第691話.幸せな家族
風香と鈴香がおぼつかないながらも自立して歩けるようになりだした頃から頻繁に外に遊びに行くようになった。
HAT神戸の防災センター。その丁度下にはウッドデッキの広がった公園がある。ちょうど私が刻にプロポーズされた場所だ。その場所は夜は高校生やそれ以上の年齢層が多くいるが、昼間は案外子供の遊び場として定着している。ある程度の広さと綺麗な敷地ということもあって訪れやすいのだろう。それに近くにはブルメールもあるし休憩スポットとしては最適だ。
さてそんな公園に2人の愛娘をベビーカーに乗せて訪れるのが最近の我が家のトレンドとなっている。外に遊びに行くのには案外刻が積極的に参加してくれて、最近では過去に購入した一眼レフを引っ張り出してきて2人の写真を撮りまくっているところだ。
私も親バカであるが、刻も中々なのだ。夫婦揃って親バカなのは別に悪いことではなかろう。
さてそんな親バカ夫婦の娘は元気いっぱいに公園で駆け回る訳だが、人生まだ1年目になったばかりのこの子達にとっては目に映るものが全て初めてに溢れている。
例えばだ。普通なら嫌がるような虫もこの子達にとっては未知との出会い。どんなものなのか分からないから躊躇なく触ることが出来るのだ。たまににっこにこの可愛らしい笑顔で得体の知れない虫を持ってくることがあるからそれだけは勘弁して欲しいと思う今日この頃。
にしてもうちの子は本当に元気だ。基本子供は元気なものという認識があるだろう。しかしだ、多くの子は急にスイッチが切れたかのように体力切れを起こして寝てしまう中、この子たちはそうではない。家に帰ってもよく遊んでいる。それも全力でだ。もとより持ち合わせた体力がおそらく平均よりも高いのだろう。
全力で遊ぶことに長けているわが子の未来を純粋に楽しみにする。
何かスポーツをするのか、活発に活動する子になるのか。それは分からないが、けれどどうなってもおかしくないだけの、無限の可能性がこの2人にはある。
私は刻が2人と遊んでいる様子を遠くから眺める。
幸せな家族の風景とは多分こういうことだ。
それを私達が体現出来ていることに誇りと少しの達成感を感じる。まだまだ子育ては始まったばかりだ。これからも張り切っていかなければ。
第691話終わりましたね。2人の子供は歩けるようになったそうです。もうすぐすればボール遊びくらいなら出来そうですね。
さてと次回は、29日です。お楽しみに!
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