相談
「優愛、俺はこれからどうすればいいと思う?」
俺は優愛に相談を始めてしまった
「これからって?何かあったの?」
不思議と優愛は俺の話を聞いてくれた
「足酷くなったり、文化祭があったり、お見合いがあったり、俺もう、いっぱいいっぱいで、唯さんにも酷い対応しちゃったし、」
俺は情けなくも涙で顔をぐしゃぐしゃにしながら答えていた
「なるほどね、」
優愛はそう言うと「うーん」と考えているような表情になった
「やっぱり俺、もうだめかな、、」
優愛が考え込んでしまい不安になってしまった
「だめ、、!全然だめ!」
「っ、、」
「だって、それって私に話すことじゃないでしょ?」
「っ!」
「里中さんに話した?」
「、、少し、」
「本当は?」
「全然、、」
「やっぱり、、、」
「なんで話してないの?」
「言い出しづらくて、、」
「それはなんで?」
優愛はさっきの困ったような表情から一変して村人の悩みを聞くシスターのような表情になった
「なんでだろう、」
「里中さんと話しててどんなときにモヤモヤする?」
「どんなとき、、、別の男の人の話してるとき」
「そっか、でも、わかんないとか言ってるけど、本当はもうわかってるんじゃないの?」
「唯さんへの気持ち、」
その時俺は胸に詰まっていたようなものが取れた気がした
「ちょっとまってね」
優愛はそう言うと自分の持ってきたバックの中から紙とペンを取り出した
「はい、これ」
優愛はその紙を俺に手渡してきた
「紙?」
「地図、里中さんに私が教えたって言っちゃ駄目だよ!」
優愛はそう言うと口元に手を持って言って子供のように笑った
「ありがとう」
「あー、でも悔しいな、私も純平のこと好きだったんだよ、でも、純平がちゃんと自分の気持に気づけてよかった、」
「優愛、、、」
「何悲しそうな顔してるの?裕翔と喧嘩したときはもっと元気だったでしょ?」
「でも、目から、、」
「ん?なんだろう、涙かな?、そんなこといいから早く行ってきな?」
「ごめん、」
「こういうときはごめんじゃなくて、ありがとうだよ?」
「ありがとう、」
「一人で行ける?」
「一人で行かなきゃ」
「ふふっ、そうだよね、元気になってくれてよかった」
「色々ありがとう」
「そんなのいいから、ほらじゃあ行ってらっしゃい!」
「うん、行ってきます」
俺はそう言うとベッドの隣に置いてあった松葉杖を取って唯さんのところへ向かった




