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オーダー60:おかしな強敵フランドン

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イギリスで妖術修行をしていた妖狐ちゃんの息子・狐田テルと、修行仲間で彼女のマリリンと一緒に、悪の科学者・ウゼーノ博士の野望を止めに行ったこねこちゃん達と狐田親子。でもウゼーノ博士はすでに封印されていたロボット妖怪・フランドンを掘り起こし、彼を目覚めさせようとしていました。


ウゼーノ博士「目覚めよ、フランド〜ン!!」


大きな声でフランドンの名前を叫んだ直後、フランドン復活用リモコンのボタンを押すウゼーノ博士。


フランドン「………。」


でもフランドンは眠ったままでした。


ウゼーノ博士「あれ?お、おい、フランドン!ボタン押したんだから目を覚ませ!」


フランドン「あ、寝坊しちゃったドォ。」


一同「ズド〜〜〜!!」


なんとフランドンは遅れて目を覚ましました。

みんなが思ってた恐ろしい雰囲気などなく、意外とおとぼけな雰囲気をかもし出していました。


ウゼーノ博士「せっかく高らかに読んで復活ボタンも押したんだから、もっと早く目覚めてくれよ!」


フランドン「いいドォ!」



<テイク2>


ウゼーノ博士「目覚めよ、フランド」


でも今度のフランドンは、ウゼーノ博士が叫んでいる途中で起き上がってしまいました。


ウゼーノ博士「いや、早い早い早い!今度は早すぎ!叫び終わってボタンを押したら起き上がるの!分かった!?」


フランドン「いいドォ!」


こねこちゃん「まるでお笑いのコントみたい。」


妖狐ちゃん「まったく、おふざけにめほどがあるでおじゃる!」


テル「母さんには言われたくないよ。」



<テイク3>


ウゼーノ博士「目覚めよ、フランド〜ン!!」


最初のようにフランドンの名前を高らかに叫び、リモコンのボタンを押すウゼーノ博士。

そしてついにフランドンがちゃんと起き上がりました。


ウゼーノ博士「やっとまともな状況になったか…。さぁフランドンよ!貴様のすさまじいパワーを思う存分に発揮し、手始めにヤツらを倒すのだ!」


ウゼーノ博士は、こねこちゃんやテル達を襲うようフランドンに命令しました。ところが…



フランドン「無理だドォ。オラ、人や動物を困らせるの飽きたドォ。」


フランドンはウゼーノ博士の命令を断りました。

これにはもちろんウゼーノ博士は驚きました。


ウゼーノ博士「む、無理だと!?ふざけるな!貴様の封印を解いたのはこの私だぞ!言うことを聞け!」


フランドン「無理ったら無理だドォ。オラ、これからはみんなの役に立つことしたいドォ。」


フランドンはみんなの役に立つことをしたいと言い出しました。これを聞いたテル達も驚いていました。


マリリン「なんか改心してる。」


テル「まだ油断しちゃダメだ、マリリン!ウソを付いているのかも!」



などと話していると、空き地近くの道路にて、女の子がトラックに引かれようとしていました。


水彦「まずい!このままじゃ!」


シズカ「危ない!」


女の子「キャ〜!」


フランドン「うお〜〜〜〜〜!!」


ですが間一髪、フランドンが両手でトラックを止め、

女の子を助けました。


フランドン「大丈夫ドォ?」


女の子「ありがとう、おじさん!」



さらにその後、フランドンは木に引っかかっている風船を男の子に届けたり、お爺さんが手こずっている壁の落書き消しを手伝ったりして、困っている人達を助けていました。


こねこちゃん「フランドン優しいね!」


マリリン「これでもまだ疑うの?」


テル「いや、どうやら彼はホントに心優しい妖怪へと生まれ変わったようだ。」


さすがのテルもフランドンの優しい行動を見て、彼を信じることにしました。



一方のウゼーノ博士は予想外の出来事に、その場からコソコソと逃げようとしました。

でもそれを見逃すテル達ではありませんでした。


テル「このまま逃すと思うか?ウゼーノ博士!」


ウゼーノ博士「ま、待ってくれ!私が間違ってた!どうか許してくれ!そうだ!いっそのこと手を組まないか?私の頭脳と君達のパワーが合わさればまさに敵なしだ!」


追い詰められたウゼーノ博士は、許してほしいと頼みますが、テルは騙されませんでした。


