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恋愛教室


「私純平くんのことが好きなんだけどどうしたらいいか分からなくて」


自分に自身がなく後半に行くにつれ声が小さくなる


「え?付き合ってるんじゃないの?」


「えっと、それが、」


「え?まさか、」


「うん、そのまさか、付き合ってない」


あの日はなんとか誤魔化すために付き合ってると嘘をついたがもうここまで来たら正直に話すしかない


「そう、だったのね、」


母は少しがっかりしたような表情をした


「うん、ごめん」


「唯はさ、純平くんとどうなりたいの?」


「どうなりたいって、」


それが分からなくて相談しているのだ、


「分からないわけないでしょ、本当はもうわかってるんじゃないの?」


「本当は」


私はこれまで誰とも付き合ってこなかった

この年になってそういう経験がないのはやばいと

思った、純平くんにも引かれると思った

多分私は重い女だと思う

あの日からずっと純平くんが好きだった、

憧れだった、

だからこそ告白して振られるのが怖い

もし私が純平くんと同級生だったら、

一緒に放課後制服デートをしたり

一緒に登下校して、そのまま学校サボったり

他にも色々できることがあったはずだ


「私純平くんと同じ歳が良かった、思い出も色々作りたかった」


もしかしたらあったかもしれない青い春

その光景を想像してしまい、涙が出てしまう

大人になって泣くのは恥ずかしいかもしれないけど止めることができなかった


「唯、もし同じ歳だったら色々できることがあったかもね、」


「うん、」


母のその発言で想像がさらに加速する


「でもね、同じ歳だったら会えてなかったかもよ?」


「私と純平くんが?」


「私は二人の出会いを知らないけど唯はもちろん覚えているでしょ?」


純平くんとの出会いを振り返る

あの公園

私が落ち込んでいるときに来てくれた

私は男子が怖かった

告白されることは少なかったが、チラチラとこちらを見て来る目線が怖かった

でも、純平くんの目は怖くなかった

とても優しい目をしていた

私は純平くんのことを男子という色眼鏡で見ることがなかった

私と純平くんが出会えたのは年の差があったからだ


「なにかわかったって顔してるね?」


「うん、ありがとうお母さん」


「うん、これからどうするの?」


「えっと、どうにか自信を持てるようにする」


「そっか、頑張って、初彼氏ができるように」


「あの、最後に一つ聞いてもいい?」


「なんでも聞いて」


「その、私って重いかな?体重的な話ではなく」


「傍から見たらそうかも」


「やっぱりそうなのか、」


「そんなに落ち込まないでよ、ほら、一途でいいじゃん、」


「本当に?」


「うんうん」


「そっか〜良かった」

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