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オーダー56:ついに降臨!キュウビ様

感想や評価、ブックマークも大歓迎です!

5月にもかかわらず、夏のように暑いある日、

カフェチャーミーキャットに美人でカッコいい女性のお客さんが来店しました。その女性の名前は倉魔カオリ。

歳は見た目からして春人と同じくらいで、長い髪はミルクティーのようにうす茶色に煌めいていました。


カオリ「ココアを1つ。アイスで。」


カオリはクールな感じで、シズカに注文しました。


シズカ「かしこまりました!」



こねこちゃん「シズカちゃん、あの茶色い髪のお姉さん、すごくキレイだね。」


シズカ「そうだね。」


注文を受けた後、こねこちゃんとシズカは小声で、

カオリのことを褒め合っていました。



数分後、こねこちゃんは、アイスココアをカオリに差し出しました。


こねこちゃん「ココアどうぞ!」


カオリ「あぁ、ありがとう。」



冷たいココアを一口飲むカオリ。

苦くて甘く、ただでさえ美味しいココアがひんやりと冷えており、今日のような暑い日にはピッタリでした。

一口飲んだカオリはこう言いました。


カオリ「カカオの苦みとミルクの甘みが調和し、その上作り手の愛情も込められている。実に美味だな。」


自分の作ったココアをカオリに褒められ、こねこちゃんは大喜び。


こねこちゃん「やったあ!」


シズカ「良かったね、こねこちゃん!」


こねこちゃん「うん!ねぇ、お姉さん。お願いがあるんだけど。」


カオリ「なんだい?」


こねこちゃんがお願いを聞こうとした瞬間、

アカネと水彦が大慌てで来店して来ました。


アカネ「シズカ、みんな!事件だ!」


水彦「悪い妖怪が暴れてる!」


春人「なんだって!?」




さっさくその現場に向かうこねこちゃん達5人。

たどり着くと、体の色は緑なものの、この間、キツネ耳少女に姿にされたクロギツネちゃんに倒された火炎大蛇によく似た大きなヘビの妖怪が商店街で暴れていました。


稲妻大蛇「ガーハッハッハッ!!この稲妻大蛇様が、死んだアニキの代わりに人間共を支配してやるぜ〜!」


どうやらこの妖怪の本名は稲妻大蛇であり、火炎大蛇の弟のようです。


シズカ「どうしよう…!」


アカネ「ここはあたしが食い止める!その隙にシズカ達はクロギツネパイセンか、誰か良い妖怪を探して連れて来てくれ!」


???「いや、その必要はない。」


こねこちゃん達「え?」



こねこちゃん達が振り返ると、そこへ、カオリが歩いて駆けつけて来ました。


シズカ「お、お客様!?」


カオリ「おい、そこのチンピラ妖怪!人様に迷惑をかける前に、この私を倒してみせろ!」


カオリは不敵な笑みを浮かべながら稲妻大蛇を挑発しました。


稲妻大蛇「あぁ?なんだ姉ちゃん?」


カオリ「私か?私は倉魔カオリ。またの名を…。」



するとカオリの体が金色のオーラに包まれました。

オーラが晴れると、カオリの服は白と赤を強調とした和服へと変わり、頭からキツネ耳、背中とお尻の間から9本のしっぽが生えていたのです。

なんとカオリの正体は、猫神様と同じ、大妖怪のキュウビだったのです。


キュウビ「大妖怪・キュウビ!」


稲妻大蛇「きゅ、キュウビ様だと!?」


シズカ「あの人がキュウビ様!?」


水彦「そういえば僕ら、キュウビ様の存在は名前でしか知らされてなかったからね。」


キュウビの登場に、こねこちゃん達だけでなく、敵の稲妻大蛇も驚きました。


稲妻大蛇「だ、大妖怪がなんだ!テメーを倒して名を上げてやるぜ!くらえ、稲妻光線!!」


少しビビりながらも、稲妻大蛇は口からキュウビ目掛けて、緑色の稲妻光線を発射しました。キュウビはその稲妻光線をくらい、爆発しました。


稲妻大蛇「けっ!ざまぁないぜ!」


勝ち誇る稲妻大蛇。でも…



稲妻大蛇「え〜〜〜〜〜!?」


爆発の煙が晴れると、なんとキュウビがほぼ無傷な状態で立っていたのです。