テル「そんなしょうもないウソ、もう218回も聞いたからね!」


アカネ「意外と多いなぁ!」


春人「しかもなんか中途半端!」


ウゼーノ博士「あっ!あんなところに、極悪妖怪クリムゾンラビットが!」


テル「なんだって!?」


ウゼーノ博士の叫びで一斉に後ろを向くテルやこねこちゃん達。ところがクリムゾンラビットはいませんでした。


ウゼーノ博士「バカめ!」


ウゼーノ博士は、ふところから取り出した光線銃をテル目掛けて発射しました。


テル「しまった!」


フランドン「危ないドォ!」


そこへフランドンがテルの前に横入りし、片手で光線銃のビームを防ぎ、テルを守りました。


テル「ありがとうフランドン!大丈夫?」


フランドン「これくらいヘッチャラだドォ。」


ウゼーノ博士「くそっ!」


光太郎「逃がさんぞ、ウゼーノ博士!」


妖狐ちゃん「息子テルを傷つけようとした罪を受けてもらうでおじゃる!」


光太郎、妖狐ちゃん「親子指火炎!!」


青子「浮遊子狐の舞!!」


マリリン「私もやります!リーフブラスト!!」


ウゼーノ「あちあちあちあち!!」


光太郎と妖狐ちゃんは指から火炎ビーム、

青子は召喚した浮遊子狐達による一斉火炎ビーム、

マリリンはピンク色に煌めく花びらの形をした無数のエネルギー弾をウゼーノ博士目掛けて炸裂しました。


テル「これでトドメだ!フォクスフレイムエッジ!!」


テルはサーベルの剣先からまとわせた紫色の炎をムチのように伸ばし、ウゼーノ博士に叩きつけ、空の彼方へ吹き飛ばしました。


ウゼーノ博士「どわ〜〜〜〜〜!!覚えてろ〜〜〜〜〜!!」


キラーン⭐️




ウゼーノ博士を追い払い、こねこちゃん達はカフェチャーミーキャットへと戻り、テル、マリリン、フランドンの3人は、こねこちゃんの手作りスイーツを美味しくいただいていました。


テル「美味しい!母さん達の言ってたとおりだ!」


マリリン「ホント、美味しいね!」


フランドン「最高だドォ!」


こねこちゃん「そうだ!テルくんにこれをプレゼントするよ!ジャジャーン!カフェチャーミーキャット女性店員専用エプロン!」


こねこちゃんは、自分とシズカが着ている白猫の顔がプリントされているピンクのエプロンをテルをプレゼントしようとしました。

ちなみに春人のは、黒猫の顔がプリントされた青いエプロンです。


テル「だから女の子扱いしないで〜!」


その後、フランドンを仲間に加えたテルとマリリンは、再びイギリスに戻っていったのでした。




一方、テルの攻撃でぶっ飛んでいたウゼーノ博士はグアムの海へと落下し、びしょ濡れになりました。


ウゼーノ博士「あの化けギツネどもめ〜!今度会ったら必ず仕返ししてやるからな!」


???「おいそこのおっさん!」


ウゼーノ博士「なんだ!?ひっ!」


誰かに呼ばれ、後ろを振り向いた途端、ウゼーノ博士は恐怖で顔が青ざめてしまいました。

そこには赤い毛並みにごっつい体系、ヤクザのような雰囲気をしたウサギ妖怪・クリムゾンラビットがいました。どうやらホントに実在していたようです。


クリムゾンラビット「気持ち良く海で泳いでいるところぶつかってきておいて、ごめんなさいの一言も言えねぇのか?社会の礼儀だろ!?」


ウゼーノ博士「ま、待ってくれ!私はついさっき、悪のキツネ妖怪の軍勢にひどい目にあわされたんだ!今回だけは見逃して」


クリムゾンラビット「うるせぇ!問答無用だ〜!!」


ウゼーノ「ぎゃ〜〜〜〜〜!!妖怪の相手はもうこりごりだ〜〜〜〜〜!!」


クリムゾンラビットにボコボコにやられたウゼーノ博士はその後、イギリスへ帰国し、警察に自首したそうです。




後編はいかがでしたか?

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― 新着の感想 ―
[良い点]  妖狐ちゃんの「おじゃる」度がよりパワーアップした感じで面白かったです。  テルくんは……大人しく女装を受け入れたほうが、みんな幸せになれそう……(本人は別にして)。 [一言]  フランド…
[良い点] 60話読ませていただきました! フランドンが人助けをした上、テル達がウゼーノ博士をフルボッコにするところが良かったです! しかもウゼーノ博士が実在したクリムゾンラビットにボコボコされた後、…
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