、そのままゴールにシュートをして、
見事に先制点を獲得しました。
しばけんくん「やったぁ!」
土屋「良いぞ、しばけん!」
恐ろしい撃滅高校から先制点を取り、大喜びするしばけんくん達。その一方で撃滅高校のメンバー達は唖然としていました。
ハイエナB「おいおいウソだろ…?あんな犬ヤローに先制点取られちまった…。」
ハイエナA「あ、あれくらいでビビってんじゃねぇよ!さっさと切り替えるぞ!」
気を取り直して練習試合は再開されました。
でもしばけんくんの勢いは止まらず、撃滅高校のディフェンスを物ともせず、次々とゴールを決めていきました。そんなしばけんくんの無双ぷりに鈴夏高校のメンバーもさらにやる気がみなぎりました。
キジヨちゃん「ふえ〜〜〜〜〜ん!!」
キジヨちゃんは撃滅高校のメンバー達の怖さに泣きながらも、自慢の華麗なスピードでディフェンスを突破し、見事シュートを決めました。
キジヨちゃん「で、できた…。」
サル美ちゃん「キジヨちゃん、グッジョブっス…。いたた…。」
見学してるサル美ちゃんは、腹痛に苦しみながらも
ゴールを決めたキジヨちゃんを褒めました。
しばけんくん「土屋先輩、トドメ頼みます!」
土屋「任せろ!あらよっと!!」
しばけんくんと土屋のコンビネーションも豪快に決まり、さらに点を獲得する鈴夏高校チーム。
しばけんくんと土屋は笑顔で、お互いの腕でハイタッチするクロスタッチをしました。
一方、こねこちゃん達は、しばけんくん達の思わぬ無双ぶりに喜び興奮していました。
シズカ「すごい!しばけんくん達が勝ってる!」
こねこちゃん「がんばれがんばれ〜!」
水彦「傍若無人で有名な撃滅高校サッカー部がこれほど弱かったなんて想定外だった。
キジヨちゃんが絶好調とはいえ、1点も取れずに手も足も出ないなんて。」
水彦は味方ながら、しばけんくん達にどんどん点を取られていく撃滅高校の弱さに唖然としていました。
するとそこへ、アカネが真剣な顔をしながらこう言いました。
アカネ「いや、撃滅高校のヤツらが弱いんじゃない…。
しばけんやキジヨ達が強すぎるんだ!」
水彦「しばけんくん達が!?」
こねこちゃん、シズカ「強すぎる!?」
アカネのその言葉に驚くこねこちゃん達。
アカネのさらなる解説によれば、しばけんくんとキジヨちゃんの2人は、サッカーの天才であるサル美ちゃんとほぼ毎日自主練をしており、2人はその最中、
サル美ちゃんに近い実力を身に付けていたのです。
水彦「そうか。しばけんくん達がうまくなりすぎて、逆に撃滅高校のみんなが弱く感じてたってことか。」
シズカ「サッカーが上手すぎるサル美ちゃんに教えられてたら、確かにおかしくないかも。」
ちなみに試合の方では…
ハイエナA「くそっ!どうなってんだよ!?エースのサル美は戦闘不能にしてやったんだぞ!?変な夢でも見てんのか!?」
鈴夏高校の強さに混乱し、怒り狂うハイエナA。
その激しい怒りをぶつけに行くかのように、ハイエナAは、より怒った顔をしながらキジヨちゃんからボールを奪おうとしていました。
ハイエナA「認めねぇ!認めねぇぞ!!オレがこんなヤツらに負けるはずがねぇ!覚悟しやがれこの鳥女〜!!」
キジヨちゃん「ふえっ!?」
迫り来るハイエナAの恐ろしさに、キジヨちゃんは金縛りになったかのように、怖くて動きが止まってしまいました。でもそのときでした。
しばけんくん「キジヨちゃん、こっちだ!」
キジヨ「はっ!えい!」
しばけんくんの掛け声を聞いて、再び勇気を取り戻したキジヨちゃんは、しばけんくんのいる方へ、ハイエナAから奪い取られる寸前にボールをパスしました。
ハイエナA「何!?」
ハイエナAを突破し、そのままゴールに向かってドリブルするしばけんくん。ハイエナAから逃れたキジヨちゃんも、彼に続きます。
しばけんくん「とっておきのヤツ、見せてやろう!」
キジヨちゃん「うん!」
しばけんくん「必殺!」
キジヨちゃん「ラブラブ!」
しばけんくん、キジヨちゃん「グリフォンシュート!!」
しばけんくんとキジヨちゃんによる合体技・ラブラブグリフォンシュートが炸裂しました。
サル美ちゃん「ちなみにグリフォンとは、ワシとライオンが合体のことっス…。」
お腹が痛くても、技名に付いている幻獣の説明をする
サル美ちゃん。
しばけんくん達の蹴ったボールが、グリフォンの形をした黄金のエネルギーに包まれ、見事ゴールに入りました。
しばけんくん「よし!決まったぞ!」
キジヨちゃん「バンザーイ!」
しばけんくん達2人は大喜び。
しばけんくん達の合体シュートが決まったことで、
点数は40対0となり、残り時間3分を切りました。
ハイエナB「やべぇよおい!残り時間すくねぇじゃねぇか!どうすんだよキャプテン!?あれ?キャプテン?」
すると、ハイエナAがトボトボとレフリーのいる方へ歩いて行きました。そして絶望した顔でこう言いました。
ハイエナA「あのー、もう勝てる気なくしたんで、
この試合、辞退します。」
一同「ズド〜〜〜〜〜!!」
なんと鈴夏高校の予想以上の実力に、キャプテンであるハイエナA自らギブアップしたのです。
ハイエナA「後サル美。腹壊すようなことしてすみませんでした。」
サル美ちゃん「いや、分かれば良いんスよ…。」
さらにハイエナAは、サル美ちゃんに土下座をして謝罪しました。
こうして、鈴夏高校と撃滅高校の練習試合は、
鈴夏高校のコールド勝ちで幕を閉じました。
次の日、カフェチャーミーキャットにて、
サル美ちゃん「いや〜!お腹も治ったし、バナナミルクがより美味しく感じるっス!」
しばけんくん「これからは道端にバナナミルクがあっても気を付けてよ。」
そこにはお腹の痛みもすっかり治り、しばけんくんやキジヨちゃんと一緒に、こねこちゃん手作りのバナナミルクを飲みながら盛り上がる、いつもの元気いっぱいなサル美ちゃんがいました。
今回のしばけんくん達の活躍回はいかがでしたか?
なろう作品でお馴染みのざまぁ要素も取り入れてみました。




