一段落
「さっき言ってたことってなんですか?」
「いやー、その、あれだよ、あれ、あたしがかっこいいってやつ」
「あー、さっき会長さんと話してたときのやつですね」
「そうそうそれ、それでどう?」
「どう?というのは?」
「あたしがかっこいいかってことだよ」
「芽依さんはかっこいいですよ、」
「その、例えば?」
「今日のアレのとき相談に乗ってくれて、勇気をくれて、証拠まで録ってくれて、さっきも颯爽と来てくれて、子供のような表現になってしまうんですけど俺からするとまるでスーパーヒーローのように見えました」
「そうか、それは良かった」
芽依さんはそう言うと下を向いてしまった
なにかまずいことを言ってしまっただろうか、流石に多すぎて気持ち悪かったかな
「どうしました?俺なにか良くないこと言ったなら謝ります」
「いや、何でもない、そんなことより教室に戻るぞー」
芽依さんはそう言うと教室に向かって駆け出してしまった
本当に大丈夫なんだろうか?
「よし、教室についたな、って言っても特にやることないけど」
「確かにそうですね、明日みんなの意見を確認してからじゃないと作ったりできませんね、」
「じゃあもう今日は帰るか、」
「そうしますか、」
俺たちは学校から出て駅の方に向かう
「そういえばさ桜井は唯と住んでるんだよな」
「はい、今のところは」
「そっか、そっか、なぁ今日行っていいか」
「今日ですか、唯さんに聞いてみないとなんとも」
「なら聞いてみてくれよ、無理なら諦めるけどさ」
俺は唯さんに電話をかけることにした
『すいません唯さん、今って大丈夫ですか?』
『うん、大丈夫だけどどうしたの?』
『その、芽依さんが家に行ってもいいかと』
『え?!芽依が、うんいいよ、二人とも気をつけてね』
『わかりました、ありがとうございます』
電話をきった
「大丈夫だそうです」
「やった、なら早く行こうぜ」
芽依さんは大丈夫だと言うことを伝えるとすぐに歩き出した
駅に向かいだして少ししたぐらいのときに芽依さんが口を開いた
「なぁ桜井お前から見て唯ってどう?」
「俺から見ての唯さんですか?」
「そう、桜井は唯のことどう思ってるのかなってさ」
「俺は唯さんのこと、」
ここで言葉が詰まってしまった
俺と唯さんの関係って何なのだろうか
「唯さんは俺の尊敬する人です」
「ほぉ~そう来るか、尊敬する人ね、まぁ今はそれでいいか」
「今はって?」
「いーやなんでもない、それより急ぐぞー」
芽依さんはそう言うと駅に向かって走り出した
ボランティア部って結構体力つくのかな