その光景を見て、稲妻大蛇は驚きあまり、目玉がバネのように飛び出しました。


キュウビ「チンピラ妖怪にしては大した攻撃だ。だがこの程度じゃ私にふかでは負わせられないな。」


稲妻大蛇「だったら!出てこい、グレムリン共!」


稲妻大蛇の一声で、自分と同じ緑色の体をした西洋妖怪のグレムリンの大群が現れました。

稲妻大蛇はこの間行った海外旅行の際、グレムリンを子分にして、日本に連れてきたそうです。


キュウビ「多勢に無勢か。スマートじゃないな。ならば…!」


キュウビは2枚のお札を取り出しました。

1枚目には青子、2枚目にはしずくのイラストが描かれていました。


キュウビ「召喚!いでよ、我が同志!青子、しずく!」


そう叫ぶと、キュウビの2枚のお札から青いオーラが溢れ出し、青子としずくが召喚されたのです。


アカネ「青子パイセンとしずくを呼び出しやがった!」


キュウビ「青子、しずく!手を貸してくれ!」


青子「おおせのままに。」


しずく「私もがんばります!」



キュウビは青子達と一緒に、稲妻大蛇率いるグレムリン軍団に立ち向かいました。

青子は手から青白い炎と召喚した浮遊子狐ふゆうこぎつね達の火炎ビームによる一斉射撃でグレムリン達を一掃し、しずくは指から発射した冷凍ビームでグレムリン達をカチコチに凍らせました。



一方、キュウビは稲妻大蛇の稲妻光線を華麗にかわし、

強烈な回し蹴りをくらわせました。

その後、キュウビは上空に浮き、稲妻大蛇に向かって

右の手のひらを構えました。


キュウビ「必殺妖術!聖魔火炎光砲ホーリーフレイムカノン!!」


春人、シズカ、アカネ、水彦「日本妖怪なのにまさかの横文字技!?」


上空に浮いているキュウビは、右手から特大火炎ビーム砲・ホーリーフレイムカノンを発射し、それを稲妻大蛇に浴びせました。


稲妻大蛇「ぎゃあ〜〜〜〜〜!!こんなことなら逆らわなきゃ良かった〜〜〜〜〜!!」


稲妻大蛇はそう叫びながら、火炎ビームの中で消滅しました。




稲妻大蛇を倒した上、子分のグレムリン軍団も全滅し、

鈴夏町に平和が戻りました。


しずく「お疲れ様でした、キュウビ様。」


青子「共に戦えて光栄でした。」


キュウビ「2人共良くやってくれた。ゆっくり休んでくれ。」


キュウビがお礼を言った後、青子としずくは消えました。どうやら役目を終え、元いた場所に戻ったようです。


シズカ「キュウビ様、すごく優しいですね。」


水彦「まさに理想のリーダーだね。」


こねこちゃん「キュウビ様、さっきのお願いなんだけど、髪触って良い?」


キュウビ「私の髪で良かったら、好きなだけ触っても良いぞ。」


こねこちゃん「ありがとう!キュウビ様!」


アカネ「器広っ!」



キュウビはカオリの姿となり、後ろ向きにしゃがんで、

こねこちゃんに自分の髪を触らせました。


こねこちゃん「サラサラ〜のチクチク〜♪」


カオリのうす茶色のロングヘアーをほっぺでスリスリし、こねこちゃんは、とても幸せそうな顔をしていました。



これまで名前のみでの登場だったキュウビ様をついに本格参戦させました!

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― 新着の感想 ―
[良い点]  キュウビ様、強い! [一言]  敵の稲妻大蛇が海外旅行でグレムリンを子分にしてたり、キュウビ様が日本妖怪なのに横文字必殺技を放ったり、ところどころのツッコミポイントが面白かったです。
[良い点] キュウビ登場ということで拝読しました! クールで格好良いキュウビさん最高です! 最近の暑さでは本当にアイスココアは美味しいですね〜。朝は専らコーヒーですが休憩中のココアは格別です。 …
2020/05/26 22:52 退会済み
管理
[良い点] 56話、読ませて頂きました! キュウビ様が登場し、こねこちゃんの知り合いの妖怪が増えてきましたね。 とても面白い話でした!
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